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無限の彼方へ  作者: アシドーシス


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7/12

大陸中部

1か月後

最初の桟橋には各地から送られてきた住民で溢れていた、それもそのはずで連戦連勝、快進撃が続いていた。

桟橋の追加も行われそこも住民で溢れている、輸送船もピストン輸送でどんどん運んでいるのだがそれに追いつかないほど住民が送られてくるので警備隊も増員された。

船の造船も行われているが全然足りない状況だ、先に輸送されていった住人の一部は言語学校を卒業して訓練村に行ってる者も数多くいるようだ。

少し快進撃を抑えさせようか?いや、そんな事をして情報が流れる方が問題だな、いけるとこまで快進撃続けさせて住民を送るのを停止させるか、悩ましい。


2か月後

相変わらず快進撃が進んでいる、もうすぐ予定されていた都市すべて攻略済みになる、国は120か国以上ある、もう16か国は占領済みだ。

国王や丞相などはすべて個別に警備をつけ送られてきている俺の牢屋レパートリーが増えるのは楽しい。

父の残したレパートリーのうち一人は死んでしまった。

病死だった、必死の治療のかいもなく死んでしまったのだ。せっかく3食昼寝つき牢屋ライフだというのにもったいない。

意欲あるものには言語教育も施して喋れるようにしてある、国の文化や上層部しか知らない秘密の事柄などいくつも聞き出すのに役に立っている。

金銀財宝などをため込んでいる国もいくつかあった。

金の産地も国策として秘密の場所にあるようで、必死に捜索をした。

巧妙に隠された産地がいくつもあった。ここは強制労働者の派遣先として優秀だろう。

金の産地は今まで無かった為、この産地はうれしい。

これで金貨も作れる、今まで銅貨、銀貨しかなかった為、商人などは大量の銀を持ち歩かないといけなかったのが不便だったのだ。

香辛料の産地の国が少ないがある、鉱山島に少しだけ香辛料を生産している場所はあるが、いかんせん数が少なく値段も高い、この辺りは香辛料で生活しているようだ、帝国の食文化にも革新がある事だろう。

最初の桟橋をかけた港周辺はバナナやマンゴーなど果物が多いようだ、これは帝国にも輸入が始まっており食べてみたがあまりうまくなかった。

品種改良が必要だろう、研究所に苗を送っておいた。

香辛料も少しずつ輸入が始まっている、宮廷料理人が使い方を研究しているので、もうしばらくしたら食べれるだろう。

初期に奴隷化した都市に窃盗被害が多数発生した為、警備隊を常駐させ盗賊討伐も始まった。

どこから沸いて出てくるのだろうか、山の民か?山賊なのだろうか?徹底的に締め上げる必要がある、1人も逃すなと兵士長に伝えておかないとな。


3か月後

桟橋付近に滞留する人の数もだいぶ減ってきた、占領しても人を桟橋まで送らなくなったからだ。

また再開させよう、戦線は第一範囲まですべて占領し今は山賊退治に忙しい。

山賊は金銀財宝をため込んでいる傾向がある、うまい獲物だ。

南部の砂漠地帯に燃える油のような物が沸いている場所があると報告をうけた、至急研究員を派遣する事になった。

これは何かに使えるのではないだろうか?この地域の敵がこの油を詰め込んだ物を投げて攻撃してきたと報告にあった、火炎玉のような物だろうか?当たると火だるまに包まれるため非常に攻略に苦労したみたいだ。

ここで見つかった投擲武器は銃の前ではほぼ無意味だったが、死を恐れずに走って来て投げてくるのは怖い物である。


「元帥につないでくれ」

「はい、少々お待ちください」

「誰だ?」

「俺だ、状況を詳しく話せ」

「皇帝陛下、これは申し訳ありません、こちらは現在、山賊退治に勤しんでおります。」

「将軍二人はどうしてる?」

「彼らも盗賊や海賊退治に勤しんでいるようです。」

「ふむ、治安回復は兵士長に任せ、第2範囲まで進軍してくれ、奴隷化した住民は第一範囲の人だけ桟橋に送ってくれ、第2範囲の住人は全員その村や都市で待機させよ、国王や丞相などは特別便で通訳をつけて送ってくれ情報を聞き出す。」

「わかりました。ここからは熱くなってきますので進軍速度は落ちるかもしれません、それと蒸気車の故障率が高めです、これは改良の余地ありですな。タイヤが現地調達可能とはいえ、砂漠地帯には木材がありませんからな、徒歩になりそうで南の速度は一段と遅くなるでしょう。」

