新ルッタ皇帝
1年後
ルッタが12歳になった、今年のプレゼントはどこからだろうか?
鉱山部が1番多いか?警備部も多いな、いったい何を開発しているんだろうか?
新大陸の開発が進んでいるようだ、鉄道と併設して高速鉄道も走る予定だそうだ、地下鉄も通る予定だが、新帝都限定らしい。
新帝都は平地にドドンと作られるので土地だけはあるのだ、贅沢に作っていかないといけない。
道路には貨物専用レーンが作られ各地の配送センターに直結している。
もちろん自転車専用レーンも用意されている、最近の自転車は40キロほど出る機種もあるが、交換用のタイヤがない為使い捨てになってるのが問題らしい。
空には宅配ドローンも用意されており、無人で配達ができる。
マンションには宅配ドローン専用荷物入れが用意されマンションの住人でも受け取れるようになっている。
食事の配送も無人宅配機が導入されており、料理もロボットが行い配達もロボットが行う、人手は10店舗につき1人かかるかどうかだ。
食料を買って自分で作る人もいるのだが、宅配のほうが安くて量が多い為、自炊は一部のセレブの楽しみになっている。
自家用車を持っているのはセレブのみであり、多くの一般市民はタクシーを利用する、その方が安いし、携帯電話で予約をしておけばすぐくるのだ。
自家用車は若者の憧れであるが、ローンを組んでまで買う人はごく一部の少数派になっている。
自家用車もほとんどすべて目的地を入力して自動運転だからタクシーとほぼ変わらないが、使い勝手はいいのだろう。
農業用ビルも多数建築される予定で食料自給率は120%を目指して建築していく、最近はビル1棟に1人の作業で済むようになっており効率化が目覚ましい。
7人子政策はまだ続けており、人口の伸び率も凄まじい、その為食料自給率は毎年変動し見極めが難しい。
新大陸の山や森にはさほど強くない魔物が出るようで、その魔物の肉も比較的美味しいとの事で、森や山に魔物養殖場を作り収穫から解体まですべてロボットで行う事になっている。
畜産でも同じことがいえる、すべてロボットが作業しており人手はかからない。出産から出荷まですべてロボットが行う。
警察官もロボットが9割を占めており、交通取り締まりや違反者の摘発には監視カメラでの追跡と確保までロボットが行い、最終確認に人が当たる、ロボットは正確なので違法摘発など存在しない、それに違反を複数回行えば、住民ランクは下がり新大陸での生活ができなくなる可能性も出てくる為、違反者自体がそれほどいないという事も警察官の仕事量削減にもつながっている。
消防も海上警備も同様で9割がロボットだ、消防には特別仕様が導入され火の中でも活動できるようになっている、その為バックドラフトが起こっても消化は継続される、あまりに危険と消防の人が判断すれば作業停止になるようだが、そもそも各家庭にはAI自動スプリンクラーが設置義務化されており、ビル全体にもAI自動スプリンクラーの設置が義務化されている。
火災が起こっている場所だけに限定しスプリンクラーが作動するので他の階や部屋が連動しないのが特徴だ、その為本格的な火災など存在せず一部屋だけ燃えたや、家電の接続部に埃が溜まりボヤ騒ぎになった程度しか発生しない。
新たな衛星のおかげで通信速度も劇的に改善し、今やどこにいても1時間程度の映画なら1秒でダウンロードが完了する、そもそもストリーミングを行うのが今の主流でダウンロードを行うのは一部のマニアだけだろう。保存しときたい動画はめったにない。
携帯電話も進化してきた、最近はコンタクト型が主流になっている、一部では皮膚チップも販売されている、多様化の時代だ、何があってもおかしくないが技術は加速度的に進歩している、遅れれば再起は不可能だろう。
