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無限の彼方へ  作者: アシドーシス


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21/22

宇宙へ

「こちらでございます」

「こ、ここれは!?」

「新たな研究所でございます」

「凄まじい広さではないか」

「ええ、研究所が手狭なのはわかっておりましたので、巨大化しておきました。」

「これで何人ぐらい働けるんだ?」

「ここだけで約2万人程度は研究できるかと敷地内各地に小規模の移転陣を配置し移動時間の短縮も図っております」

「素晴らしい、だが2万人では少なすぎるな、ここの施設も使いながら新しい巨大ビルの建設も頼む」

「わかりました。それだけ技術開発に人手がかかっているのですね。」

「そうだ、新たな技術を生み出すにはコストはかかる、巷で出回っているコンタクト型通信デバイスだがあれには新機能も搭載できる、まだ実装してないが開発は続いている。」

「あれも陛下が関わっておられたのですね、斬新だなと思っていたのですよ」

「コンタクト型は十分な洗浄が必要だから使い勝手は悪いけどな」

「そうですよね、私は眼鏡型を使用しています」

「眼鏡型のほうが売れ行きはいいな、ゴーグル型はどうだ?使ったことあるか?」

「ゴーグル型もいいのですが、外でつけると少し恥ずかしいですね」

「そのうち慣れるだろ、ゴーグル型は今後もアップデートが予定されてるしおすすめだぞ」

「また使ってみますね、それはそうと宇宙エレベーターの開発は可能なのだそうですよ」

「ほう、もう連絡がきたか、開発可能なら開発すればいいだろう」

「ですが、建築にまずは宇宙から太いワイヤーを伸ばさないといけないようで、それを打ち上げる巨大ロケットが必要みたいです。」

「地上部も作っておかないといけないだろうし一大プロジェクトだな」

「ですがロケットをいちいち飛ばさないといけないよりは効率的ですね」

「出来上がれば宇宙に広がっていけるだろう、その方が夢があるな」

「そうですね、もう地上には大きな大陸も残ってませんし、小さな島国はあるかもしれませんが、技術発展している形跡もありませんし、現地住民ぐらい好きに残しておいてもいいでしょう」