「そうか、わかった。可能な限り安全に進軍させよ、それと兵士長を各6人ずつ選抜させよ、兵士長には後方で盗賊、野党、山賊、海賊退治をさせる、あまりにも数が多いみたいだからな。」

「わかりました、きりがないと思っていたんで助かります。」

「第2範囲攻略に向けて各5万ずつ兵員の増員を送る、有効活用してくれ」

「はい、ありがとうございます。」

「あと負傷兵で部位欠損した者など気にせず送り返してくれ、こっちで使いようがある。」

「南部で大やけどを負った者が数多くおりますが、回復役で回復しないので、送り返してもいいでしょうか?」

「そうだな、やけどは時間がかかるだろう、送り返せ」

「わかりました。あと陛下面白い物を送ります。」

「面白い物?なんだそれは?」

「国王が使っていたロングボウと巨大投石器です。北部方面で使われていた物ですが、ロングボウの射程は300mにも達し銃の射程外から打ってきました、走れば回避できる程度の物だったので走って距離を詰め銃で倒しましたがこちらにも負傷兵が多数でました。これは帝国に無かった物です、お納めください。」

「ふふふ、わかっておるではないか、早く現物を見たいものだ。」


3か月後


桟橋の人数が徐々に増えだした。完璧にいなくならなくて増えだしたのだからまあうまくいった方なんじゃないだろうか、言語学校も拡大して朝30万人夜30万人の交代制を取っている。

徐々にランクアップしていくシステムなので教員は大変だが安全な後方勤務である、我慢してほしいものだ。

海賊対策だが海軍を編成してはどうか?との報告書を受け取っている。

海軍となればまたドックが忙しくなるが必要だろう。

海軍となれば専用の学校も作らないとか、海軍兵学校とでもしようか、教員は今船に乗っている船乗り達にしよう、彼らはもともと漁船の船員だったがすべて徴兵して兵員輸送を行ってもらっている。

高速船舶を準備させよう、海賊はすばしっこいと聞いている。

海には魔物もでるのに海賊船はどうでしてるんだろうか?捕まえた海賊に聞いてみるしかないな。

そうだった、一番手前の桟橋から第一範囲までは盗賊も山賊もいない平和な地域になったと聞く、それなら蒸気機関車を通しても問題ないのではないだろうか?そうすれば奴隷印を押して桟橋まで移動しなくても楽々蒸気機関車で輸送できるんじゃないだろうか?さっそく精鋭奴隷達に建築依頼をださないとな。

現在第2範囲まで占領を許可しているから日々占領報告は上がってきているが、どれぐらいの奴隷の数になるのか計算していないがざっと見ただけでも300万人を超えている、このままいけば600万人台に乗ることもあり得るかもしれない、でかい大陸だと聞いていたがこれほどとは。現地に言語学校を作った方がいいだろうか?しかし訓練村は1か所しかない。3000m級の山に魔物が沢山いて今の訓練村の状況と似たような場所もどこか探せばあるかもしれないな、探させよう。

第2範囲の住民はしばらくは現地で今の暮らしを続けてもらう事になるだろう。

いくらなんでも言語学校のキャパを超えてしまう。


「ラッツ皇帝陛下!どこですかー?」

「ここにおるよ、どうしたんだいシロさんや」

「あーいました!研究所の所長が燃える油を研究していろいろな物質ができたと報告がきましてね、連絡しとこうと思いまして。」

「あーあれな、現地に研究員を派遣してどうするか決めた奴だな。」

「そうです、あれがすごい物だという事がわかりまして。」

「凄い物?いったい何が出来上がったんだ。」

「ガソリン?という物とタイヤですね、蒸気車の燃料をガソリンにしたらもっと早くもっと低燃費で走れるようになるそうです。それにタイヤです、黒いゴムのような塊を今木のタイヤと交換することで振動も抑えられ、長く走れるようになるそうです。」

「どれもすごい技術だな、もうそのような物が完成したと?」

「いえ、どれも試作品だそうですが、これから問題を洗い出し量産品にしていくそうです。」

「ふむ、石炭は今まで通り採掘が必要だがガソリンかどんな物に応用できるんだろうな、蒸気船などの燃料になればいいのだが、今のままだと石炭の備蓄が減っていき50年後には底をつく予定なんだよ」

