131話 最年少記録の更新
「リーニ、これでユヅキさんと一緒のAAランクになったわね」
ビオラさんが優しく微笑む。
「それは嬉しいのだけど……」
「どうしたの?」
「ねえ、ビオラ。 ユヅキさんがSランクの昇格を断り続けたって本当なの?」
「ええ、本当よ。 私も説得したけど駄目だったわ」
「やっぱり本当だったのね」
「あの時はこれ以上、目立つ事は避けたかったみたいでね?」
「ああ、そういう事ね」
「・・・」
「ビオラ?」
「何かしら?」
「あの事は、あなたに任せていいかしら?」
「ええ、タイミングは私が見極めるわ」
「ふふ、あなたに任せていれば安心ね?」
「ええ、任せて」
さっきから二人で何をコソコソ話しているんだろう?
気になったからビオラさんに話しかけた。
「二人で何の話をしているのですか?」
「ああ、気にしないで。大人の都合の話だから」
「じゃあ、もう1つ気になったのですが、二人は昔からの知り合いですか?」
「私とリーニの事?」
「はい」
「ええ、幼馴染よ。 歳も一緒だし、子供の頃は一緒に遊んでいたしね?」
「へえ~、そうなんですか」
「10歳の頃までだけどね? 私はギルドで働きだして、リーニはユヅキさんに弟子入りしたからね」
「リーニさんはその頃に母と出会ったのですか?」
「ああ、違うわよ。家を出てユヅキさんに付いて行く様になったのが、その年齢って事よ」
「なるほど」
(お母さん、私の知らないところで色々な人に影響を与えていたんだな……)
「あのう、ビオラさん。 続けても大丈夫でしょうか?」
職員の人がビオラさんに確認をしてきた。
「あら、ごめんなさい。どうぞ」
「では次に、オーガ討伐に加えてシーネスでの貢献(悪徳領主討伐)も加算されて、リアさんとマニカさんをAAランクに昇格します」
「リア、マニカ、おめでと~!」
まわりから再び大きな拍手がおこった。
「「 ありがと~ 」」
二人も嬉しそうでよかった。
これで過去の因縁とも完全に決別だね。
「リアちゃん、マニカちゃん、昇格おめでとう」
「ビオラさん、ありがとう」
「ありがと~」
「でも、今後も暴れた時は必ず報告してね? 後処理は私がちゃんとするからね?」
「「 は~い 」」
え? 二人の傍若無人な行動はビオラさんのお墨付きなの?
うん、でも何か納得できたよ。
ビオラさんの手駒ってことね。
「では次が最後です」
ギルマスの声が一段と大きくなった。
「オーガ王の単独討伐、オーガ軍への広範囲殲滅魔法、さらにシーネスでの人質救出と領主摘発への貢献を加えて……」
「ユイを、ランクAAからランクSに昇格します」
「「 おおおおおおお!! 」」
「Sランク!」
「マジかよ……」
「数人しかいないランクだぞ……」
「ちなみに、Sランクの最年少記録を大幅に更新しました(15歳)」
部屋に響き渡るぐらいの拍手喝采が起きた。
カインさん達も、驚きを通り越して「やっぱりな」という顔で拍手してくれている。
「ありがとうございます」
私はペコリと頭を下げた。
Sランク。 それは、お母さんですら(あえて)到達しなかった領域。
私が、お母さんを超えた瞬間だったのかもしれない。
その後も皆からのお祝いの言葉が後を絶たなかった。
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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