132話 衝撃の魔道具と、ユイの好奇心
「それでは最後に記念写真を撮ります」
「写真! カメラがあるの?」
「あら、ユイちゃん物知りね?」
あの、彼の世界でしか見た事がなかった写真が、この世界にもあったなんて知らなかった。
「でも実物は今まで見たことがないです」
「そうでしょうね、王族でもよほどの記念の時にしか使用されないからね」
「今回は国王様、自ら褒賞の1つとしてカメラを貸し出してくださったの」
「まあ、一部の貴族や大商人も持っているけど、それは簡易的な物だし使用には色々制限があるからね」
「カメラを使うには光魔法Lv4以上が必要で、光の魔石も必要だし、再使用まで数日かかるから」
何か聞くだけで面倒クサそうだね、やっぱり彼の世界の物みたいなのは無理なのかな?
「それでは、こちらに並んで下さい」
あれがカメラ? レンズの付いたでっかい箱に見えるけど?
明るく広い壁際に左からマニカ、私、リア、リーニ、カイン、ゼイナスの順に横一列で並んだ。
「それでは撮りまーす。 こちらを見てください」
魔法使い?の人が詠唱を始めて、カメラを向け合図したら一瞬光った。
パシャッ!
「はい、終わりました~、写真は数日後にお渡しします」
「よくわからなかったね?」
「うん、パシャって光っただけだった」
あのカメラは、彼の世界の機械とは全く別物みたいね、光の魔石を使った魔道具になるのかな?
どんな構造なのかな? 見てみたいな~、さすがに国王様の物だからダメかな~
「ユイちゃん? どうしたの? ぼ~っとして」
「あ、いえ何でもないです」
「もしかしてカメラが気になるの?」
ぐっ、ビオラさん鋭すぎっ。
「まあ、ちょっと・・・」
「ふふふ、いいわよ? ディラン、そのカメラちょっと貸して頂戴」
「ビオラさん? いえ、これは無理ですよ?」
「私が責任を持つから。ね?」
ビオラさんは笑顔だけど、蛇に睨まれた蛙状態だね。
そしてビオラさんは無言で手を出した。
ディランって人はその場に固まってしまった。 何か、今にも卒倒しそうだよ?
そして、ビオラさんは固まったディランって人の手からカメラを奪い取ってしまった。
「・・・ビオラ」
「何? ギルマス」
「大丈夫か?」
「こんなの事後承諾で問題ないわ」
「そうか、それは任せるぞ?」
「ええ、わかってるわ」
ビオラさんの強権発動で部屋が静まり返ってしまったね。
「ユイちゃん、はい、どうぞ」
「今日はもう使えないけど見るだけなら問題ないわよ」
「ありがとうございます」
うあ、皆の視線が痛くて調べにくいよ~ でも折角だから気にせずに調べるけどね。
あ~、これはアレね、ただの箱だね?
魔道具には違いないけど、レンズで光を集めて光の魔石に記録するだけだね。
光や画像の集約等その他の作業は全て術者の魔法で補っているのね?
でも、これだとMPが足りないのじゃない? 私は問題ないけど。
あ~、でも1回しか使えないって、そういう事かな?
見た感じ魔石に書き込めるのは、写真一回分っぽいし、カメラが数日使えないのは魔石に書き込んでいる時間がかかりすぎているのね?
あ、これはもしかして白黒写真?
それに、あ~、うん、なるほど。
「ありがとうございました」
私はビオラさんにカメラを返した。
「一人でブツブツ言ってたけど、何か参考になった?」
「はい、このカメラは使う人の能力によって大きく作用される事がわかりました」
「何言ってたんだ。これはカメラが扱える魔法使いなら、誰が使っても結果は一緒だぞ?」
ディランって人が私の意見に反論してきたけど、まあ理解できない人が使ったら結果は一緒だろうね。
「これで空とか山を撮ったら同じ色で写真になりますか?」
「はあ、写真を見たことが無いんだな? 写真はな簡単に言えば白と黒で表現されるんだぞ?」
「やっぱりカラーじゃないのね?」
「は?」
「いえ、なんでもないです」
取り合えず、今すぐ帰りたい。実験がしたい。もう帰っていいかな?
「ユイちゃん?」
「はい?」
「もう、今すぐ帰りたいって顔ね?」
え? 私、そんなに顔にでてた?
「冗談よ?」
「はい、これ預かっていたギルドカード。もう更新と報奨金の振込も終わったからね」
「ありがとうございます」
「これで終了ですか?」
「ええ終わりよ、ありがとね」
「いえ、こちらこそ」
これで終了との事なので皆は帰り支度を始めた。
リーニさんには、カインさんが戻ってきているので私達は宿屋に泊まる事を伝えてギルドを後にした。
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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