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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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157話 忍び寄る魔の手

私達は住宅街を抜けて商店が建ち並ぶ場所へ向かった。



「あ、何かいい匂い」


「そう言えば、もうお昼だね。先に何か食べようか?」


「うん」



周りを見渡すと食堂らしき所は混雑していた。


ん~、どうしよう。

歩きながら考えていると、香ばしい匂いがしてきた。

その方向を見るとパン屋さんがあった。



「お昼ご飯はパンでもいいかな?」


「うん、いいよ~」



二人でパンを買ってお店を出たけど、どこで食べよう。



「ユイ、あっちに公園があるから、そこのベンチにでも座って食べよう」


「うん、それがいいね」



少し歩くと、公園が見えて来た。



「結構人がいるね?」


「本当だね、でもベンチは空いているよ」



子供の元気な声があっちこっちから聞こえて来たけど、私達は気にせず、二人でベンチに座ってパンを食べた。



「美味しいね~」


「私のパンも焼きたてだから美味しいよ」


「それにしても子供が多すぎるね?」


「あ、そういえば。この公園の近くに学校があったかも。」


「休み時間に遊びに来ているのかもね?」


「学校か~、ブルーナは学校には行かなかったの?」


「うん、私は専属の教師がいたから必要無かったからね。ユイは?」


「私の町に学校は無かったから。読み書きとかは、お母さんやお婆ちゃんから教わったし。学校なんて裕福な家の子供が通う所だと思っていたよ」


「あ~、ちょっと違うかも。確かに礼儀作法等に重点を置いた上流家庭向けの学校もあるけど、基本的にに裕福な家庭だと専属の教師をつけるのが一般的かな。雇えるほど裕福でない家庭は子供を学校に入れている人がほとんどだよ。学校は基本的に無料だしね」


「あ、それと基本的に何か言われても無視だからね?」


「え? なにそれ?」


「一般向けの学校に行っている子供達はヤンチャな子が多いから関わらないのが一番の対策なんだって」


「そうなんだ」


「まあ、集団心理が影響するんだろうけど、好奇心旺盛な年頃だからね、いい方向に向くとは限らないって事だよ」


「ま、関わる事はないと思うけど一応気を付けておくよ」


「うん」


「ああ、美味しかった。 本当ここのパンは美味しかったね~」


「そうだね。帰りにちょっと買って帰ろうかな」


「いいね。 明日の朝ごはんにしよう。でも、品数がもう少なかったから、家具等を見る前に先に買っておいた方がいいかもね?」


「うん、そうしよう」


「私、飲み物買って来るけどブルーナは何を飲む?」


「あ、私が買って来るよ。ユイは何を飲みたい?」


「ジュースなら何でもいいよ」


「わかった~、ちょっと待ってってね」



そう言って、ブルーナは商店の方へ走って行った。


私はアイテム袋からA4用紙の大きさの紙を束ねたファイルを取り出した。

そして手書きの設計図を見ながら悩んだ。

う~ん、この位置で繋げると景観が微妙かな?

この構造にすると防犯上ダメかな。

これだと日差しが遮られちゃうしね。

う~ん、どうしよう。

マニカ達が帰って来るまでには道場を完成させたいけど、う~ん。


しばらく考えに没頭していると、近くでコソコソと話をしている事に気づいた。

顔を上げると、数人の子供たちが、私の座っているベンチ前に立ってコソコソ喋っていた。

ブルーナと身長が変わらないぐらの男の子達だから12~13歳かな?

コソコソ喋っているから何を言っているかわからないけど、絶対私を見ているよね?


「お前が言・・」


「・・・・だろ」


「・・・・・色」


「・・・・・・」



子供だけど、うっとうしいね。

魔法を放つわけにはいかないけどガツンと文句を言おうかな?

あ、でも無視が一番って言ってたよね。

私は読んでいたファイルを少し上に掲げる様にして、子供達の視線から顔を隠す様にした。


しばらくすると静かになったのでファイルを少しさげて確認すると、子供達は視界からいなくなっていた。

はあ、何だったのよ? でも、また直ぐにコソコソ声が近くから聞こえた?

え? どこから?

私はファイルを閉じて周りを見た。



「きゃああああああああ!!」



私はスカートを押さえて足を閉じた。

こいつら全員、私の前にかがみ込んでいて……しかも私のスカートを手でつまんでめくりあげていた。

こ、このエロガキども! たとえ年下の子供でも、これは一発くらわしてやらないといけないよね。


説教よりも先に魔法で懲らしめてやろうとした瞬間、背中がぞわっとした。

いつもの危険感知のゾワっとでは無く、現実的な物体の・・ 慌てて後ろを見ると、一人の男の子が私の真後ろにいて、右手には虫を持っていた。


ま、まさか。



「ああ、1匹しか入れれなかった」



その瞬間、私の背中の服の中で**【何か】**がモゾモゾと動いた。



「きゃあああああああああああああああ!!」



私は、わき目も振らずブラウスを脱いで【ソレ】を叩き落とした。 周りはガヤガヤと何かを言っているけど、さすがにこれは、私の堪忍袋の緒が切れた。



「あんた達いくら子供でも、いたずらの度が過ぎると痛い目を見るって覚えておきなさい!」



ドシュッ!!



水柱を作って、その上にガキどもを乗せて30mほどの高さまで上昇させた。

上の方で、ギャーギャー泣き声が聞こえるけど知った事か。

そして私はそこで水魔法を消滅させた。


ヒュウウウウウ・・・・


自由落下して来るガキども。

周りからも悲鳴が聞こえる。

まあ、殺すつもりは無いから風魔法でクッションを作って全員を受け止めた。


フワッ。



「あら? 全員気絶してるじゃない? 根性なしね?」



再び、まわりがガヤガヤと何かを言っているけど無視をした。

そうこうしてると、ブルーナが走って戻ってきた。



「ユイ! 何? 何をしてるの?」


「ちょっと聞いてよブルーナ・・」


「待って! ユイ!」


「ん? 何?」


「状況はよくわからないけど、服! 先に服を着て!」


「え?」



私は自分を見た。



「きゃああああああああああ!!」



今日、3度目の私の悲鳴が公園にこだました。

虫をはたき落とすのに服を脱いだままで、着るのを忘れていた……。

いつも読んでいただきありがとうございます。

私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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