124話 水鉄砲の悲劇
あちゃ〜寝ちゃったか。
まだ呼ばれてないよね?
んん? 何か人が増えた?
ユイは自分の周りに人が増えている事に不思議に思った。
しかし、それと同時に……ベンチが濡れている感覚に気付いて下を見た。
「あ!!」
ユイは慌てて脚を閉じてスカートを正した。
そしてハッと周りを見ると、何人かの男達は慌てて顔を反らした。
うわ〜、絶対に見られてたよね? でも、それより・・・
ユイはスカートの中に手を入れて中を確認した。
濡れてる……?
ユイは顔面蒼白になって思わず叫びそうになった。
え? ええ? うそ、、、私、おねしょした?
慌てて立ち上がったら、やっぱり濡れている感覚があった。
スカートの上からそっと触って確認し、再び周りを見ると、やっぱり何人かの男達は慌てて顔をそむけた。
『あれ、絶対自分がおねしょしたと思ってるぞ?』
『可哀想だから子供がイタズラしたって教えてやれよ?』
『お前が教えてやれよ』
『いや、無理だろ? その子供がいないし』
『でも他のヤツら見てみろよ? あの子の反応を見て笑ってるぞ?』
『確かにムカつくな?』
か、帰ろう・・・・。 そう思った矢先に名前が放送で呼ばれた。
『エントリーナンバー4486番、ユイさん! ユイさんおられませんか〜?』
え!? ど、どうしよう? ま、まあいいか気づかなかったフリして帰ろう。
しかしその計画は無惨にも成就しなかった。
『白いブラウスに茶色のスカート、黒色の靴を履いた女の子いませんか〜?』
きゃああああああああああ!! 何でそんな特徴を言うのよ〜〜〜〜〜!
当然、周りにいた人達が、一斉にユイを見た。
そして、近くにいた人が、「呼ばれているぞ?」ってユイに声をかけた。
「あ、はい・・・」
『あの子、ユイって名前か。覚えておこう』
『俺も』
ユイは仕方なくトボトボと受付に向った。
「すいません、遅れました」
「いえいえ、大丈夫ですよ。 後10分程で始まりますので、この付近でお待ち下さい」
「はい。あ、あの、着替える場所って無いでしょうか?」
「着替え? ああ、そうですねスカートで木に登るのは問題ありますからね」
「すいません」
「ただ、う〜ん、何処かいい場所が・・・あ! そうだ、ついて来てください」
おじさんはゴソゴソと何かを取り出して木陰になってる場所に向かった。
そこには屋根だけの小さなテントがあった、そしてテント内はレジャーシートが敷いてあるだけだった。
「ここはさっきまで荷物を置いていたんだ」
え? 遮る物がないよ? 何考えてるの、このおじさん。
しかし、おじさんはそのテントの四方に持って来たレースのカーテンを貼り付けて中が見えない様にしてくれた。
そしておじさんはテントの中に入った。
「どうだ? 見えるか?」
カーテンの長さが足りていないから膝から下は見えているけど、おじさん自体は薄っすらシルエットがわかる程度だった。
コレぐらいなら大丈夫かな?
「大丈夫です」
「こんな所で悪いけど、俺は戻ってるから着替え終わったら受付に来てくれ。 カーテンはそのままでいいから」
「わかりました。ありがとうございます」
ユイはカーテンを開けて中に入る前に周りをチラっと見た。
すると数人の男と目があったけど、男達は直ぐに顔を背けた。
鬱陶しい、これだから男は嫌いなんだよ!
私が中に入ったら絶対こっちを見る気だねあれは!
ユイは手をテント内に入れて手を振って見たけど、やっぱり薄っすらシルエットが見えるぐらいだった。 シルエットだけとは言え、着替えている所を見られるのは嫌なんだけど・・
「はあ、、、、、」
ユイは諦めて靴を脱いでテント内に入り、隙間がないか何度も確認をした。
うん、大丈夫だね。 でも思ったより暗い。
その様子を遠目にコソコソ伺っていた周囲の男達がいた。
「おお、入って行ったぞ」
「もう既にシルエットだけで・・」
「他の奴らも遠巻きに見てやがる」
「もっと近くに行くか?」
「そうだな」
さて、着替えはササっとするにしても、取り合えずショーツは早く脱ぎたい。
服は上下ともジャージでいいよね?
でも木登りならブラも揺れないやつに変えた方がいいかな?
ユイはアイテム袋から目的の衣類を探した。
「あれ? ブラが無い?」
ユイは頭上に**「光魔法」**で灯りを作ってカバンの中を探した。
パァァァッ!
「あった、あった」
そして必要な物を床に置いて着替え始めた。
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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