「確かに、わざわざ潰す必要もないしな、好きにやらせておくといいだろう」

「研究所と連携して宇宙エレベーターの基礎基地の建設場所を選定して開発させましょう」

「うむ、よろしく頼んだ、なるべく早く建築したいものだな」


3年後

ルッタ23歳になった。今年もプレゼントが届いているが、食べ物が多く、廃棄処分になるものばかりだ。

「シロさんいるかな?」

「はいはいいますよー」

「もう新大陸の都市もできあがって、新しい研究所もできあがっているよね?」

「はい、もちろん完了しております」

「宇宙エレベーターの建設はどうなっているんだい?」

「はい、現在建設中ですがうまくいっていると思います」

「そうか上手く行っているのか、それなら口出しすることでもないな」

「時間はかかりますが完成まで5年だと言っていましたよ」

「そうか、5年か・・・宇宙では魔法は使えないのか?」

「我々が魔法を使えるのは魔素のおかげでそれは地上にしかありません、なので宇宙では魔法は使えませんね」

「そうか、宇宙基地を作って移転魔法陣で工事を加速させれるかもと思ったんだな」

「さすがに無理ですね、成層圏でも魔法を発動できるか疑問視されていますし宇宙までいくと確実に無理でしょう、何か魔素を詰め込める物があれば使えると思いますけどね」

「そうだな、その開発を急がせよう、魔素を詰め込めれば魔法が使えるとなれば宇宙エレベーターの開発速度が上がってさらに宇宙でも魔法が使えれば便利だ」

「そうですね、魔法学校に開発依頼出しておきますね」

「うむ、魔法学校も移転してきたんだろう?」

「ええもちろんです、広大な土地に魔法訓練場も用意しましたので文句はでてないですね」

「いい魔法使いがいればいいのだが、エルフの都市にも似たような物がないか聞いておいてくれないか?」

「電話で繋がっていますのですぐ聞けますよ、また聞いておきますね」


1年後

ルッタは24歳になった。プレゼントも減ってきているが送られてくる品物は特に高額商品が多くなってきた。

「シロさんやいるかな?」

「ええいますよどうなさいましたか?」

「あぁそろそろ潜水艦が完成したんじゃないのかな?」

「ええ先月最新鋭の潜水艦が完成しました。」

「これで海の中の調査ができるんだな」

「そうですね衛星と同じく海底の様子が詳しく分かるようになります」

「そうか、それは楽しみだな、先月執務室の地図がアップデートされていたのはもしかして地底もリアルタイム更新されていくための物か?」

「そうですよ、まだ潜水艦は一隻ですが、今後アップデートを追加しながら建設していくのでしばらく更新はゆっくりですよ」

「そうか、早く第6範囲の近くを調査してほしいもんだ、あの辺が1番怪しい」

「そうですね、では調査範囲を先に第6範囲近海にしましょうか」

「そうだな、それで頼むよ、もしかしたら第6範囲の住民は海底に移転したんじゃないかと思っていてね」

「その可能性は大いにあります、もしかしたら近くじゃなくて広い海のどこか、かもしれませんけどね」

「そうだな、だがまずは第6範囲近海を調査していなければ徐々に広げていくのがいいだろう」

「薬物の移転密輸は移転した第6範囲の国が国策としてやっている可能性が高いですからね、特別警備隊もその可能性が高いと結論を出しています」

「うむ、地上にはそんな施設はないからな、そういえば薬物と提出すれば報奨金が貰える制度はどうだ?ちゃんと機能しているのか?」

「はい、ちゃんと機能していますよ、薬物の提出で毎日行列ができている状態です」

「そうか、しかし報告書には下級奴隷に落ちていく人数が増えているデータがあったぞ?」

「そうですね、薬物の使用で摘発された人が下級奴隷に落ちていくのは仕方ない事だと思いますが、なんせ出回っている薬物の数が多いですからね、誤って薬物を使用してしまった人に関しては下級奴隷に落とさないように制度も変更していますが、それでも多いですね」

