復讐
ジュリアはセリーヌとエメ,カイルを呼んだ。
四人はジュリアから話を聞いてある意味安心した。
クロエはやっぱり我慢していたんだと、そしてそれを相談してくれるほどクロエの信頼を得たんだと喜んだ。
エメやカイルは俺がクロエの新しいパートナーになると言っている。
相談した結果カイルがクロエのパートナーになる事になった。
以前の経験とジュネとは正反対の人間だからだ。
カイルは超絶クール系美男子だが女遊びはしない人間だった。
もちろんパートナーはいたがパートナー以外に冷たい男だった。
だから女性から絶大なる信頼がある男だ。
エメは甘えん坊でカテゴリーから言えばジュネ系だからダメだ。
カイルはその点完璧だ。
ある意味でクロエとはピッタリのパートナーで、あの時も本当に似合っていた。
ジュネはちょっと嫉妬していたみたいだが今回は容赦しないほど嫉妬させる予定だ。
ジュネはクロエに嫌われたと思いどん底にいた。
みんなが笑っちゃうくらい落ち込んでいる。
もちろん仕事なんて一切やる気がなくジュネは落ち込んでいる。
カイルはわざと聞こえるようにジュリアに言った。
「今日クロエと一緒に戦勝記念パーティーのアクセサリーを見に行くんだ、クロエが俺を労ってプレゼントしてくれるから嬉しいな!」
突然ジュネがカイルに詰めよった。
「きさまクロエを奪うつもりか?」
「ジュネ、奪うも何もお前クロエを大事にしなかったじゃないか?俺はいつも一途だからな」
カイルはジュネを挑発した。
「お前死にたいのか?」ジュネが怒っている。
「ジュネ、万が一お前が俺を殺したらクロエはお前を一生許さないだろうなその覚悟あるのか?」
ジュネは完敗した。
シュンとして去って行った。
それを見ていた三人は大爆笑した。
「あのジュネが!!!」「すごいよカイルお前やるな!!」「ジュネが負けるなんて!!」
この調子で行こう!四人は団結していた。
クロエは自分の気持ちがこんなに不安定に乱される恋愛は初めてで戸惑っていた。
人を愛することは美しい感情だと思っていたが実際は醜い感情も同時にあるのだと初めて知った。
愛することはクロエにとって苦しいものだった。
ジュネを愛すれば愛するほど独り占めにしたい、誰にも渡したくない、触らせたくない、その笑顔は自分だけのもの、そう思う気持ちが膨らんで来て過去の恋愛まで掘り返し我慢できなくなってしまった。
なんて心の狭い自分なの?もう自分が嫌いで嫌いで仕方がなかった。
こんな顔絶対にジュネに見られたくない。
だから部屋にも戻らずジュリアの所にお邪魔させてもらっている。
これが意外に楽しくて女子会なるものをセリーヌも含め三人で毎晩楽しんでいた。
二人の恋愛など聞いていると刺激的でワクワクした。
ジュリアは肉食系で自分の気に入った男がいればどんどん攻めていくタイプ、セリーヌは大人系でじっくりと選り好みして選ぶタイプ、クロエは二人に憧れた。
クロエは何もわからないうちにジュネを愛してしまったので選ぶとか見極めるとかなかった。
自然に流れるようにジュネを愛した。
だけど誰かを好きになる気持ちはみんな同じだったのでやはり盛り上がった。
二人はクロエを本当に可愛がってくれて色々と世間の事を教えてくれた。
女王だったクロエはまだまだ知らないことが多かった。
クロエは二人のお陰でみるみるうちに元気になり、美しさも倍増した。
男に愛される美しさと女に愛される美しさは違う。
クロエはどちらも手に入れた。
その頃ジュネはクロエがジュネを避けていることに打ちひしがれていたが、クロエを諦めるつもりはサラサラなかった。
しかし厄介な事にカイルがクロエに興味を持っている。
いや、カイルは以前から恐らくクロエを気に入っていた。
それはわかっていたからその都度警告はして来たが、今回は本気でくると予想した。
記憶が無かった時でもカイルに嫉妬を感じたが、今は本気で嫉妬している。
考えながら歩いていたらクロエにばったり会った。
クロエはジュネを見てときめいてしまった。
ジュネはいつ見ても美しくかっこよくこんな醜い感情をもっている自分が恥ずかしくなった。
ウルウルとしてしまいまだ自分が不安定なんだと自覚してしまった。
ジュネは泣き出したクロエに近づき抱きしめた。
クロエはジュネの優しさがつらかった。
「ジュネ、まだジュネに会えない、まだ私は自分が嫌いなの」
そう言ってクロエはジュネから離れた。
「クロエ、俺はどんなクロエでも愛している。だけど俺を許せないならそれでもいい、だけど誰にも渡すつもりは無い」
そう言ってジュネは去って行った。




