表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
探求冒険家エクスコ!(仮)  作者: じゃむ(sadojam)
45/131

.45

えっちゃんは部屋に入りサイコロを久しぶりに振った。出目は三。

記憶のない時の私。なにかのキッカケで思い出せそうな気もする。思い出したくて無意識に蓋をしてるのかもしれない。

知ってしまうと、今の自分ではなくなる気がして怖い。


皆はまだ寝ている。静かに服を脱ぎシャワーを浴びる。頭の片隅に気になってる長剣の構え。瞬時に何パターンかの構えが思い浮かぶ。イメージ通りに腕が動きそうになる。シャワーのお湯を熱くする。それでも消し去る事は出来なかった。マーロンと出会った時の倒す想像が再び蘇る。夢で見た短剣の柄の装飾が思い浮かぶ。


両手を胸元に上げて拳を握ってみる。気づかないうちに少し膝を曲げ身体を低くしていた。どの方向にでも動ける構えに。精神の輪郭が狭まり集中してくのが分かる。

鏡の中の裸の自分を観る。そのファイティングポーズは怖いほどサマになっていた。

拳を広げ手を降ろす。

裸の自分。確かに人間と同じ姿だと思う。小ぶりながらもリンと張った乳房。無駄な脂肪のないお腹周り。無毛な腰回り。高校生とは言い難い。でも中学生特有のふくよかさはない。

フッ。とえっちゃんは笑った。

胸が大きい方がいいとか、誰かを好きになるとか、そんな話題で頭がいっぱいになるのが普通の女の子。

でも私は違う。今を生き抜く事しか考えられない。それでいいのか?



それでいい。えっちゃんは振り払うように鏡にシャワーをかけた。そして頭からシャワーを浴びた。


やるべき事をやる。今夜の仕事の為に早く寝る。何の為に働く?ミヤビ達と楽しく過ごす為に。

ミヤビ、ケイナ、リン、ケン。

かけがえのない存在。


髪の毛を拭きながら寝ている皆を眺める。ミヤビが目を開けたのが分かる。えっちゃんは微笑み声に出さずに、ただいま。と言った。ミヤビも声を出さずに、おかえり。と返す。そしてまた目をつぶった。


えっちゃんは一人うなづく。

考えても仕方ない事は考えない。この平和な一瞬がずっと続くようにする事だけを考える。


えっちゃんはリンの布団に入った。リンの唇に当たってる髪の毛をすくう。リンは無意識にえっちゃんに抱きついてくる。えっちゃんはリンの頭を撫でて眠りに入った。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