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仮想通貨とは、現金を持たないでネット上でやり取りする通貨。そのやり取りにブロックチェーンというシステムを使う。そのシステムは総出金や送金、売買まで、やりとり全ての軌道が公平明確に分かる。
コースケの説明した要約。
えっちゃんはあやふやながらも理解した。がそれでどうやって儲けるのかが分からない。
[大雑把に言うとビットコインという基軸通貨を中心に様々なコインがある。そのコインを安い時に買って、高くなったら売る。その利幅で稼ぐんだ]
コースケの簡単な説明。えっちゃんには
なんとなくしか分からない。
[まぁ最初はなんでも難しいよ。長剣も最初は嫌がってたしな]
コースケの妄想話。
[そんなのやった事ないわよ]
[覚えてないだけさ。でも身体は覚えてるはず。試しに構えてみなよ]
コースケの挑発には乗らない。もし本当に出来てしまうのが。自然に構えが出来るのが怖かったからだ。
[バカらしい。嫌よ]
えっちゃんはベタな答えしか返せなかった。
[まぁとにかく、エクスコに投資する人が居るんだよ。投資というかエクスコを使ってね]
[私を使うの?なんなのその人?]
[うーん。人材クリエイター?]
きちんとした名称がないのだろう。コースケは適切な単語を考えながらそう言った。
[お金無いわよ]
えっちゃんは抵抗する。
[全く出さなくていいさ]
[時間もないわ]
[昼間だから大丈夫]
[私がやりたくない。って言ったら?]
[こんな事を言いたくないんだが…ミヤビ達にお金が入らない]
急所を突かれる。コースケの正論。このままいつまでも清掃と茶碗洗いだけでは先が見えてる。働き口より稼げるチャンスがあるなら。
今までは、今日と明日を生き延びる事で精一杯で一ヶ月先の事すら考える余裕もなかった。だが最近はコースケに言われて浮上した思考でもあるが、一ヶ月後や一年後の事も考えてしまうようになった。
貯金は毎月わずか。一人でも病気になったら貯金はすぐに吹き飛ぶ。
見た目はうまくやっているものの、現実は砂上の楼閣。
[仮想通貨なんて知らないわ]
最後の抵抗。
[知らなくても稼げるんだ。それにミヤビ達もいる]
コースケは逃げ道を全て塞いだ。
[それでネットを付けたのね]
えっちゃんはため息をついた。今更ネットを外す事は出来ない。ミヤビ達が稼げるようにネットを引いた。
[なんでもやるわ]
えっちゃんは降参した。
[決して悪いようにはしない。約束する]
コースケは言い切った。