コンピューターの進化も目覚ましい、サイズはティッシュケースぐらいなのだが、性能は段違いだ、独自AIを起動でき、過去ログの記憶まであり、AIがその人専用に進化している。家庭内のすべての家電をAIが管理しており、ゲームまで使用者に最適な物を選択してくれる、最近流行っているのは没入型AIMMORPGだろうか、まるでゲームの中に入ったかのような没入感を与えてくれる機器が販売され大ヒットしている。
1年後
ルッタが13歳になった。今年のプレゼントはまんべんなく届いている。
宮殿で食事をしている時が1番喋り時なのだが、仕事以外の話で終わっている為何を開発しているのかよくわからないままだ。
「シロさんや」
「陛下どうなさいましたか?」
「新大陸の開発はどうなっている?」
「リアルタイムの地図で見れるはずですが?」
「見れるんだが地下は見れんからな」
「あぁ地下鉄がどうなってるのか知りたいのですか?」
「そうだ、どこまで進んでいる?地上部はほぼ完成しているのはわかっている」
「建物はできましたが内装などまだまだ終わってない作業も多いですよ」
「そうなのか?もう住めるなと思っていたんだがまだまだなんだな」
「地下鉄ですが、現在掘り進めて約半分ほど完成しています。」
「ほお、早いではないか、これだと目標としていた後6年より早く出来上がるんじゃないか?」
「いえいえ、そんな事はありません。宮殿だけはほぼ完成しておりますが、まだ市街地など建物しかできてませんので、これからですよ」
「そうなのか、完成していっていたからちょっとワクワクしたんだけどな」
「ですが地下の物資輸送ルートは完成してますよ」
「なんだそれは?そんなの予定に入っていたか?」
「追加したので予定には入ってませんね」
「それでどういう物なんだ?」
「簡単に言うと地下ルートを通る物流ルートですね」
「それもAI物流なのか?」
「もちろんです、無人ですよ」
「新大陸の開発ではほぼ無人だが、人が遊ぶ場所は用意されているのか?」
「ええ、遊ぶ場所がいっぱいあります、思いつく限り配置させていただきました。」
「そうか、それならいいんだ、暇になったら楽しくないなと思って聞いただけだ」
「あと各種農産品の品種改良も順調です。新大陸で栽培されるのはすべて最新の品種で大変美味しいかと思われます。」
「ふむ、今の宮殿で出されている物より美味しくなるのか?」
「そうですね、物自体が美味しくなるので宮殿での食事も美味しくなるでしょうね」
「それはファストフードでもか?」
「そうですね、新大陸の物はすべて美味しくなると思います」
「それはそのうち第1範囲や第2範囲でも栽培されるようになるのか?」
「そうですね、害虫に弱くなっているのでビル栽培が盛んになれば流通に乗るようになるでしょう」
「そうか、美味しくなった分、害虫に弱くなっているのか、仕方ない事か」
「そうですね、これ以上美味しくするにはDNA改変を行わないと難しいと農業関係者は言っておりました。」
「DNA改変か、それは息子に任せよう、俺の任期中には実現しないだろうしな」
「そうですね、ルッタ様に任せましょうか、今は品種改良をメインに行っていきましょう」
3年後
ルッタが16歳になった、今年のプレゼントは・・・車がある、自動運転の車だ、もうそんな歳か自動車関連の開発も行っているんだろうか?じゃないと車のプレゼントはさすがに届かないはずだ。
新大陸の開発も順調で内装もできあがってきたようだ、見に行くぐらいはいいんじゃないだろうか?