「そうでしたね、新しい石炭の採掘場も見つかっていますが、その分消費量も増えてますしね」

「あぁ電動ドリルでかなり採掘量はあがったが焼石に水だなまったく。」

「ガソリンについて詳しく聞いたんですが、なにやら重油?軽油?ガソリン?灯油?あとはほかの物に使える物質に分かれるそうで、研究所もてんてこまいになっているようで、非常に忙しそうでした。」

「研究所もエネルギー研究所を作った方がよさそうだな、色々と集中しすぎている。」

「そうですね、さすがにそろそろ限界でしょうし、エネルギー研究所つくっちゃいますか」

「うむ、その方が水から作れる燃料の開発も速く進むだろうし、いろいろと便利だな。」

「わかりました、そのように手配しておきます。研究所の拡大も一緒に進めてもいいでしょうか?」

「そうだな、訓練村を卒業してから軍隊に入るか研究所に入るか、いろいろ道はあるが、研究所に入る人が多いもんな。」

「えぇ新しい物の開発というのはみんな胸躍る体験なんじゃないでしょうか?」

「そうだな、軍隊への志願は大いに結構なことだが危険と隣り合わせだしな」

「はい、特に今は若干減っております、戦争中ですからね。」

「それは仕方ないが、鉱山労働者が増えているのはどうしてだ?」

「安全な後方勤務だからではないでしょうか?くいっぱぐれはありませんし、人手も常に必要としています。」

「ふむ、農作業従事者は若干の増加だな、一人でこなせる面積が多い事で従事できる人数に限りがあるしな、これは仕方ないか」

「はい、農業従事者は希望者は多くいますが働き口が少ないため倍率は常に高いです。現在品種改良中のバナナ農園ですが多少の人手が必要との事、マンゴー収穫のほうが人手が必要で香辛料の栽培にも人手が必要です」

「今後は必要人数が増えるという事か、まあ人口も増えてるしな、仕事はある方がいい。」

「軍隊に入れば仕事には困りませんよ、訓練から研修から山のように仕事が待ってますからね。」

「それはそうだが、軍人ばかりになるとそれはそれで困るな、産業が成り立たなくなる。」

「成り立たなくなれば軍人に作業させましょう。それで人手不足も解消です。」

「それはそれで問題があるような気がするな」


1年後

北も中央も南も第2範囲まですべて占領したようだ、現在は治安維持に努めているとの事、国を落とした数も46か所目になった。調べた限りだとどこも小国だ。

ここから大きな国が残っている感じになっている。第3範囲は時間がかかるだろうし組織的敵対行動も増えるだろう。

第2範囲も徐々に住民を言語学校に送るように指示を出してある。結局第一範囲に100万人規模の言語学校を建設し朝100万人、夜100万人で同時に200万人の言語教育ができるようにした。

訓練村も近くに3200mの山があり魔物も狂暴なのが沢山でる、そこを訓練村にした。

第一範囲の1番近くの桟橋から言語学校訓練村や大きな都市をいくつも通り中央山脈を超え南部を走り都市を通り1番近い桟橋まで、環状線型に蒸気機関車の線路を開通させた、第2範囲にも環状線を伸ばせるように一応線路も引いてある。

この工事には精鋭奴隷だけでは5年かかるという事から手が空いた軍隊に手伝ってもらった。

特に山岳部分は火薬車を突入させまくり爆破しなんとか開通した難所だった所だ。

線路の両側には魔物よけの護符が等間隔で並んでいる、山を登るのをあきらめできるだけ平にし蒸気機関車でも登れるようにした為すごく時間がかかった。


研究所から報告がきていた。タイヤについては目途がついたと、量産性、耐久性も抜群らしい、馬車にも取り付けられるようだ。まだ帝国国内も馬車で移動している巡回馬車は走っているし需要はあるだろう。


