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13話:心の奥にある恐怖

 もう私が頼れるのはなっちゃんと紫苑以外いない。クラスメイトたちは私を信じてくれないし、彩芽に話すのは気がひける。ここでなっちゃんに私の現状を話せば、私は救われるのだろうか。

「はるちゃんは、どうしたい??」

「私は……」

 ずっと誰かに言いたかった言葉が、いざとなると喉の奥でつっかえてうまく言葉に出せない。なっちゃんは私の目を見て真剣な眼差しで私の言葉を待っている。これは逆に言わないといけない気がしてきたが、私の本能が言葉に出すのを止めてくる。そんな時だった。

「ねえ!!」

 聞き覚えのある声が聞こえる。その声は誰が聞いてもわかるようなとても怒気の入っている彩芽の声だった。

「遙を困らせないでよ!!転校生のくせに!!あんたに遙の何がわかるの!?」

「わかるよ、だって昔、よく遊んでたから」

「それは昔の遙を知ってるだけで、今の遙は知らないでしょ!?」

 そう言うと彩芽は私の腕を強く掴み、引っ張ってその場を離れた。なっちゃんは無表情で私を見つめたまま、追いかけてくることはなかった。

 しばらく引っ張られてついた場所は人気のない体育館裏だった。校庭とは違い人がいないため、静かだったが、私の心はざわついていた。それと同時に彩芽に掴まれている腕がジンジンしてきた。

「あ、彩芽……腕、痛い……」

 そう言うと彩芽は静かに私の腕から手を離し、勢いよく私に抱きついてくる。私が訳もわからず固まっていると、彩芽は強く私を抱きしめながら、こう言った。

「お願い遙、私をひとりにしないで……お願いだから……」

 気づけば風も次第に冷たくなっている。薄着を着ている私は少し震えるが、それ以上に彩芽が震えていることに気がついた。彩芽は普段は絶対に見られない涙ぐんだ声で「離れないで……お願い……」と繰り返している。私はとても複雑な気持ちになる。私は彩芽のことが嫌いだ。しかし泣いている友達を見捨てるなんてことはできない。私がどう反応するか困っていると、彩芽は私を抱きしめるのをやめて、そのまま去っていった。私は一体、どうするべきだったのだろうか。そんなことを考えながら私は教室にランドセルを取りに行き、家へ帰る。

 数日後、私はなっちゃんと約束して、早めに学校に来て話をしていた。クラスはまだ私となっちゃんしかいなかったため、電気もついておらず、廊下も静まり返っていた。そんな中、教室には私となっちゃんの話し声が響いていた。

「朝だと人が少なくて、話しやすい」

「そうだね」

 久しぶりになっちゃんとゆっくり他愛のない会話ができて、少し嬉しい。邪魔をしてくる彩芽もいないし、私に敵対心を持っているクラスメイトたちもいない。正直ずっとこの空間が続けばいいと思っている。

「ところで、どうしてはるちゃんは、彩芽ちゃんの言うことを、ずっと聞いてるの??」

「それは……」

「嫌なら断ればいいのに、はるちゃんは断らない、ここ最近の私の疑問」

 私が嫌なのに彩芽のいうことを断らない理由、それはとても簡単なことだ。そう、私が彩芽の誘いを本能的に断っていなかったのは、嫌われることが嫌だったからだ。人に嫌われていいことなどない。たとえ嫌いな人物だとしても、嫌われると敵になり、厄介なことになるため、嫌われないのが一番いいのだ。

「……はるちゃんは昔から変わってない、誰かに嫌われること、ずっと怖がってる」

「え?」

「だって、彩芽ちゃんの誘いをいつも断らないのはそういうことでしょ??幼稚園の時言ってたじゃん、誰にも嫌われたくないって」

「あはは……なっちゃんには一生敵わないな……」

 相変わらずなっちゃんの勘は鋭い。まるで私の考えを読んでいるようだ。

「でも、誰かに嫌われてもいいことないでしょ??」

「そんなことないと思うよ」

「なんで??」

「だって、世の中広いんだし、嫌いになる人くらいいるよ、その人とわざわざ関わって仲良くしなくても、私は別にいいと思うけど」

 なっちゃんの考えもわからなくもない。確かに世の中広い、嫌いになる人くらい沢山いるのもわかる。しかし嫌いな人が向こうから寄ってくる状況になったら話が変わってくる。向こうに嫌いだということを悟られないように振る舞い、相手の気を悪くさせないように気を使う。これが普通だ。

「はるちゃんは少し、固く考えすぎ、もっと頭柔らかくして生きないと、大変だよ?」

「私もそれはわかってるんだけどねー、意外と変えるのって難しいんだよね」

「それはそう」

そんな話をしていた時、誰かが教室のドアを開けて入ってきた。

「すみません、職員室ってどこですか??」

「職員室、私知らない」

「えっと、職員室はここの階じゃなくて、1階の学校入ってすぐだよ」

「ここじゃないのですね、ありがとうございます」

 そう言って扉を閉めて去って行ったのは、私が全く知らない先生らしき人だった。なっちゃんに聞くも全く知らない人らしく、新しい先生ではないかと2人で完結した。

 その後は彩芽が教室に来て、逃げる間もなくなっちゃんから私を奪い、そのままいつも通り彩芽に囚われて朝の時間を過ごした。

 朝の会が始まり、いつも通りの流れが始まる。そこで担任の先生が、新しいお手伝いの先生が来たことを発表した。クラスは一気にざわつき始める。私はもしかしてと思っていたら、一人の眼鏡の女性が教室に入ってきた。

〜14話の宣伝〜

どもども、ろったりかです♪

次も新キャラですね、今思は新キャラ多くない!?状態です

でももうこれ以上は増えません、おそらく、多分、ですけど

ぜひその目でご覧ください!

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