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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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148話 ブルーナの過去と、両親の願い

召喚魔法を習得してクシオスの街に帰って来てから1週間がたった。

この間、ブルーナとのんびり楽しく過ごしたけど、そろそろ王都に帰らないといけない時期だね。

また、ブルーナに泣かれると困るけど、二人を待たせてたら悪いしね。

うん、明日には王都に戻ろう。


その事を夕食の席でロスさん達に伝えた。

やっぱりブルーナは悲しそうな顔をしていたけど、わがままは言って来なかった。

その後、二人でお風呂に入って、ブルーナの部屋でくつろいでいた。

そこに部屋の扉をノックする音が聞こえた。



「珍しいね何だろう?」



ブルーナが「どうぞ」って言うと、メイドさんが入ってきて、ロスさんが私に用事があるから執務室に来てくれないかとの事だった。



「わかりました~、じゃあ着替えたら向かいます」


「はい、よろしくお願いします」



まあ、明日からまた旅にでるからね、用事は今日のうちにって事かな?

私は急いで部屋着に着替えた。



「じゃあ、ちょっとロスさんの所に行って来るから~、待っててね」


「うん、わかった」



私は用事をサクッと終わらせる為、足早にロスさんの執務室に向かった。

執務室ではロスさん夫婦がそろって待ってくれていた。



「今回も、お世話になりました」


「いえいえ、またいつでも来てください」


「はい、ありがとうございます」


「それでお話って何でしょうか?」



すると、ロスさん夫婦は神妙な面持ちに変わった。

ん? どうしたのかな?



「ユイさんに出会ってから、ブルーナに笑顔が戻って感謝しております」


ん? 戻って?



「明日からユイさんは長い旅に出るとおっしゃっておりましたが……もし邪魔でなければ、ブルーナも連れて行ってもらえませんか?」


「え?」


「もちろん、足手まといだと思いますし無理にとは言いません。でもユイさんがブルーナを大切に思ってくれているのもわかっています。あの子の幸せを考えると一緒にいさせてあげたいのです」


「私はブルーナを邪魔とか足手まといだなんて全く思いません」


「でも、弟はいるけどブルーナが跡を継ぐ可能性は少なからずありますよね? そちらの勉強もしているって聞いていたから」


「いえ、ブルーナが私の仕事を継ぐことはありえないです」


「それはブルーナが女だからですか?」


「いいえ、違います。親バカだと思われるかも知れませんが、ブルーナには真意を見抜く力が優れています。それは当然、商人にとっては最高の武器になります」


「じゃあ、どうしてですか?」


「ブルーナは生涯、男性を愛する事が無いからです。ブルーナが優秀でも、その先に血筋を残す事ができないからです」


「でもまだ15歳ですよ? まだまだ決めつけるには早すぎますよ?」



ロスさんは母親の方をみて、お互いに頷いた。



「ユイさんはブルーナから生い立ち等は聞きましたか?」



え? まさか血がつながってないとか、母親が違うとか言わないよね?



「いえ、ブルーナは自分の事はあまり話さないですから」


「そうですか。では私から話させてもらいます。娘から恨まれる事になるかも知れませんが、ユイさんには知っていてもらった方がいいと、私は判断しました」



そして、とても重い話を告げられた。



「ユイさんと出会う1年ほど前に、ブルーナは拉致監禁されてしまったのです」


「え!?」


「私は必死になって探したのですが、救い出すまでに数日を要してしまいました」



ちょっ、え? え?



「ブルーナを救い出した時には既に心と体に大きな傷を負い、いつ自殺をしてもおかしくない状態になっていました。私はそれでも娘に生きていて欲しくて24時間、女性の看護をつけました」


「それから半年、ブルーナは誰とも話さず感情もないまま部屋に籠って過ごしていました」


「その頃の私は葛藤する日々でした。私のエゴで生かされているだけの娘。思い出したくもない事を思い出して、泣いている娘。私は娘が生きている方が苦痛だとわかっていた」


「もう楽にしてあげた方がいいのか? この先には本当に何もないのか? この子の幸せはもう来ないのか?」


「そしてあの日、私達は全てを終わらせる事に決めたのです。息子は信頼できる親戚にあずけて、私達と娘の3人で死ぬことにしました」


「そして、安楽死ができる毒薬を隠し持って娘の部屋を訪れたのです」


「いつものように、沈黙だけが過ぎていったのですが、娘が突然、半年ぶりに声をだしたのです」


『ごめんなさい。私はもう大丈夫だから。無理心中しなくていいよ?』


「っ!!?」



私達は心底ビックリしました。わずかな気配や表情でそこまでわかってしまうなんて。



「ブルーナ?」


『大丈夫だから。二人共死なないで』


『私はもう過去を見ない。楽しい事を見つけて、この先の幸せな人生を見つけるから』


「ブルーナ!」


『でも、私の生涯に男性はいらないけどね』



そして私達は三人で抱き合って泣きました。

その後、ブルーナはゆっくりと感情を回復させていきました。

そんな折、鮮やかな服があると噂を聞きブルーナに見せてあげたくて王都まで一緒に行ったのです。

そしてその帰り道でユイさんに助けられたのです。

いつも読んでいただきありがとうございます。


正直、この話は投稿するか凄く悩みました。しかし元々、この結果ありきで作られたキャラクターだったので物語全体の整合性が取れなくなってしまうため投稿しました。

ただ、この過去編(番外編)は重過ぎるのでスキップする事にしました。



今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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