表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
てんとう虫のエンバディ  作者: 三河 ゆり
特性と出会いと手紙
15/17

大学へ 2枚目

 この街に住むのには、ある一つの条件を満たさなければならない。


『超能力を使用した研究開発や文化的価値を生み出し、国に還元すること』


 ただ、この一点のみである。この街の住人は全員何かしらの能力を有し、シェアハウスの管理人白雪さんをはじめ、店の店員、タクシーの運転手、学校の先生、小学生でさえも、それぞれの役についていて、そこでしかできない能力を発揮し、日々研究を重ねているのである。

 この街に住むのには、学力もさることながら、精神的な安定性も求められる。それなのに成果が出せなければ、この街に滞在し続けることはできない。即、追放である。

 

 厳しい環境だ。


 この条件に耐えられなければ、滞在する資格がないのだ。だから、この街の住人は、普通を装っているが、どことなく、みな遠くを見ている。俺が倒れても平然としている。葵さんもトクサも白雪さんも心配をしてくれたが、なんだか薄い感じがした。それがいいとか悪いとかではなく、こういった不思議なことが起こるのは日常茶飯事で、多分、彼らはこの街に初めて訪れた俺に対しての精一杯のフォローをしてくれただけなのだと、あとからふと思った。そういう俺も、彼らと同じように、どこか遠くを眺めているような感じなのだが。


 そういうことを頭の片隅におきつつ、トクサとたわいもない話をしていると、大学の正門の前までたどり着いた。なだらかだったとはいえ、長い坂であった。

「それじゃ、また家で」

 正門でトクサと分かれ、俺はこれからお世話になる研究室へと向かった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