151話 想定外の召喚魔法
私達は馬車に揺られながらのんびりと王都を目指していた。
王都まで転移魔法でもよかったのだけど、馬車を持って行かないといけないからね。
しかも、ロスさんからのプレゼントで前の馬車より大きくなった。
1人用だった馬車が、6人用になったんだ。
先日、王都で待っている仲間二人と一緒に旅をする予定って言ったからかな?
二人だと広すぎるぐらいだね。
「この人がユイの言っていた人?」
ブルーナは、私がカメラで撮った風景や人物等をL型の大きさの写真にしてまとめたアルバムを見ている。
「そうだよ、その子がリア。美人でしょう?」
「うん、私と同い年なんて思えないよ」
「この子がマニカね」
「何か、写真からでも明るくて元気な人ってわかるね。私、同年代の友達ってユイ以外いないから楽しみ」
「うん、二人とも、とってもいい子だからブルーナとも直ぐに仲良くなれるよ」
「この娘達が武を極めし者達?」
「そうだよ、むっちゃ強いよ」
「へぇ~、では今度、私が相手をしてあげようかな」
「駄目だよ、サラ。 彼女たちは魔法が使えないから」
「問題ないわ。私も接近戦は得意だから!」
魔法特化の種族が接近戦って何よ?
今は、サラ(火の妖精)を召喚して一緒にお喋りをしていた。
「そろそろ時間かな? ユイは本当に大丈夫なの?」
「うん、時間制限の感覚がよくわからないよ」
「まあ、大事をとって、一度帰るから、また呼んでね?」
「うん、ありがと~」
「サラさんバイバイ~」
私はサラを帰還させた。
ブルーナは召喚出来る時間が5分だったけど、私は30分たっても平気だった。
王都に着く頃には一度、4体まとめて妖精を召喚したけど、全然大丈夫だった。
「ユイ、本当に大丈夫なの?」
「うん、何ともないけど」
「私の妖精を維持できる時間は5分だけど、ユイは何分なの?」
「う~ん、わかならないよ」
「え?」
「え? 何?」
「あ、もしかして、そう言う事? ステータスの召喚魔法の項目に妖精の維持時間が書いてあるのだけど・・」
「えっ!?」
「もしかして確認してない? よね」
「・・・・」
「ちょっと見てみる」
私は簡素化させたステータスを表示させた。
ステータス 名前:ユイ 年齢:15歳
種族:極人族
職業:極大魔法使い
HP 3800 MP 8200
【魔法】 極地属性 Lv8 極水属性 Lv8 極火属性 Lv8 極風属性 Lv8 極光属性 Lv8 極闇属性 Lv8
極六属性魔法習得ボーナス Lv8
【召喚魔法】 極四大精霊 召喚魔法習得ボーナス Lv8
えーっと。 久しぶりに見た自分のステータスに思わず突っ込みを入れそうになったよ。
うん、まあ、気にしないで召喚魔法のステータスだけ簡易解除っと。
【極召喚魔法】
極四大精霊 召喚魔法習得ボーナス Lv8:
召喚時の制限時間及び妖精維持のMP消費無し
魔法使用時:威力または効果150%上昇
言霊召喚:死者の魂を召喚し、生前の意識を覚醒させ会話する事ができる (同じ魂は二度召喚出来ない)
私は、当初の目的を忘れて動揺してしまった。
こ、これって、お母さんと会話が出来るって事?
今すぐ、言霊召喚を実行したい衝動に駆られたけど、1度しか話せないんだよね?
もっといっぱい冒険を積んでから、いっぱい話した方がいいのかな?
でも今すぐお母さんに会いたい。
どうしよう、どうしよう。
しばらく悩んでいると遠くから声が聞こえた気がした。
「・・・イ!」
「て、ゆっくり」
「ユイ、大丈夫だからゆっくり大きく息をすって」
「大丈夫、大丈夫だから」
? ブルーナが私を抱きしめている? 何で?
「落ち着いて、ゆっくり、ゆっくり深呼吸して」
そこでブルーナと視線が合って周りが認識できるようになった。
「大丈夫?」
「ごめんね? 私、どうしたの?」
「多分ステータスを見たんだと思うけど、突然、涙を流しながら震えて過呼吸になったの。だから、必死になだめてたの」
「そっか、ごめんね? もう大丈夫だから」
「妖精さんに何かあったの?」
「言いにくい事なら言わなくていいよ」
「うん、大丈夫」
私は言霊召喚の事を話した。
「そっか、大好きだった母親と会話が出来るのね」
「うん、だから今すぐ使うか迷っているうちに過呼吸になっちゃったのかな?」
「でも1回だけなんだよね?」
「うん」
「制限時間は?」
「書いていないからわからない」
「そっか、私ならしばらくは様子見かな?」
「どうして?」
「他の魂で実験してからの方が制限時間がわかるし、準備が出来ればいっぱい喋れるでしょう?」
「それに、もしLvが上がってボーナス?が追加された時、言霊召喚を使ちゃった後で1回召喚が2回とかに増えても嫌だし」
「だから情報収集が先かな~」
「確かに、それは嫌だね」
「うん、もう少し待ってみるよ」
「ありがとう」
うん、落ち着いた。大丈夫、大丈夫。
よし、決めた。 言霊召喚の情報を集めよう。
そして何か記念すべき事?とか節目の事があった時に、お母さんに報告をしよう。
「それで妖精さんの維持時間はどうだった?」
「うん、それもボーナスが付いてたよ、時間制限無しだった」
「え?」
「妖精の維持にかかるMPも消費無しだったよ」
「うわ~、凄いね。じゃあ、ずっと一緒にいれるのね」
「うん、でも街の中とかは自然が無いから一緒に連れて行かないけどね」
「そうだね」
「そろそろ寝ようか、明日の朝には王都に着くと思うし」
「は~い」
私は馬車を広場に止めて改良、強化した結界装置を作動させた。
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。




