165話 囚われの魔法使いと、心の鎧
気が付いたら、冷たい石床の上だった。 牢屋の中だ。
両手は手錠がはめられて、壁から伸びた鎖に繋がれていた。
魔法の触媒(杖や指輪)は全て外されて、アイテム袋も無くなっていた。
召喚魔法を試したけど、魔力が霧散して発動しなかった。
「はあ、これは最悪な展開だね」
念の為、自分の体を見回したけど、ジャージのままで何もされていなかった。
でも、時間の問題だよね、これは・・・。
しばらくすると足音が近づいてきた。
牢屋の外を見ると、ダンモがニヤニヤしながらやってきた。
「やっと起きたか」
「どうして生きているの?」
「**『身代わりのお守り』**が砕けたからだ。高かったんだぞ?」
「なるほど・・」
「お前の処遇は明日、お頭が決める事になっている」
「それまでは誰もお前に手出しは出来ないが、方針が決まれば俺が可愛がってヤルからな?」
「あっそ」
「それまで助けが来ることを祈っておきな?」
「明日からお前の地獄が、いや天国か? ソレが始まるんだからな?」
そう言って、ベンモは去って行った。
はあ、本当に何とかしないとヤバイよね。
どうしよう。 色々と対策を考えてみたけど、魔法が使えないとやっぱりどうにもならないね。
こんなに、明日が来て欲しくないって思ったのは初めてだよ。
そして、その時がやってきた。
「出ろ。 お頭がお待ちだ」
「変な気を起こすなよ? 今日は幹部の方が全員そろっているんだ」
私は手錠をはめられたまま、アジトの広場のような場所に連れて行かれた。
周りには数えきれないほどの盗賊たちが、下卑た視線で私を見ていた。
「お前が無詠唱魔術の使い手で、AAランクのユイだな?」
玉座のような椅子に座った男が声をかけてきた。
「そうだけど、あなたは?」
「俺がこの盗賊団の頭目、ヴァントスだ」
「単刀直入に言おう、俺たちの仲間になれ」
「それだけの力だ、壊すには惜しい」
「なるわけ無いでしょう? 私はあなたたちを殺したくて仕方がないのに」
「はっ、この状況でそれだけの大口が叩ける根性だけは認めてやろう」
「だがよく考えて喋れよ? お前が捕まってから誰もお前に手をだしてねぇだろう?」
「当然、俺がそう命令したからだ。ここでは俺の命令が絶対だ」
「だから?」
「俺がお前に興味を無くして、**【いらねぇ】**って言ったらどうなると思う?」
「くだらない。そんな言い方をしなくても、あなた達の頭の中はヤル事だけしか考えていないサルでしょう?」
「ちっ、面白くねえな」
「これが最後だ。 仲間になれ!」
「絶対に嫌!」
「そうか」
ヴァントスは冷めた目で私を見た。
「ダンモ」
「はっ」
「お前にやる、好きにしろ!」
「はっ、ありがとうございます!」
「頭はどちらへ?」
「ここは狭いからな、あっちの砦へ戻る」
「わかりました」
ヴァントスはラヴェールと、もう1人の幹部を連れてこの場から去って行った。
はあ、誰か助けに来てくれるかな? ふと、そんな希望が頭をよぎってしまった。
あ~、うん、止めよう。 変な希望を持つと、始まった時に心が折れてしまうかもしれない。
うん、気持ちをしっかりもっておこう。
私は今からこいつらに犯される。
多分、何十人も相手をさせられるだろう。
でも、それがどうした? 私は、目をつぶって終わる時をずっと待っておけばいい。
私はスキルを立ち上げて設定の変更をした。
避妊:【入】 痛覚無効:【入】 感度上昇:【切】
病気無効も持ってるし大丈夫。私なら耐えられる。
お母さんの様に、絶対に声なんて出してあげないんだから。
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。




