189話 金ピカの成金と、致命的なミス
そして、オークション当日。
黒色のロングスカートのドレスを着て、普段は付けない金のネックレス、指輪、ブレスレット、イヤリングを装備した。
うん、やり過ぎな位の成金感が出てるね。
「ま、まあ見た目も重要とは言ったけど・・」
クレイノスが私の姿を見て、微妙な顔をした。
「何よ?」
「いや、何でもない・・」
「じゃあ、行きましょう」
「ああ」
「それと、予算の上限はきっちり決めておけよ? 場の雰囲気に釣られて後悔しないようにな?」
「うん、大丈夫」 (お金なら売るほどあるからね!)
そして二人で会場に入って、私達に与えられた席に移動した。
薄暗い会場は独特の熱気に包まれていて、少し緊張するね。
「ねえ? 事前にどんな人が出るかは見れないの?」
「ああ、基本的には無理だ」
「そっか」
「何だ、欲しい人はわかっているんだろ?」
「うん、名前だけ」
「おい!」
「ん?」
「奴隷は名前なんかで呼ばれないぞ?」
「え?」
「呼ばれるのは『番号』のみだ」
「えっ!?」
「・・顔はわからないのか?」
「うん」
ど、どどどどうしよう? 今からライラを呼びに行っても会場に入れないし、時間的にも間に合わない・・。
完全に盲点だった。名前さえわかれば買えると思ってた。
「あああ、やってしまった……」
私は頭を抱えた。
「ちなみに、名前とか特徴は?」
「15歳の女の子で名前はデメテル。生活苦で親に売られたみたい」
「わかった。 ちょっと待ってろ」
クレイノスはそう言って席を立った。
なかなか帰って来なかったけど、オークションが始まる直前にクレイノスは帰ってきた。
「ふう~」
「何をしてたの?」
「20番だ」
「え?」
「ユイの目的の女の子の番号は、20番」
「え? 教えてもらえたの?」
「ああ、伊達に最上級のお得意様じゃないぞ? 俺は」
「そ、そっか。 ありがとう!」
さすがクレイノス! 変態だけど頼りになる!
「ただ、20番だと**今回のメイン(目玉商品)**かも知れないぞ?」
「無理はするなよ?」
「わかってるよ」
そして、ベルの音と共にオークションが始まった。
男性も女性も身体のラインがわかるように薄い肌着をつけているだけだった。
それにオークションと言っても、ここまでの落札価格は3200~3500万程度だった。
私が思ってたよりも大した上がり幅じゃなかったよ。 (これなら余裕だね)
そして時間が進み、次が20番だ。
「それでは皆様、本日のメインディッシュでございます」
「15歳の美少女、スタイルも極上です」
「さあ、ふるってご参加下さい。それでは、スタート!」
そして開始の鐘が鳴った。
「3050万!」
「3600ま・・」
私は始まって直ぐに、遮るように声を張り上げた。
「6000万!!」
シィィィィィィィン・・・・
会場にいる全員が驚愕した顔で私を見ている。
そして誰しも声を出せなくなった。 (あれ? ちょっとやり過ぎた?)
「どうしました? 進行を続けて下さい?」
私が扇子(持ってないけど)で仰ぐような仕草で促すと、しばらくして席を切った様に会場がざわつき始めた。
『正気か!』
『何だあの子は!』
『いきなり倍額だと!』
『あれはダメだ、争っちゃダメなヤツだ』
『使い捨てのオモチャにかける金額じゃねえよ』
『過去最高額だな・・』
「ほ、他に誰もいませんか?」
「締め切らせていただきますよ?」
「20番、6000万! 6000万です!」
場を支配した私に、対抗馬なんて現れるハズも無く権利を勝ち取った。
ガアンッ!
そして競売終了の鐘が響き渡った。
「20番、落札額は過去最高額の6000万で決定しました!!」
「おおお~」
「すげ~」
「マジか!」
会場のざわめきを無視して、私は契約所に向かった。
いつも読んでいただきありがとうございます。
今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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