152話 王都での家探し
翌朝、予定通り王都に到着した。
馬は預けて、ブルーナと二人で冒険者ギルドを目指して歩いた。
二人でお揃いの膝丈ワンピースの色違い。
少しレースを多めにあしらっているので、上品な感じに見える?はず。
「先に冒険者ギルドだよね?」
「うん、マニカ達の確認とビオラさんに聞きたい事があるから」
「宿屋はどうするの? 家の系列の宿が何件かあるけど」
「う~ん、それも含めて後で決めるよ」
「でも色の付いた服を着ている人が増えたね?」
「うん、嬉しいよ」
「これもロスさんのお陰だよ」
「違うよ? ユイのお陰だよ? 私だとこんなに流通させる事なんて出来ないよ」
「そうだけど、染色した生地が独占出来ているのはユイのお陰だし。まあ、その分、契約料が毎月入って来るからね」
「最近、凄い額が入って来るんだけど、いいのかな?」
「その辺りは大丈夫だよ。 ちゃんと計算された正規の金額だから」
「それで何を聞くの?」
「マニカ達の依頼達成状況と、今後拠点を王都にしようと思っているから土地を買いたいと思って相談するの」
「土地? 家を買うの?」
「うん、条件しだいだけど」
「それなら任せて、交渉は私がするよ?」
「そう? じゃあ、それはまかせるよ」
「でも、それだったら冒険者ギルドじゃ無くて、商業ギルドだよ?」
「うん、まあビオラさんに紹介してもらってから行こうかな?って」
しばらく歩いて冒険者ギルドが見えてきた。
「あいかわらず王都のギルドは大きいよね」
「うん、最初見た時はギルドだと思わなかったよ。それに今でも、この中に入るのは慣れなよ。 はあ、むさい男ばっかりだけど、我慢して入ろうか」
「うん」
私はまわりの視線を無視して受け付けカウンターまで足早に進んだ。
あれ? ビオラさんがいない?
「ユイ? どの人?」
まわりを見渡したけどいないね。
「今はいないかも。出直す?」
「うん、そうだね」
そう思っていたら知らない受付嬢が私の方へ走って来た。
「ユイさん、ビオラさんにご用でしょうか?」
「はい、でも急ぎではないので出直します」
「もう間もなく帰って来ると思うので別室でお待ちになりますか?」
「え? いいの?」
「はい、ではこちらへ」
私達は別室でビオラさんの帰りを待つ事になったけど、待ったのは本当に数分程度だった。
ノックも無くビオラさんが部屋に入って来た。
「ユイちゃん、ごめんね待たせたみたいで」
「いえ、忙しいのにすいません」
「あら? そちらの子は?」
ビオラさんはブルーナを見て首を傾げた。
ブルーナは驚いた顔をして場違いな事を呟いた。
「王女様?」
「へ?」
「うっふっふ、面白い事を言う子ね?」
え? ちょっ、ビオラさん? 何か怖いんですけど?
「ブ、ブルーナ? この人がビオラさんだよ? ギルドの受付嬢の」
「え? ああ、ごめんなさい。 凛とした姿が美し過ぎて、王族の方かと思ってしまいました」
「まあ、言いたい事はわかるけど、それだと【女王様】の方がしっくりくるよ?」
「ユイちゃん?」
あ、しまった。 チラっとビオラさんを見ると笑顔だけど何か怖いんですけど?
「ご、ごめんなさい」
「ふっふっふ冗談よ。それで今日はどうしたの?」
私は話を逸らすべく、要件を伝えた。
もちろん、ブルーナの事もちゃん説明した。
「リーニ達の依頼は、王手って書いてあるから、もう直ぐ終わるんじゃないかな? 順調に行くと、2週間程で帰って来ると思うわ」
「そうですか、ありがとうございます」
「後、土地よね? 静かな所がよければ貴族地区だけど、嫌だよね?」
「はい、それはちょっと」
「やっぱり地図を見ながらが、一番いいから商業ギルドへ紹介状を書いて来るわ」
「すいません」
「いいのよ、ちょっと待ってってね」
数分後、ビオラさんは封筒を手に持って戻って来た。
「はい、じゃあ、これを商業ギルドの受付で渡してね」
「はい、ありがとうございます。何か忙しそうなのに、ごめんなさい」
「ふっふっふ、大丈夫よ。 ただ明日から出張で2~3週間出かけるから王都にはいないからね?」
「そうだったんですね。あ、じゃあコレをビオラさんに差し上げます」
「これは?」
「私が作った、結界魔導具です。通常サイズの馬車ならコレで存在を隠せますので」
「あら、それは凄いわね。もらってもいいの?」
「はい、もちろん! ビオラさんには安全に旅をして欲しいですし」
「ありがとう。それじゃあ、使わせてもらうわね」
「はい」
「帰って来たら、ユイちゃんの家を見に行こうかしら」
「はい、ぜひ」
でも、やっぱり忙しそうなので20分程だけ喋ってギルドを後にした。
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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