112話 深夜の恋バナと、衝撃の事実
「久しぶりの旅行は楽しいね~」
「ね~、時間がたつのがあっという間だよ」
「うん、楽しいね」
私達は今、マニカが泊っている部屋に集まってお喋り中なの。
話題は自然と、あの人の事になった。
「でもビオラさんって、本当に何でも出来る人だね?」
「うん、ビオラさんの人脈は普通じゃないよ」
「たった数時間で国王から必要な書類を集めて来てたから、ビックリだよ」
「あの人は怒らせたら駄目な人だよね」
「うん、間違いない」
「リアも、マニカも、ビオラさんには敬称を使うのね?」
二人ともカインさん達にも呼び捨てだしね。
「うん。私達に『冒険者にならない?』って声をかけて来たのはビオラさんで、その後も色々手助けや助言をしてくれたから、頭が上がらないのよ」
「ギルマス以上の権限を持つ受付嬢なんて、普通はありえないしね~」
「うん、あの人が普通に受付嬢をしている方がおかしいのよ」
「でも権限を行使する時のビオラさんは、凛とした姿で女王様って感じだよね」
「わかるわ~、この前の時も、平伏している人を何人も見かけたよ?」
「そうそう、受付嬢にもビオラ信者が多数いるからね。もう女神様の扱いだよ?」
「でも私からすれば、面倒見の良いお姉ちゃんって感じだけど」
「ユイは特に気に入られているからね」
「そうかな?」
「うん、間違いないよ(溺愛されてるよ)」
「そういえば、ビオラさんて歳はいくつなんだろう?」
「確か、リーニと同い年だったから、今年で28歳かな?」
「そうなんだ~。でも二人とも結婚とかしないのかな?」
「「 え? 」」
二人がキョトンとした顔をした。
「ん? 何?」
「リーニはカインと結婚しているよ?」
「えええええええ!?」
「そうなの?」
「うん、知らなかった?」
「知らなかった! パーティの時も部屋は別々だったし」
「それぐらいの距離が丁度いいって言ってたよ」
「そうね。でも休みの時はカインと二人でいる事が多いよ。王都には二人の家もあるからね」
そうなんだ、知らなかった。
熟年夫婦みたいな距離感だったのか。
「じゃあ、ゼナスさんは?」
「ゼナスは結婚どころか相手もいないよ?」
「でも、好きな人はいるんだよ?」
「へ~。でも告白とかはしないのかな?」
「『好きな人より強くなれたら告白する』って言ってたらしいよ」
「え? ゼナスさんより強い? そんな人いるの?」
「マティルダの事よ?」
「ええええ!?」
「マティルダさんって、ゼナスさんの剣の師匠だよね?」
「うん、そうみたい」
「だから修行とはいえ、二人で過ごしているからゼナスは喜んでいるんじゃない?」
「そんな裏事情があったのね……」
「まあ、憧れの師を好きになる事なんてよくある話よ? ね? リア?」
「マ、マニカ!」
「ああ、そういう事ね(リアの元カレの話ね)」
「でも、その人ってリアより強いって……相当ね」
「ち、違うから。憧れとかじゃないから!」
リア? そこはもういいよ?
「ううん、剣の扱いとかは確かに教わったけど、あっと言う間に追い抜いて直ぐにリアの方が強くなったよ」
「もう、この話は終わりね? これだけは、私の唯一の汚点だわ」
「汚点って言っちゃうんだ? まあ、それだけ吹っ切れたって事だから私は嬉しいけど」
「あの頃のリアは心が壊れそうだったから、この話はしなかったけど、これで心置きなくイジれるね?」
「イジったら、斬るわよ?」
「ユイ~、リアが怖いよ~」
マニカが私に抱き着いてきた。
「リア、斬っちゃだめ。 マニカも、イジっちゃだめ。 わかった?」
「「 は~い 」」
「じゃあ、そろそろ部屋に戻って寝るね」 と言おうとしたけど、二人が「今日はここで一緒に寝ようよ!」と言うので、結局三人でマニカの部屋で寝ることになった。
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また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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