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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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143話 番外編X  森の賢者ヘスティアの回想:規格外の人族2

そして次の火の精霊は嬉々として試合に望んで行った。


火の精霊は開始と同時に高火力のファイヤーボールを連続で放った。

あの威力のファイヤーボールは迎撃して相殺しようとしても誘爆して大爆発が起き、ただではすまないハズだった。

しかし、ユイの放ったアイスアローは見事に全てを相殺してみせた。



『凄い! 凄いよ!』


『でもこれはどうする?』



歓喜する火の精霊の声が聞こえた。



「何をする気じゃ?」



火の精霊は超高火力、広範囲の上位魔法を準備しだした。



「あれはダメだな。 水魔法はおろか氷魔法ですら消せぬ炎じゃ」


「楽しくて嬉しいのはわかるが、それはやり過ぎであろう?」



ユイも迎え撃つべく魔法の準備をしているが、あれはどうにもならん。

そして火の精霊は、その絶望の火の玉をユイに向けて撃ち出した。


ユイが迎撃に選んだ魔法は炎? なのかあれは?

ユイが放った白い炎の急流は、触れるモノ全てを燃やし尽くしてしまった。



「これは本当に人の力なのか? 上位精霊の超高火力の炎を、更に上回る炎で消し去ったじゃと?」



自分が見ている事を、妾は信じられなかった。



最後は土の精霊だ。

これは決着がつかないかもと、妾は思った。


魔法において矛盾は存在しない。

同じ高位の魔力で、最強の矛と最強の盾があれば、必ず盾が勝つからじゃ。

矛が勝つには盾の2倍近くの魔力が必要だからのう。

土の精霊は防御力に特化した精霊であり、今回はその上位精霊だ。


そして試合が始まった。



「やはり、そうなるか」



さすがのユイの魔法も精霊の石弾を壊せずにいた。

お互いに決定打が無いまま時間が過ぎていった。



「そろそろ、引き分けで止めるかの?」



そう思っていたら、石の精霊が巨大な壁を出現させた。



「あれは上位精霊でも1撃では破壊できない強度の盾じゃな」



ユイに力を示せって事かの。



「さあ、どうする、ユイ? 強度はさっきまでの石弾の比ではないぞ?」



しばらく様子を見ていると、ユイは石弾の魔力強化で勝負するみたいじゃの。

しかし、あの盾に対して土属性は選択ミスじゃ、矛盾は同属性でも適応される。

高位の土属性の盾に対して、高位の土属性の矛では必ず盾が勝つ。

これは魔法の理じゃ。



「なんじゃ? 何をしとる?」



属性に火と風の属性を付与している?



「なんと器用な事を」



そしてユイはソレを放った。



「なっ!?」



とんでもない速度と威力の石弾で盾を粉砕しおった!

これで確定したな。ユイの魔法は上位精霊の高位魔法より更に上の最高位魔法に達していると。


土の精霊もそれがわかったみたいで、全身全霊で本気の盾を出現させた。

妾の見立てでは、さっきユイが放った最高位の石弾でも同時に数発を撃たなければ破壊出来ない程の強度じゃの。



「なんじゃコレは? ん??? 何の属性かすらわからぬ」


「しかも、魔法の準備で魔力を溜めている本人が倒れそうではないか?」


「いったい何をしておるのじゃ?」



ユイは、しばらくして完成した魔法を解き放った。



「!!!」



その魔法を前にして、何者の存在も一切許さぬ凶悪で規格外な殲滅魔法だった。

妾は本気でユイは魔王の生まれ変わりではないのか? と疑ってしまった。

まあ、言動や、その者の気配からして、それは無い事はわかりきっているのじゃがな。

それほどの衝撃じゃった。


妾はしばらく茫然とユイを眺めていた。



「あ、倒れよった」



妾は急いでユイの救出に向かった。

いつも読んでいただきありがとうございます。

私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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