ジュネを支えたい
「ジュネが私を大切にしてくれることはわかっていますが、私はジュネのお手伝いをしたいと思っています。ジュリア様やセリーヌ様はどう思いますか?」
クロエは二人に聞いた。ジュリアは
「クロエ、あなた気がついていないかもしれないけど、女の私が見てもクロエはとっても綺麗で、見惚れるほど魅力があるのよ。そんなあなたをあのジュネが人前に出すと思う?」
「ジュリアの言う通りね、あのジュネがクロエを人前に出すなんてあり得ないわ」
クロエは自分がそんな風に思われているとは全く気が付かなかった。
「そうなんでしょうか?私は今も昔も変わりませんが、、」
「何言っているの?前のクロエは確かに可愛かったけど、今のクロエは惚れ惚れするほど美しいわ。ジュネの愛ってすごいのね」
「私たちもそんな愛してくれる人がほしいわぁ」
二人はため息をつきながら言った。
「では、私がジュネのために出来ることはないのでしょうか?」
「クロエ直接ジュネに話してみたらどうかしら?」
「ジュネってクロエの言うこと ちゃんと考えるとおもうけどな」
「確かにそうよね」クロエは直接ジュネに話そうと思った。
その晩ジュネはパーティーに参加するために皇帝の正装に着替えていた。
真っ白ななマントに真っ赤なジェノヴァの紋章、肩下まで伸びて黒髪に金色の瞳が絶世の美男子どころか神が降臨したような神々しさがあった。
騎士団や、側近に囲まれているジュネは圧倒的な存在感があり、皇帝そのものだ。
クロエはそんなジュネに近寄りがたくすこし離れたところでジュネを見ていた。
本当に本当にかっこよくてクロエは昔の気持ちを思い出していた。
ジュネがクロエに気がついた。
クロエは急に恥ずかしくなり顔を背けてしまった。
笑えるほど顔が赤くなっているのもわかった。
こんな顔を見せられないと思いクロエはその場から離れようとしたが、
あっという間にジュネに捕まってしまった。
「クロエ?どこにいくの?」
ジュネはクロエを抱きしめながらクロエの頬にキスをした。
クロエはそんなジュネが素敵すぎて顔が赤くなった。
「クロエ?」ジュネは不思議そうにクロエを覗き込んだ。
黒い髪がサラサラと落ちてきてジュネの顔にかかる。
それがまたセクシーでクロエはジュネの胸に顔を隠してジュネに抱きついた。
ジュネは嬉しそうに「クロエ、なんかかわいい」といいながらさらに強く抱きしめた。
ジュネはクロエが珍しく会いに来てくれたことが気になった。
「クロエ、どうした?クロエがここに来ることがあまりないから気になって」
クロエはどうしていいのかわからなくなった。うっかり何も考えずジュネに会いに来てしまった。
そこにいたジュネがあまりにかっこよくてびっくりしてどうしていいのかわからなくなったちゃった。。。
で、今に至っている。。
どう言えばいいのだろう。。
クロエは黙ってしまった。正直に言うには恥ずかしすぎる。
「……」
「クロエ?」
ジュネはクロエの様子がおかしいと気がついた。
「俺、今日パーティーに出ないからあとは頼む」
いきなりジュネは側近達にそう言った。
クロエは驚いて「ジュネ、どうしたの?」と聞いた。
「クロエがいつもと違って気になるからパーティーには出ない」
「え、ジュネ、それはダメよ。私は大丈夫」クロエは慌ててしまった。
まさかこんな展開になるとは思っても見なかった。
側近達は唖然としてジュネを見ている。
「クロエ、俺はクロエが最優先なんだ。」ジュネはクロエを優しく抱きしめた。
「ジュネ、本当になんでもないの、ちょっと皇帝姿のジュネがあまりにかっこよくて素敵だったから、、どうしていいかわからなくなっちゃって、、、」
クロエは仕方なく本当の事を言った。
「え?」
ジュネは驚いた。クロエがそんな事を考えていたなんて思ってもみなかった。
「俺がカッコいいって?うわー!!」
ジュネは意外に喜んでいる。
「クロエがそんな事を思ってくれてたなんて、俺、、、おい!カイル、エメ!」
いきなりジュネは二人を呼んだ。
「ハイハイジュネ」
二人はやってられないという顔をして側近達の中から出てきた。
「クロエが、俺をカッコいいと褒めてくれたんだ。今日は休んでいいか?」
「お前、なんでそうなるんだよ、普通褒めてくれたから今日はこの格好で頑張るとか言えないのか?!」
カイルが半ギレで言った。
「カイル、クロエが褒めてくれたんだ、そのクロエの側にいるのが普通だろう?」
「はぁ、、もうやってらんないよ、クロエもジュネになんか言ってくれよ」
エメが呆れてクロエに言った。
「ジュネ、ジュネの気持ちはとても嬉しいわ。でもね、ジュネはちゃんとパーティーに出て、皆さん困ってしまいます。私のワガママでジュネを独り占めすることは出来ませんよ。」
「クロエ、俺はクロエにわがままを言ってほしいし、独り占めして欲しい。」
「ジュネ、ありがとう、嬉しいけど、今日は大丈夫。」
「ダメだクロエ」
「あーもう!ジュネとクロエがパーティーに出てくれたらいいだろう!一緒にいられるぜ!ジュネ!」
エメがキレた。
「クロエを人前にだすのか?俺はそうしたくない。クロエにいらぬ苦労をかけたくない」
「ジュネ、あなたの気持ちは嬉しい。だけど私はジュネの力になりたいし、一緒に居たいと思っています。ダメでしょうか?」
ジュネはクロエのお願いに弱い。
「、、クロエ、何かあったらすぐに言え、絶対にクロエに手出しはさせないから。」
「ジュネ、私も女王をやっていたから大丈夫よ。あなたといられて嬉しい。ジュネありがとう」
そこにいた全員はクロエが神に見えた。
ジュネをコントロール出来る人はクロエしかいない。
何かあればクロエに相談しようと決めた。




