108話 番外編Ⅶ ~武神マニカの回想:大好きなリアと、気になるユイ~
私はマニカ。 冒険者ランクAの格闘家。
なぜか巷では**「武神」**なんて大層な名前で呼ばれている。
(可愛くないから、あまり気に入ってないんだけどね)
好きなものは、相棒のリア。 嫌いなものは、男。
私たちが旅に出た理由は、リアが大好きだった男に捨てられたから。
怒ったリアは、「一発殴らないと気が済まない!」って言って街を出ようとしたから、私が一緒についてきたの。
まあ、リアが怒るのも仕方がないけどね。
あの時のリアは……いつ妊娠してもおかしくない状態が、ずっと続いていたから。
(私のスキル**『物質透過』**を使って、こっそり見ていたから知っているの)
リアもそれがわかっていたから、ある晩に覚悟を決めて結婚の話を男にした。
そうしたら翌朝、男は街から逃げてしまった。
幸いにもリアは妊娠をしていなかったけど、本当に酷い話だよ。
私達は、二人で旅をしながら男の行方を探した。
途中、ある依頼で臨時パーティをカイン達と組んで、居心地がよかったから、しばらく一緒に行動をした。
その頃にはリアも男の事はどうでもよくなったみたいで、精神的にも落ち着いているように見えた。
だから私も目標を変更した。
あの男を見つけたらボコボコにして、**「二度とリアの前に現れない」**と誓わせることに。
だって、私は知っているから。
あの男にとって、リアはただの**「遊び」だった事。
あの日、あの男は「本命の別の女性」**と一緒に街を出て行ったのを、私は見てしまったから。 (リアには言えないけどね)
だからこれ以上、リアが傷つかない様にする為なら、私は何だってやるつもり。
街を出て一年ぐらい経った頃、変わった女の子・ユイと出会った。
最初はひ弱そうな魔法使いだと思ったけど、私達は直ぐに仲良くなった。
1ヶ月後に再び会った時は、信じられない程の速度で成長していた。
「私達と一緒に冒険に行かない?」と誘ったけど、今はまだ冒険には行けないと断られた。
ユイの事を気に入っていたリアも、「今度会った時はまた誘うからね?」と言って別れていた。
それから更に1年後。 オーガの王を前に、死を覚悟した絶体絶命のピンチに……とんでもない力を得て成長したユイが助けに現れた。
助けに来た時は魔法ではなく、超強力な盾と剣を使っていたのはビックリしたよ。 まあ、剣や盾の扱い方は素人同然だったけどね(笑)。
でも私的に一番驚いたのは、体の成長かな? 当然、身長も伸びていたけど……胸よ、胸!
ありえないよ!? 1年前は私の方が勝っていたのに、どうやったら1年であんなに成長するの!?
ボンッ! キュッ! ボンッ! だよ?
何か危険な薬でも飲んだんじゃないかって本気で疑ったよ。
本当、秘訣を教えて欲しいよ……。
それにスタイルもいいし、立ち振る舞いも落ち着いていて、誰が見ても成人女性にしか見えない。
私と同い年(15歳)だなんて、絶対に誰も思わないね。
まあ、その後も驚きの連続だった。
全属性魔法レベル7とか、オリハルコン装備とか。
でも、私達を信用して自分の秘密を教えてくれて嬉しかった。
だからその後、色々あって……今度は私が秘密にしていたスキル『物質透過』を教える事にした。
ユイは素直に驚いていただけだったのに……リアのバカが、私が**「覗いていた」**ことをバラしちゃったよ~。
「あ~、きっとこの子、昨日ユイの部屋でも覗いていたんじゃない?」
……はい、覗いてました。 だって気になっちゃって……。
物体を無視して見える私の目には、ユイが**「魔道具」**を使って、あんなことやこんなことをしているのが丸見えで……。
ユイは目に見えて動揺して、顔を真っ赤にして今すぐ逃げ出しそうだったけど、謝ったら許してくれた。
でも、私も秘密にしていたスキルを教えられるほど、信頼できる仲間が増えた事は素直に嬉しかった。 私のこの目は、見たくないもの(男の欲望とか)まで見えちゃうから嫌いだったけど、ユイやリアを守るためなら悪くないかなって思えるようになった。
この旅行が終わった後、一緒に冒険が出来ないかな?
もう一度パーティに誘ってみようと思う。
ユイがいれば、きっと毎日が退屈しないからね!
いつも読んでいただきありがとうございます。
私事で大変申し訳ありませんが、今後の投稿(更新)間隔に関する予定を活動報告に記載しておきます。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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