「うむ、第6範囲ばかりだが第6範囲は地獄だな」

「そうですね、野菜の人参の内部に薬物が詰められている場合もあるとか・・・」

「それは一般人には見抜けないんじゃないのか?」

「そうです、見た目にはわからないんですよね」

「それで摂取してしまった場合はどうするんだ?」

「一か月の更生施設に入ってもらう事になってます」

「そうか、薬物を体から抜くにはそれぐらいかかるか、仕方ないな」

「しかし、そういった特殊薬物を集めて売っている者もいて第6範囲は地獄ですね」

「そんなけしからん奴がいるのか、それは警備に捕まっているんだろう?」

「最近はSNS型で匿名で手売りや野菜や押し売りなど色々な隠語が使われていて、検挙も大変なんだそうです。」

「野菜って言って売ってる者を捕まえるのは難しいかもしれんな」

「そうなんですよ、ただ隠語はわかる者にはわかる仕様になっているようで、警備も目を光らさせています」

「いくら捕まえてもどんどん新しい者が交代でやっていくだろうし、なくならないんだろうな、よし売り手には下級奴隷期間40年にしよう」

「40年ですか!?それはあまりにも重い罪なのでは?」

「うむ、それぐらい人に害しか与えてない仕事?犯罪なのだからな、軽い罪ではどんどん広がっていくだろう。」

「わかりました、各地に通達しておきます、SNSにも告知しておきます、それでいつから適用にしましょうか?」

「今日から告知して一週間後から適用にしよう、かなり早いが40年というインパクトもあって一気に広がるだろう」

「そうですね、インパクトは確かにあると思います。特別警備隊にも取り締まりに参加するように伝えておけ、一気に転売は潰すぞ」

「わかりました。」


1年後

「ラッツ上皇様どうなさいましたか?」

「うむ、潜水艦はできたんであろう?」

「はい、今も新型を作っておりますがお乗りになられますか?」

「そうだ、次帝都に戻ってくるのはいつだ?」

「明日でございます。」

「出航はいつだ?」

「3日後ですね、食料の積み込みや燃料の補給も休養もありますので」

「そうか、隠匿解除の魔法を指輪につけてもらってな、これを使えば海底に隠れている第6範囲から移転で逃げた奴らを見つけれると思ってな」

「そういうことでしたか、潜水艦も最新型なので隠匿解除できればすぐ見つかると思いますよ」

「そうだといいんだがな、ルッタにも見つけてやりたいしな、ご褒美みたいなもんだ」

「見つかるといいですね、海は広いですらねーその指輪は量産できないのですか?」

「ん?できると思うがどうした?」

「はい、各潜水艦に搭載すれば見つかるのも早くなるかと思いまして」

「1隻しかないのではないのか?」

「今は3隻体制で運用してるんですよ、毎年2隻増やしていく予定で40隻体制まで現在のドックだと増やせますね」

「そうかもう少し増やした方がいいかもしれんな」

「シロ様に報告書をあげて増やしてもらいますね」

「うむ、そういえばお主名前は?」

「アオです、妹はアカです」

「そうかそうか、まだ慣れんでな、アオさんこれからよろしく頼むよ」

「わかりました、ラッツ上皇様、これからは何でも申し付けてください、できる限りサポートしますので」

「それで妹のアカはどこで何してるんだ?」

「今も現地で移転魔法陣の調査を続けています」

「あれは衝撃的だったな、使えるようになったのもびっくりだが、使ってみるとなんと便利な事か」

「そうですよね、エルフの都市にも移転魔法陣を設置しまして、今は往来が多くなっています」

「そうか、町でエルフをよく見るようになったのもそのせいか」

「ええ、今は活気はなくなってしまいましたがそのほうがエルフ的には暮らしやすいようで、新帝都にはあまり行きたがらないですが少数は行ってますよ」

「そうだったか、この帝都もそのうち解体されてまた新帝都になるんだろうし、今のうちに楽しんでおくとよい」

「それはまだまだ先ですよ、あと100年は先ではないですかね?」

「そんな先なのか、俺は生きとらんな、活気あふれた新帝都もまた今度見に行くか」

「それがいいですよ、新帝都は凄いですから。」


「艦長今日出航だな?」

「はい、第6範囲付近を捜索予定です」

「それならちょうどいい、隠匿解除の指輪があるからな、見つかるかもしれんぞ」

「見つかれば昇進物ですよ、ガハハハハ」

「しかし、潜水艦は狭いな、よくこんな狭い所で何週間も過ごせるもんだ」

「ラッツ上皇様の部屋は特別室で他の乗務員より4倍ほど広いですよ」

「そうか、それでもこの狭さなのか、みんな大変だな」

「ええ、ですが寝るだけですからね、狭くても慣れれば大丈夫です」

「そういうもんか」

「あと7日間で第6範囲まで到達しますのでそれまで休憩しておきますか?」

「いや、ここから常に隠匿解除の魔法は使っていこう、どこにあるかわからんからな」

「そうなんですか、その指輪は誰でも使えますか?」

「あぁ使えるようになっておる」

「それではラッツ上皇様がお疲れになられたら私達が交代で発動していきましょう」

「そうか・・・それは助かるな」


「ラッツ上皇様そろそろ第6範囲付近です」

「発動してみよう」

「レーダーに何か写ったか?何か異変は?」

「どこも異常ありません、ここには何もないようです」

「そうか・・・ここらへんだと思ったんだがな・・・」

「まだ第6範囲付近について一回目ですし、めげずに発動続けてみましょう」

「そうだな、これからだな・・・」



3年後

ルッタは28歳になった。今年のプレゼントは超高級防弾防爆自動運転車が1番の贈り物だっただろうか

「ルッタ陛下どこですかー?」

「ここにいるがどうした?シロさんが探してくるとは何かいい事でもあったか?」

「帝都の端に建設している宇宙エレベーターの完成式の日程が決まりましたよ」

