164話 敗北と、絶望
作戦が成功し、ほっとした瞬間、ゾクっとして危険感知が警報をならした。
「何!?」
私はシールドを張りながら飛びのいたけど、狙われたのは私ではなかった。
ザシュッ!!
離れた所にいたPTの1つが襲撃されて、5人全員の首が飛んだ。
「なんだ!」
「襲撃だ! 陣形を作れ!」
突然起こった何者かの襲撃に最初は混乱していたけど、他の2PTは冷静に対処をしはじめた。
でも、これは不味い。 襲撃者は10人だったけど、明らかに向こうの方が戦力が上だった。
それに、これは、嵌められたね。
案内人だった3人は襲撃者の後ろに下がった事から、それは明白だった。
取り敢えず、私は今の内に麻痺を解除する為に魔法を使おうとすると、リーダーらしき男が私に攻撃をしかけてきた。
「麻痺の解除なんてさせねえぞ?」
「この時をずっと待ってたんだからな?」
私は弾幕を張りつつ距離を取った。
しかし、この男は、私の魔法を警戒しつつも、私に連続で攻撃を仕掛けてきた。
「女の子を相手に大層な準備ね?」
「スカを殺ったヤツをなめて掛かったりしねえよ」
「あんた、まさかヴァントス盗賊団?」
「ああ、その幹部の一人のダンモだ」
こいつは、喋りながらも、私に解除魔法を使わせてない様に絶えず攻撃を仕掛けてくる。
「ヴァントス盗賊団だって!?」
「くそっ、ヤバイぞ」
「俺が引き付けるから、お前らは逃げろ!」
「しかし、それでは・・・」
「このまま戦っても全滅だ、しかし、この事を誰かが伝えなければならない」
「行け!」
「わかった。すまない」
制限したまま勝つのは厳しいかな。
あ、残りのPTの一部が逃げ出したけど、あれじゃ追い付かれるね。 仕方ない。
私はダンモを牽制しながら、石弾の弾幕を撃って敵の部隊の殲滅を始めた。
麻痺を回復できない今、最優先は10秒毎に来る硬直に移動や魔法を被せない事。
しっかりと時間を管理して戦えば大丈夫。
もちろん、敵は逆にその10秒後の硬直を狙って来るけど、圧倒的な私の魔法の手数の前に近づけないでいる。
この場に残ったPTのリーダー二人と私は戦況を有利に進めて敵の部隊を殲滅し終わった。
「残念ね、あなたの部隊は全滅したよ?」
「これで3対1、立場が逆転ね」
「ちっ」
「このまま負けて、おめおめと帰れねえんだよ!」
ダンモは防御を捨て、私に向かって特攻してきた。
でも、 「残念、1秒届かなかったね?」 硬直が解けて魔法を発動した。
「アースランス!」
私の魔法がベンモの胸を貫いて戦いは終わった。
「ふう~、疲れた~」
私はハンカチを出して額を拭っていたら、体が硬直した。
「そうだ、麻痺を解除しないと」
汗を拭ってハンカチを戻してから麻痺解除の詠唱をはじめた。
その瞬間ありえない事がおきた。
ガバッ!
突然、ベンモが立ち上がって私に襲い掛かってきた。
「なんで!?」
私は慌ててエアカッターをベンモに向かって放った。
ピシッ!
いや、放てなかった。
運悪く麻痺で硬直して魔法が発動しなかった。
「ぐうっ」
ベンモのパンチが私のみぞおちに入って屈んでしまった。
そしてヤバイっと思った瞬間、後頭部を殴られて私は気絶した。
(しまった……)
「ちっ、本当に身代わりのお守りを使っちまうとはな」
「借り物なのに、大損じゃねえか。くそっ」
「さっさと残りを片付けて帰るか」
「俺が時間を稼ぐ! お前は報告しに走れ!!」
「わかった!」
「逃がすわけねえだろ?」
「させるか!」
時間を稼ぐだけが目的の男は攻撃をせずに盾だけで防御に徹した。
しかし、実力の差がありすぎて数分ともたなかった。
「ち、1匹逃がしてしまったな。まあいいか、目的はこの女だからな」
「おい、お前ら、この女を縛って運べ! それと魔法の触媒を外し忘れるなよ?」
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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