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BLUE in the ガールズバンド  作者: あまだれ24
100/104

第100話 Session!! その4


「なあ、お昼休みにも聞いたけどギター教えるんとバンド教えるってどーちがうん?」


咲ちゃんが横から不思議そうな顔で尋ねてくる。


「ていうか春ちゃんって他の楽器できたっけ?」

「それはつまり…えーっと」


うまく質問の答えを言語化できなくて戸惑っていると、隣の森園さんがパンッと手を叩いた。


「音楽は言葉にできないものを表現するものである」

そう言って笑顔で続ける。

「by ジムモリソン。とにもかくにもまずはこの子たちの演奏を見てあげて」


「あっ…まあ」私は曖昧な返事で頷いた。


森園さんの指示を受けた3人はすぐ動き出す。他の教室よりやや広めの部室にあるのはホワイトボードとイス、そして折りたたまれた長机が3台。


あとは全部、楽器と機材。


具体的には部室の後方にドラム、キーボード、そして大型のマーシャルアンプが2台とOrange(オレンジ)のアンプが1台。


なかなか立派な備品が並んでいる。


そして壁際にはギターやベースが収納されたケース、通称ギグバッグ。


中尾くんはスティックを手にドラムの椅子に姿勢よく座り、稲沢くんと向井さんはギグバッグを開けてそれぞれの楽器を取り出した。


「カミングコウベに応募するってことは…オリジナル曲やるんですよね?」


あのオーディションは閃光ライオットと同じでオリジナル曲じゃないと応募できない。


すると森園さんはゆっくり頷いた。


「そうなんだけど…今日見てもらうのはオリジナルじゃないの」

「カバーってこと?」と咲ちゃん。

「そう。まだ楽曲が半分ほどしか出来上がってなくて」


それを聞いて私はちょっと危機感を覚えた。


「カミコベのオーディションの応募締切って毎年だいたい2月末から3月前半ですよ。いくら演奏が上手くてもオリジナル曲が良くないと厳しいっていうか…」


来年の3月まではまだ4ヶ月ほどある。

けど納得のいく曲を作って、納得のいく演奏をするためには、けっして充分な余裕があるとはいえない。


「わかってるわ」と森園さん。それからちょっと間を置いて続けた。


「あの子たちは今の軽音部(私たち)の中で1番上手い…はずなんだけど」


そこでまた言葉を切り、チラッと演奏のセッティングを終えたバンドの方を見る。


「バンドとしての演奏がどうにもまとまらなくて。だからオリジナル曲のアレンジが決まらないの」


そのとき、ジャランというエレキギターを爪弾く音が部室に響いた。


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