「おおおおおおおおおおおお!やっとか!!!」

「これで宇宙に基地や都市など作れますね」

「まずは第一歩だな」

「それで日程はいつだ?」

「来月の1日です」

「そうか、待ち遠しいな」

「ルッタ陛下には1番に宇宙エレベーターの終点までいける権利がありますがどうなさいますか?」

「ふむ、安全性は大丈夫なんだな?」

「ええ、検査も終わっていますし、宇宙側にはまだ小型ですが宇宙ホールが作られています」

「なら1番乗りではないではないか」

「それは仕方ありませんよ、建築にかかわってる方が実質1番乗りですが危険が伴いますし」

「安全になってからは1番という事か」

「そういう事になります」

「なら乗るしかないではないか、待ち遠しかったんだ」

「一か月間は無料開放するそうです」

「ほう、市民にも開放するのか」

「ええ、歴史的偉業ですからね、これは陛下が思いつかれた事業ですし陛下の威光を見せる為にも公開した方がよいでしょう」

「そうだな、陛下の1番乗りはネット配信もされますし帝都も第1範囲から第6範囲の住人も見れますよ」

「そうかそうだな、やっと宇宙に出られるんだな、宇宙船開発局も作らんとな」

「研究所でいいのでは?今の規模だと研究所で十分ですよ」

「そうか?また必要になったらでいいか、まずは隣の惑星だな」

「そうですね、生命体がいるのは確認されていますし、人間がいるのも確認されています」

「うむ、降伏勧告で素直に降伏すればいいのだがな」

「宇宙からやってくる文明に勝てるわけがないのはわかっているので降伏するでしょう、でなければよほど蛮族ぐらいです」

「宇宙観測もやってるかどうかわからんぞ」

「こちらからは観測できるようにしておきましょう」

「追加で衛星を飛ばせばすぐだな」

「そうですね、すぐできるでしょう研究所に連絡しておきますね」


「ルッタ陛下本日が宇宙エレベーターのお披露目会ですよ」

「あぁ服を悩んでいてな、どれが似合うと思う?」

「どれもお似合いだと思いますが、この青い服なんてどうでしょうか?」

「ふむ、青か、シロさんの妹の名前もアオだったな」

「そうですが、別にかけているわけではないですよ」

「それはわかっている、冗談だ、では青い服でいくか」

「それでは下でお待ちしております、もう車は来ておりますので早めに来てくださいね」

「わかった、急いで着て行く」


「待たせたかな?」

「まだ予定時刻には時間も多少あるので大丈夫ですよ」

「そうか、じゃあ行こうか」


「このエレベーターは広いな」

「建築資材運搬用ですから大きく作ってあるんだと思いますよ」

「そうか、人用ではないよな」

「しかし地面がどんどん小さくなっていきますね」

「そうだな、少し怖くなってきたぞ」

「もうじき中間地点です」

「中間地点にも止まるのか?」

「いえ、一応案内してあるだけですね」

「そうか、あと何分ぐらいだ?立ってるのも疲れてきたぞ」

「Gがかかってますからね、椅子でもあればいいのですが、あと20分ほどで宇宙まで出ますよ」

「そうか、もう雲も突き抜けて晴天だな」

「雲の上は常に晴天なんですよ」

「ほう、物知りだな」

「昨日調べました」

「ハハハハハハ何でも知ってるわけではないと?」

「そりゃそうですよ、私にもAIが欲しいです」

「AIはまだ完全じゃないからな、さすがにAIに置き換われんよ」

「そうでしょうか?かなり有能になってきてますけどね」

「そもそも皇帝もAIでいいんじゃないのか?」

「それはもっとありえないですね、そろそろ着きますよ」


「ここが宇宙ホールか」

「もう宇宙です。感想は?」

「んーすごい?まあ暗いな」

「そうですね、宇宙には明りは少ないですから」

「ふむ、これからこの宇宙ホールは広くなっていくのか?」

「そうですね。ここを起点として広がっていきます」

「そうか初期地点というわけだな」

「はい、ですので、ここでカメラに向かって演説をお願いしたいんですが短くてもいいので」

「わかった」


「諸君!宇宙に我々はついに来た!これから新時代の始まりだ!!ここまで来るのに本当に色々あった、私の代で宇宙に人類が進出できた事に誇りに思う、これからも人類の宇宙進出は進むだろう、一か月間の無料宇宙ホールツアーもある。この宇宙エレベーターを体験したい人も是非参加して欲しい。」


「以上だが今みたいなのでよかったか?」

「はい、生放送で流れましたので反響もすごかったかと思います、宇宙の映像も流れましたしね」

「そうか、ならいいがあまり演説などは向いてないな、何を話そうか迷ってしまってうまく喋れた気がしないぞ」

「大丈夫ですよ、陛下ですから。」

「よしなら下に降りるぞ、地上が寂しい」

「やっぱり地上がいいですよね」

「そうだな、この無重力と言うのもなんともいえんがやはり重力があるほうがいいな」

「そうですよね、研究所に伝えて重力発生装置でも作ってもらいましょうか」

「そうだな、早くエレベーターに乗ろう、気分が悪いぞ」

「わかりました、ささぁ行きましょう」


「やっと重力が戻ってきたな、なんか安心するぞ」

「わかります、人間には重力は必要ですね」

「しかしこれで宇宙に港が作れるな」

「宇宙港ですか、夢が広がりますね」

「うむ、宇宙港ができれば宇宙で船が作れるだろう?」

「そうですね、地上から発射しなくて済みますからね」

「そうだ、重力の壁から解き放たられるからな」

「そうですね、巨大化できますし、推力もそれほどかからないですから作りやすいですね」

「うむ、まぁまずは隣の惑星からだがな、隣に人類のいる惑星があるほど嫌な事は無い」



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