表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

160/190

160話 クレイノスの正義

私達は店を出て10分ほど歩いた。



「ここが王都の俺の家だ。 遠慮せずに入ってくれ」



結構、大きな家だね? こいつって結構な金持ちなのかな?



「おかえり~ ん?」


「どちら様でしょうか?」


「ああ、情報を提供してもらうために来てもらったんだ。 俺のお客様だから失礼のないようにな」


「わかりました」



メイドさん?に案内されて、大きな部屋に通された私達は促されるままテーブルについた。



「ここで働いている子は可愛い娘ばっかりね?」


「・・・先に言っておくが、ほとんどの子に手を出してないからな?」


「ほとんど?」


「ああ、正直に話しているから、『ほとんど』だ」


「ユイも知っているだろう? 俺と関係をもっているのは、洞窟ですれ違った時に俺のPTにいた女の子達だけだ。」


「じゃあ、他の女の子達は給仕だけが目的で買い漁っているの? 過剰な気がするけど。」


「さっきも言ったが目的は上お得意様になることだ。」


「・・最初はそれだけが目的だったが、彼女達と関わるうちに【買う】事を止めれなくなった」


「どういう事?」



そこで横に控えていた女の子が喋り出した。



「クレイノス様は買った女の子全てに教育をしています。大人になった時に自立して働けるよう、教養教育を無償でしてくれているのです」


「クレイノス様は奴隷制度がある限り少女を買い続けるでしょう。少女達を救うために」


「救われた私達はもちろん感謝をしております。しかし、クレイノス様の過剰な負担になっているのも理解しています。」


「なので、【買う】のを一度止める様に説得をしたのですが、聞き入れてもらえなかったのです。」


「俺はそんな聖人ではない。 利益がでた過剰分だけで買ってるだけだ」


「奴隷には攫われた人、家の都合で親に売られた人、様々な状況があるだろう。でもあんな酷い仕打ちを受けて死んでいくの知りながら、知らないフリをするのが嫌だったんだ」


「そんな中でも、貴族に買われた少女達はとても酷い扱いを受けていると知るようになった」


「内容を知れば知る程、自分の無力さを知ったよ」


「だから、利益が出れば買って助けると?」


「ああ、自己満足なのはわかっているさ」


「そう。人それぞれ考え方はあるだろうから、私は何も言わないよ」


「でも冒険者の利益だけで、本当に大丈夫なの?」


「俺は、この王都でも数件の店を経営しているんだ。さっきのお店も実は俺の店なんだ」


「え? だってお金を払っていたじゃない?」


「自分の店だからって無料で飲み食いなんてしないだろ?」



え? そうなの?

私はブルーナをチラっと見た。

ブルーナは私の意図がわかったみたいで、肯定を示すように頷いた。


うん、ここまで聞いたらわかったよ。

完全に私の早とちりで、クレイノスは残念なほどいいやつだった。



「先に言っておくけど、本当に私の勘違いかも知れないからね?」


「ああ、それはかまわない」



そう前置きしてから、私は王都に向かう途中でヴァントス盗賊団とやりあった時の話をした。



「そこで、最後に出てきた、もう一人の女の幹部の特徴がよく似ていたと思ったの」


「でも、確か名前はラベェールって言われてたと思うけど。 ただ、体の傷は覚えていない。 肌は露出してたから傷があれば見えていたと思うけどね」



って、あれ? 皆が唖然として私を見ている? 何で?



「えっと?」


「ああ、すまない、びっくりして思考が止まってしまった」


「ユイ? じゃあ、あのヴァントス盗賊団の1つの部隊を殲滅させたの?」



え? なに? ブルーナまで。



「うん、そうだよ?」


「それは凄いな、冒険者ギルドはおろか国の軍ですら手を焼いている盗賊団だからな。それをギルドに報告していないのか?」


「してないよ。たかが盗賊の殲滅ぐらいで報告なんていらないでしょう?」



え? 何? 皆がアホな子を見るような目で私を見るんだけど?



「ユイはヴァントス盗賊団の事を詳しく知らないのか? ギルドでランクAの討伐依頼になる程の危険な集団だぞ?」


「それを幹部込みで一部隊を殲滅したとなると国からの表彰ものだぞ?」


「確かに幹部は二人とも強かったけど、そんなに騒ぎ立てる程の事でも無いと思うんだけど?」


「二人? さっき、幹部の女とは戦わなかったって言ってなかった?」


「ああ、別の日に別の幹部とやり合って倒したのよ」


「っ! マジか?」


「じゃあ、12人いると言われている幹部の内、二人を倒したって事か。この功績は大きいぞ!」


「幹部は全員、冒険者ランクで言えばAランクと同等の実力だと言われている。 しかも各幹部についている副官もBランク相当らしいから、下手な軍よりも強いぞ?」


「一度、報告しておいた方がいいぞ?」


「そう? じゃあ、今度ビオラさんに伝えておくよ」


「それと、女幹部の事も情報を集めておくよ。 その場に一緒にいて、その女を見た人を知っているから体の傷の事も聞いておくよ」


「すまない、ありがとう」


「何かわかったら、ここの人に言付けておくからね?」


「わかった」


その後、概ね情報の交換も終ったから帰ろうとしたら、泊まって行くように勧められて、お言葉に甘える事にした。

いつも読んでいただきありがとうございます。

私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