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10話:軽い仕返し

「で、本当は??」

「ほ、本当は……彩芽に、叩かれた」

「え!?あいつ、ついに手まで出し始めたの!?」

 紫苑に隠そうとした私は愚かだった。紫苑には全て話しているのだから、流石にバレる。紫苑は私の腫れ上がった頬を優しく撫でてからこう言った。

「遙、今日の体育でギャフンと言わせてやろう!!」

 今日の体育は学年混合ドッジボール、私の得意な競技だ。彩芽はというと運動音痴なため、ドッチボールも苦手だ。紫苑によると、わざと彩芽の顔面にボールを狙って投げるというものだった。正直気が引けたが、紫苑曰く、いつも私がされている嫌なことと比べたら比にならないから大丈夫、とのことだ。私は渋々承諾し、着替えてから体育館へ向かった。

 授業開始のチャイムがなり、今日のチーム分けが発表された。紫苑は同じチーム、彩芽とは別チームとなった。紫苑はチーム分けに関してはラッキーだと言ってガッツポーズをしている。笛が鳴りいざ試合が始まる。彩芽のチームにはこっちのチームより男子がたくさんいるため、避けられないと話にならない。私は生まれつき運動神経や反射神経がいい方なため、ドッジボールは小学1年生の頃から無双していた。おまけに腕力も結構あるため、ボールを女子に当てることくらいはできる。そんなことを考えながら敵チームのボールを避けて、チャンスを伺う。

「避けろー!!」

「そっちにボール言ったよー!!」

 みんなとても楽しそうに避けたり投げたりしている。それでも私にボールが来ることはなかった。こんな時でもみんな私を避けているからだ。こういう時はみんなで団結するものだと思うが、みんなは違った。正直嫌だが仕方がない、あの時教室でブチギレた私が悪いのだから。

「遙!!パス!!」

 そんなことを考えていた時、元外野である紫苑からボールが渡ってきた。瞬時に状況を理解した私は、右奥にいる彩芽に狙いを定める。思いっきり足を踏み込み、体重移動の勢いでボールをぶん投げる。ボールは次々と交わされたが、一番奥にいた彩芽の顔面に見事命中。私は思わず嬉しくなり、フニャッと笑ってしまった。

「彩芽ちゃん大丈夫!?」

「だ、大丈夫……いてて」

 彩芽の鼻からは鼻血が出ていて、涙目になっていた。私は少しやりすぎたかと思ったが、奥の紫苑を見るとニヤニヤした顔をして私に目線を送っている。これはナイスととっていいのか、それとも他に意味があるのだろうか。そんなことを考えていたら、彩芽がこっちを見て睨みつけてきた。私は一瞬ドキッとしたが、そのまま彩芽は保健室に行ってしまった。周りからはひそひそ声が聞こえる。

「今のボール、絶対彩芽ちゃん狙ってたよね」

「ひでぇやつ」

 確かに彩芽のことは狙っていた。しかしこれこそ彩芽の言ってたおあいこなのではないだろうか。普段彩芽は私に嫌なことをしてくるし、最近に関しては暴力を振るってくることもある。それなのに、私がドッジボールで彩芽を一度狙っただけでここまで言われるなんて、おかしいと思う。しかしこれを言ったところでクラスメイトたちは誰も信じないため、心にしまっておく。そしてこれは、おあいこにするためにしたことだから、私は悪くないと、自分に言い聞かせた。

〜11話の宣伝〜

どもども、ろったりかです♪

次回は転校生の新キャラがやってきますよぉ!

個人的には結構好みのキャラです……はいぃ……

ぜひその目でご覧ください!

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