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女王になったら会いに来い そう言った皇帝は私を忘れた  作者: ねここ


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ジェノバでの日々




ジュネ達はジェノヴァに帰ってきた。


 ジュネが帰った事によりジェノヴァは以前に増して平和に、そして大都市としての成長も著しく、ジュネの存在感はさらに増して行った。


 ジュネ自身は何も変わらずクロエを大切にしていた。


 クロエは窮屈を強いられる事なく自由に生活を送ることが出来ていた。


 しかしクロエは忙しいジュネを支えたい気持ちが大きく、常にジュネの事を考えていた。


 それにクロエはジュネの最大の弱点でもあり最強の強みでもあった。


 そんな自分の立場をクロエはちゃんと心得ており、滅多なことがない限り城を出てどこかに行くことをしない。


 どこかに行くときはジュネと一緒か、もしくは帝国最強の騎士団ジェルベージュと一緒だった。


 クロエの存在を貴族達は知っていた。


 女王であったクロエはジュネの隣にいても見劣りすることが無く、どちらかといえば圧倒的に国民の人気があったので誰一人文句がいえない存在だ。


 しかし、滅多に姿を現さなくなったので最近では幻の女王と呼ばれている。


 最近国交を結んだ他の国の王や貴族は一度も見たことのないクロエに興味が尽きなかった。


 しかしジュネはクロエを外交に連れて出ることは一切なく、クロエを何よりも大切にしていた。


 その為、ますます幻の女王に会いたがる人が増えていった。


 ブレーズもあの日以来ジェノバに戻っており騎士団の団長に戻った。


 ジュネから大きな感謝と「お前もクロエを愛してしまっただろう?」という恐ろしい言葉ももらった。


 ジュネは引き続きクロエを守るようブレーズに命令した。


 ジュネはブレーズがクロエを愛する事を許したのだった。


 後にも先にもジュネがクロエを愛する事を許した人間はブレーズしかいない。


 それがジュネのブレーズに対する感謝の気持ちだった。

 

 

 クロエはコックのスミスにパンの作り方を習っていた。


「クロエさま、もう少し力を入れてこねてください」

 

 「はい、こんな感じですか?」クロエは週に一度スミスのパン作りに参加し、朝ジュネのためのパンを焼いている。


 ジュネはそんなクロエを嬉しそうに見つめ


 「クロエが俺のために作ってくれたものはなんでも嬉しい」と言って喜んでくれる。


 ジュネはいつもクロエに愛と安心感を与えてくれる。


 クロエもジュネにとってそんな存在でありたいと思っている。


 日中は庭園に出てお花の世話をしたり、使用人達と世間話をしたり、ジュリアやセリーヌと一緒にすごしたりして充実した日々を送っていた。




 平和で幸せな日々をジュネはクロエに与えてくれる。



 クロエはますますジュネの力になりたいと思っていた。


 だけど何が出来るのかわからなかった。



 ジュネはクロエに何かを求めることはなかった。


 クロエが存在して近くにいてくれるだけで本当に幸せだと言ってくれる。


 クロエも同じ気持ちだが、何かしたいと思うのも本音だった。


 

 ジュリアとセリーヌに相談をした。

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