蒸気車の燃料についてはどうなっているんだろうか?今度問い合わせてみよう、エネルギー研究所からは何も報告がない。


「元帥からお電話です」

「お?あいつからかけてくるとは何かあったか?」

「皇帝陛下!ちょっと大変な事が・・・」

「どうした!?何があった?詳しく話せ」

「はい、第3範囲を攻めだした所なのですが、すでに情報が流れているようで、敵軍が待ち構えておりました。」

「まぁそれはそうかもな?当然俺でもそうする。」

「それで望遠鏡で敵軍の数を調べていたのですが、敵軍前方に火縄銃のような銃器が並んでおります。」

「おぉ!先代の時代だったらやばかったかもな?今の連射式銃の方が射程距離長いだろう?」

「もちろんそうなのですが、一度衝突した所、盾兵を前に出し盾兵で距離を詰めながら射程距離になったら撃つという小細工を使ってきまして・・・」

「なるほど、被害が甚大という事か?防弾防斬ベストは支給してあるだろう」

「えぇ手足に当たった者は回復薬で回復を行っていますが、欠損した者は送り返します。」

「そうだな、そうしてくれ、それで相手の盾を貫通できない事が問題なのか?」

「そうです、我が軍の銃では盾を貫通できません、それで戦線が拮抗しまして、攻めあぐねている所でございます。」

「ふむ、それは貫通できるように研究させよう、盾を1つ以上奪って送ってくれ」

「100は拾いましたぞ、すべて送ります」

「どうしたんだ?その盾はどうやって奪った?」

「左右から蒸気車で突っ込んで近距離射撃で制圧した時に拾ってきた物です。」

「とりあえず大砲で撃ちまくれ沢山送ってあるだろう?」

「はっ!現在そうしております、敵も、うかつには近づいてきません、それどころか後方から他の国の援軍らしき部隊も接近中との事、中央はしばらく膠着状態に陥ると思われます。」

「そうか、銃器の弾丸だな、さっさと調べて改良型を送らせよう、しばらく待っておれ」

「わかりました。北部と南部ですが北部は気候も落ち着いており目立った抵抗もなく占領が続いております、南部ですが砂漠地帯で都市を3度も見逃して前進しておりました、現在はすべて制圧済みで無難に進軍しております。」

「そうか、交代の収納魔法持ちを100名送る、護衛も含めて10万人増員するからそちらで兵力の分散は任せる。」

「わかりました。」


北部はいいが中央部は大変そうだな、元帥が担当してるしそれなりにどうにかなるだろう、南部の砂漠地帯は大変そうだな、無線司令部を設置していてよかった。砂漠の都市は見落としがちなんだろうな。

研究所に電話をかけるか、弾丸の改良が必要みたいだしな。


「研究所の所長につないでくれ」

「畏まりました。少々お待ちください」

「おまたせしました。皇帝陛下どうなさいましたか?」

「あぁ使ってる弾丸の事なんだが盾を貫通できんと連絡があってな」

「盾はお持ちですか?」

「いや今送ってきている最中だ、3週間以内には研究所に到着予定だ。」

「わかりました。貫通できる弾があればよいのですね?」

「そうだ、前方を盾持ちが固めていて突破が難しいとの事だ、どうにかなりそうか?」

「えぇ試作品ですが数個ありますので、それで対応できればすぐに量産し送れると思います」

「うむ、よろしく頼んだ。」

「それで1つ作戦に使えそうな装備ができたのですが、いかがでしょうか?」

「どんな装備だ?」

「手で投げる爆発物です、一応手榴弾となずけたのですが、密集地域なら5人6人を一気に殺傷する装備です。」

「若干威力に問題あると思うが、数を投げればいいだけだしな、いいだろう、量産し前線へ届けよ、特に中部だ、中部は戦線が拮抗していて時間がかかっている。」

「わかりました。そのように手配しておきます。」

「うむ、よろしく頼んだ。」


6か月後

「元帥からお電話です。」

「繋いでくれ」

「元帥、状況はどうだ?」

「あの手榴弾はすごいですな、蒸気車で突入して投げ込みまくったのですが悲惨の一言です。」

「ほう、そんな強い兵器だったか、弾丸はどうだ?」

「盾を貫通し敵軍は総崩れになり城塞都市に引っ込んでおります。」

「そうかそうか、それは上々だな。」

「それで現在大砲を使い城壁を破壊している最中なのですが、この弾も爆発する物が欲しいです。」

「砲弾の弾が爆発すればどうなる?」

「簡単に城壁を爆破して殺傷能力が高くなります。」

「ふむ、それはすぐ作れそうだな、研究所に連絡しておく。」

「城壁の作りも銃で狙われないように弾除けがついておりここを落とすのは時間がかかりそうです。」

「城壁ぐらい簡単に作り直せる、思う存分破壊して被害を少なくしろ」

「わかりました。城内に軽く30万人ほど敵兵がおりますので、いい労働者が手に入りそうですな」

「それはいいな、敵は大国だろう、気をつけて進軍せよ、何があるかわからんぞ」

「わかりました。技術者も特別便で送りましょう。楽しみにお待ちください。」


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