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15話:紫苑の誕生日パーティー

 三雲先生の最後の言葉、あれはまるで私がいじめられているかのように言葉をかけていた気がする。気のせいかもしれないが、もしかしたら三雲先生は私が彩芽に嫌なことをされていることに気がついているのかもしれない。しかしそれはあくまで私の予想であって、本当かはわからない。聞くわけにもいかないため、真相は謎のまま1日が過ぎ去った。

 11月22日、今日は紫苑の誕生日。その上学校がないから最高だ。今日は午前中から紫苑の誕生日パーティーに呼ばれているため、プレゼントを喜んでくれるかドキドキしながら歩いて10分ほどの紫苑の家へ向かう。

 インターフォンを押したら、紫苑のお母さんが扉を開けてくれた。紫苑のお母さんは私をリビングへ案内してくれて、着替えている紫苑が来るまで待っててと言われた。相変わらず紫苑の家は豪華で、キッチンでは執事さんが何やら料理を準備している。私は言われた通りリビングの端でちょこんとしゃがんでいると、ドタドタと足音が聞こえた。

「遙!!見て!!」

 そう言いながらきたのは紫苑だった。紫苑は普段とは違い、紫色のドレスを着て、軽くお化粧をしていた。

「紫苑可愛い!!すごいキラキラしてる!!」

「でしょ!?」

 普段見ない紫苑の姿に少し驚きつつも、少しずつ私のテンションが上がっていく。正直言うと、友達の誕生日パーティーに来るのは初めてで、何をしたらいいかわからない。とりあえず両親に持っていくべきものを聞いたり、服装はどうしたらいいとかを聞いたり。結局服装はいつも通りの私服になったが。

 そんなことを考えていたら、インターフォンが鳴る。紫苑のお母さんが「はーい」と言いながらドアを開けに行った。

「今日のパーティーって何人くらいくるの??」

「あと1人!!遙も知ってる人だよ!!」

 そう話している時に紫苑のお母さんと一緒に入ってきたのは、私もよく知る顔だった。

「え、なっちゃん!?」

「おー、相変わらず、広いね」

 まさかのもう1人はなっちゃんだった。話を聞くと、なっちゃんと紫苑は昔から家が近くだったそうで、紫苑が小学校に上がる時、なっちゃんがお父さんの仕事の都合で遠くに引っ越してしまったが、また戻ってきたため、私のクラスに転校してきたとのこと。つまり2人は幼馴染ということだ。

「2人は会ったことないかと思ってた」

「そんなことないよ!!紫苑と奈月は昔から仲良しだから!!」

「そういえば、紫苑の今日の服、可愛い」

「でしょ!!紫苑もこれ気に入ってるの!!」

 そんな話をしていたら、紫苑のお母さんが私たちに席に座るように呼びかける。私となっちゃんは紫苑を真ん中にして囲むように席に座った。

「はーいそれじゃあ、皆さん目を瞑ってくださーい」

 紫苑のお母さんに言われて私たちは目を瞑る。目を瞑っていると、何やらカタ、コト、と音が聞こえてくる。そしてしばらく目を閉じていたあと、紫苑のお母さんが「目を開けていいよ」と言った。

「うわぁ!!」

 すると目の前には蝋燭の立てられたショートケーキやチキン、サラダや果物が盛り付けられたお皿がたくさん並んでいた。私となっちゃんと紫苑は思わず机に体を乗り出す。すると部屋の電気が消え、蝋燭に火がついた。

「さあ紫苑、願い事をしながら消して」

 そう言われた紫苑は思いっきり息を吸って、勢いよく蝋燭の火を消した。そして部屋の電気がついて、なっちゃんが紫苑のほうに顔を向ける。

「何を、お願いしたの??」

「紫音たち3人が、いつまでも仲良く過ごせますようにって!!」

「良いお願い事、だね」

 そして私たちは一緒に豪華な料理を食べた。しかし不思議なことに、いくら食べても料理はなかなか減らないほどの量だった。お腹いっぱいになるまで食べて、ひと段落したところでなっちゃんは紫苑にプレゼントを渡した。

「はい紫苑、これ、私からのプレゼント」

「奈月ありがとう!!」

 そう言って紫苑は奈月から受け取ったプレゼントの袋を開ける。すると中にはカチューシャが入っていた。

「それ、私とお揃い」

「え、本当!?」

 紫苑は早速奈月からもらったカチューシャをつけて、嬉しそうに飛び跳ねている。すると次は紫苑のお母さんが紫苑にプレゼント箱を差し出す。差し出されたプレゼント箱はとても大きくて、身長が143cmほどの私の頭から上半身ほどある大きさだった。私となっちゃんは思わず驚いて、少し後退りする。そんな中紫苑は嬉しそうにプレゼント箱を開くと、中には大量のお菓子と大きいぬいぐるみが入っていた。紫苑は再び嬉しそうに飛び跳ね、紫苑のお母さんに抱きついている。

 そこで私は少し気まずくなる。私が持ってきたプレゼントが、果たして正解なのかわからず不安になってきた。もしこれで紫苑が喜ばなかったらどうしよう。みんなが見ているところでせっかく誕生日の紫苑に気を使わせるなんてことはしたくない。そんなことを思っていたら、ついに私がプレゼントをあげる番になった。紫苑は目をキラキラさせながらこちらを見ている。私は渋々持ってきた小さなプレゼント箱を渡す。

「ありがとう!!何が入ってるのかなー??」

 紫苑は丁寧に小さいプレゼント箱を開ける。すると中には4枚のハンカチと、4個の小さいキーホルダーが入っていた。

「なんか似たようなのがたくさん入ってる!!」

「えっと、それはお揃いにするためで……」

 そう。私が持ってきたプレゼントは、紫苑と他の誰かがお揃いにできるものセットだったのだ。他のプレゼントに比べればしょぼくれたものだけれど、これでも私が一生懸命選んだ紫苑へのプレゼントだ。私はどう反応するのか紫苑をじっと見つめる。

〜16話の宣伝〜

どもども、ろったりかです♪

誕生日の後は誕生日でなくても嬉しさの余韻が残りますよね!

しかしその余韻は長くは続かないようです……

ぜひその目でご覧ください!

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