159話 奴隷を買う男
「ユイ、どうしたの?」
「あれ、前に話した奴隷を買い漁っているAランクの冒険者よ」
「あ~、あれが」
まさか、目の前の店が奴隷を売っているお店だとは気づかなかったよ。
「本当キモイ」
「う~ん?」
「どうしたのブルーナ?」
「私も奴隷を買う人をいっぱい見て来たから……でも、あの人の目的は何かな?って思って」
「あいつ? どうせそっちでしょ?」
「う~ん、何か違う気がする」
「ふ~ん。 あっ!」
「どうしたの?」
「あいつ、この店に入ってきた」
私は顔を背けて見つからない様に知らんぷりをした。 ・・・けど、無駄だった。
「お、そこにいるのはユイか? 目立つ服装だから直ぐにわかったぞ。久しぶりだな?」
ちっ。
「お久しぶりです。クレイノスさん」
「初めまして、ユイと一緒に冒険をしているブルーナです」
「初めまして、冒険者のクレイノスです。この子は、さっき買ったばっかりの奴隷です」
クレイノスは、そう言って横のテーブル席に座った。
はぁ、近くに座らないで欲しいよ、まったく。
「メイも、そこの椅子に座って。構わないから、それと好きな物を注文していいから」
「え、でも」
「メイは、嫌いな物はあるか?」
「いえ、ないです」
「じゃあ、俺と一緒の物でいいな」
クレイノスは、サンドイッチと飲み物を2セット頼んでいた。
「メイは、そんなに痩せ細ってしまってるのだから、しっかり食べないとダメだぞ?」
「・・・はい。 ありがとうございます」
ブルーナはそのやり取りをじっと見てから声をかけた。
「クレイノスさん、奴隷の用途は何ですか?」
「労働力とか、性欲の為でもなさそうですし」
「ははは、どうだろうな? 俺は巷では変態冒険者で通っているからな」
「それが、違うと思ったから聞いたのですが?」
ブ、ブルーナ? その男に関わるのはやめた方が・・・。
「ま、可愛い女の子が好きなのは間違ってないからな。」
「でも、可愛い女の子に囲まれたいだけとか、コレクターだとかも違いますよね?」
「ユイ? この子は何だい? ちょっと怖いんだけど? ビオラさんと同じ気配を感じるぞ?」
「失礼ね。 ブルーナは、こんなに可愛いいのに」
「いや、ビオラさんと同じ気配を感じるよ? 見透かされてるようで怖い」
「それは、あなたにやましい事があるから、そう思うだけじゃないですか?」
「まぁ、そうだな」
「はぁ、ま、隠す程の事ではないからいいか。俺は探している奴隷の女の子がいるんだ」
「でも、その手の情報はなかなか流れないからな、結局一番の近道は上お得意様になる事だよ」
「ふ~ん」
「ブルーナちゃんも納得してくれたかな?」
「ええ、嘘は言ってなさそうですね」
「そうだ。 ユイも、もし見かけたら教えてくれないか? 情報料は払うから」
「私の知り合いに奴隷の子はいません」
「ああ、わかっているよ。間違っててもいいから、特長が似ていたら程度でいいから?」
「名前はエルナ、年齢は俺と同じだから24歳、赤みがかった髪の毛で、左目の下にホクロが2つ並んでいる。後は左の脇下からお腹にかけて3本の傷があるんだ」
「ん? 何かどっかで・・・」
あれ? 何か見た事があるような、無いような。
う~ん、どこでだったかな?
「あっ!?」
「何だい? 何か知っているのか?」
「何でもいいから教えてくれないか?」
「いや、ここで言える内容じゃ無いし、私の勘違いかも知れないから」
「ユイ? 些細な情報でも良いんだ。 近くに俺達の別荘があるから、話を聞かせてくれないか?」
えええ? 私はブルーナを見た。
「私は別にかまわないよ?」
はぁ、もう。
「わかりました。少しの時間なら良いですよ」
「すまない、ありがとう」
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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