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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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169話 友達の為に

私達は依頼を達成し、王都の冒険者ギルドに戻って来た。

既に報酬は受け取ったけど、話があったからビオラさんの帰りを待っていた。



「ユイはもう王都に戻って来ているかな?」


「どうかな? 私達も結構早く戻ってこれたしね?」


「話したい事もいっぱいあるしね~」


「うん、作ってもらった武器の感想もちゃんと伝えないと」



そんな事を喋っていると、どこかでざわついている声が聞こえて来た。



「ん? なんだろう、受付で揉めている?」


「どこかのお嬢様っぽい子だね? 私達と同い年ぐらいに見えるけど」


「お金にものを言わせてわがままでも言ってるんじゃないの?」



確かにあり得そうだけど、凄く必死で、よく見ると泣いているように見えた。

そして、聞き逃せない言葉が聞こえた。



「お願い、ユイを助けて! ユイを・・・」



私は女の子に駆け寄って声をかけた。



「ユイに何かあったの? 詳しく教えて!」



私と同時に声をかけている女のエルフもいた。


そして教えてもらった内容は衝撃的なものだった。

ユイが捕まった?? 盗賊に?

横を見るとリアも絶句している。

捕まったのが昨日? もう間に合わない?

もしそうなら、ユイがもう笑ってくれないかもしれない。

生きる希望をなくしてしまっているかもしれない。


もし、もしそんな事になっていたら絶対に許す事ができない。

許さない。許さない。ユイを傷つけるヤツは絶対に許さない。

私は怒りの感情を抑える事が出来なくなった。



「ゆるさない! 絶対に許さない!」


「ええ、ヴァントス盗賊団は……皆殺しよ」



私達は途中で合流してきたカインと目的の場所に到着した。

まわりが何かを言っているけど、全く頭に入って来なかった。

今ある感情は盗賊団の皆殺し。

それ以外は考えてなかった


私とリアは洞窟に突入し、群がって来るゴミを駆逐しながら奥へ奥へ進んで行った。

確かに盗賊団は噂通り強かった。

しっかり連携して攻撃をしてくるし統率も取れているから、下手な軍よりも強かった。

それでも、私とリアを止めれる程のものではなかった。


私は後ろを**【見た】**。

カイン達はさすがだね。距離は離れているけど退路を確保しながら進んで来ている。

私の役割さえ果たせば、後は任せられるね。



「マニカ、どう?」


「うん、さすがだよ。しっかり退路を確保しながら進んでいる」


「じゃあ、大丈夫ね」


「うん、私達はここにいる8人の幹部を全員殺す!」


「それさえ出来ればカイン達が上手く脱出できるわね」


「うん、後の事は考えず全力で殺る!」



見えた! あの大きな扉のはず。



「じゃあ、予定通り私が先に行くね?」


「ええ、わかった」



私は雑魚を殲滅しつつ、目の前の大きな扉を破壊した。



ドゴォォォォン!!


その目に飛び込んできた光景は……裸で身体を押さえつけられて泣いているユイだった。



「殺す!!」



私の全ての理性が吹き飛んだ。

一直線にユイに向かって走った。

すると明らかに他とは違う洗練された動きをする者が、死角の無い連携攻撃をしてきた。

こいつらが幹部の4人か。

後はユイよりまだ後ろで動く気配が無い。


凄まじく早く力のこもった剣が私に迫ってきたけど、私は避ける事なく更に踏み込んで相手の胸に一撃を入れた。


ドスッ!


相手は即死したけど、惰性で動いていた剣が私を襲った。

私は傷を負ったけど立ち止まらなかった。


そして左右から全く同じ距離と速度で私に迫って来る剣。

私は左を無視して右の敵にカウンターで一撃を入れて相手を屠った。


バキッ!


無視した左の敵には背中を向ける事になって、大きく斬られてしまったけど、まだ大丈夫。まだ戦える。


気合で痛みを無視して、振り向きざま回転を利用したバックアンドブローでもう一人屠った。


ドガッ!


前を見ると剣が私のお腹に触れる寸前まで迫っていた。

でも私は前に出た。

わき腹をえぐられたけど、敵は私の間合いに入っている。

スキルを伴った蹴りをだして、敵の背骨を粉砕した。


ゴッ!!


そして再び前に加速し、ユイを押さえつけている3人を瞬殺した。



「ち、化け物め!」



この男も幹部なんだろうね、流れるような動作で剣をつかみ私に斬りかかってきた。



「だが、それだけの傷を負っているなら、俺の剣は避けられねえだろ?」



私は脚がグラついて倒れる様に前にかがみ込んだ。



「死ね!」



キンッ!!


私の真後ろから延びて来た刀は剣を大きく弾いて、もう一振りの刀が男の首を跳ねた。


ザシュッ!!


それと同時に後ろにいた幹部3人と、それに近い動きをする副官が6人の計9人が、いっせいにリアへ攻撃した。

リアも斬られながらも確実に一人ずつ殺して行き、最後の一人を屠った。



「バカな・・」


「なんだこいつら」


「化け物だ・・」


「幹部と副官全員が殺られたぞ」


「どうすんだ?」



残された盗賊達は混乱しざわめき出した。



「逃げるか?」


「バカを言うな、そんな事をしたら、後でお頭に殺されるぞ?」


「よく見てみろ、こいつらも限界だぞ?」


「これなら俺達がいっせいに攻撃したら勝てるか?」


「ああ、殺るか?」


「てめえら~! ビビるな! あいつらは、もう虫の息だ!」


「首を取ったやつは幹部候補だぞ?」


「おおお!!」


そして、いっせいに私達に向かってきた。 体はもう動かない。視界も霞んでいる。

それでも!絶対にユイは救い出してみせる!

いつも読んでいただきありがとうございます。

私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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