「シロさんや」
「どうなさいましたか?」
「もう新大陸の開発もほぼ終わっただろう?見にいってもいいんじゃないのか?」
「ええ、もうほぼ開発は終わりました、後は発電所を動かし、電気を送ればすべて稼働するところまでいっております」
「ふむ、では行ってくるぞ」
「護衛は連れて行ってくださいね」
「わかっている」
移転魔法陣を使って護衛10人と共に新大陸におりたった。
「なんだここは!?と言うとでも思ったか?」
「私達も同じ感想ですよ」
「そうかお前たちはリアルタイム地図を見てないから度肝でも抜かれているのか?」
「ええ、ここは新大陸にいちから建設したんですよね?」
「そうだ、最初はここは草原だったんだ、それを今はこうだ、国力もあがったしな」
「それにしてもこれがすべて無人で動くんですか?信じられません」
「それは当然の反応だろうな、さっさと宮殿まで行くぞ」
「綺麗な宮殿ですね、細工にこだわりを感じます。」
「ここがルッタの宮殿になるわけか、いかんせん広すぎるぐらいだな」
「そうですね、ここの宮殿がルッタ様の居場所になるわけですか」
「新大陸が本格活動開始したらまた来たいな、今は車もおらんし、いるのは掃除ロボットだけだな」
「これだけ完成していると移住が始まるのが楽しみですね」
「確かにな、迷子になる事もGPSでないしな」
「そうですね、新大陸にできる他の都市はどうなっているんですか?」
「まだ建築途中だ、先に宮殿がある都市を完成させたからな」
「これからですか、しかしビルの数が膨大ですね」
「うむ、畑がビル化してるからな、余計にそう見えるんだろう」
「そうですかね、しかし異様ですね、今は誰もいない都市というのを見る機会もこれで最後でしょうし」
「そうだな、こんな光景はもう見る事が出来んからちゃんと見ておくといいぞ」
新大陸見物を終了した一行は移転魔法陣を使って帝都に戻ってきた、活気があるのはやっぱりいい事だった。
新大陸で誰一人いない都市は住民移転が始まるまで封印しておいた方がいいだろう。
「ルッタよずっと聞いてこなかったが何を開発しているんだ?」
「父上、色々開発していますよ」
「どんなものだ?」
「AI農業やAI採掘機械、AI自動運転などAI関連に関しては私が担当しております」
「そうか、AIか、リアルタイム地図もか?」
「あれは、以前の担当者が開発を行っていて、私はヴァージョンアップを担当しました」
「ほう、使いやすくなったのはルッタのおかげだったか」
「それはそうでしょうね父上が使用していると聞いて気合を入れて開発しましたので、格段に使いやすくなっていると思います。」
「そうだな、AI検知が素晴らしい、あの機能があるとどこが変わったのかすぐわかるからな」
「そうですよね苦労しましたし、いい出来具合だと思います。」
「それで今は何を研究してるんだ?」
「今はロケットですね、もっと簡単に打ち上げできるように改良しています」
「宇宙までエレベーターがあればいいとは思わんか?ロケットより安く宇宙にアクセスできるようになるぞ」
「ん?そうですね・・・確かに・・・それはいいですね研究してみましょう」
「あと4年研究してできあがればいいだろう、4年経てば皇帝になるんだ、薬物に注意しろよ」
「わかっていますよ、研究所でも薬物を口にしてしまう若い職員がたまにおりますので、注意しています」
「そうか、研究所にも薬物検知器を設置したほうがいいな」
「そうですね、あれがあれば多少は安心できます」
「さてそろそろ時間だな、今日は久々によく喋ったな」
「ええ父上とあまり話す時間がなかったので今日は嬉しかったです」
4年後
ルッタが20歳になった、皇帝になる歳になったわけだ。
新大陸の都市も開発は進んでいて8割完成といった具合だ。
「ルッタよ、明日の戴冠式の準備は済んでいるか?」
「はい、リハーサルも済みましたし、準備は万端です」
「そうか、国中から人が集まるからな、緊張しないように飴でもなめておくとよいぞ」
「大丈夫ですよ父上、壇上に上がって演説するのには慣れています。」
「そうか、それならいいんだが、しっかりセリフを覚えておくようにな」
今回は遷都という事もあり、今の帝都で戴冠式を行うのはこれで最後だ、もうすでに市街は人で溢れており、出店も多数出展されていて活気がある。
ルッタの戴冠式が始まった、俺も一度しかやってないしなんとなくしか覚えてないが、リハーサルでやったようにやればいいだろう。
「本日は皆様お忙しい中、ルッタの戴冠式にご参加くださりありがとうございます。」
「私が研究所に勤めている間に帝国の技術レベルは格段にあがりました。私はその技術発展の多数に参加してきました、ここに集まっている人のすべての人が技術の恩恵にあずかっている事でしょう、今後は皇帝となり、更なる技術発展に力を入れていきますので宜しくお願い致します・・・・。」
などと長々しい社交儀礼文を読まされた後、戴冠式が始まった。」
ルッタが前に出てきて頭を差し出す、俺はそれに王冠を載せるだけだ。簡単である
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!ルッタ皇帝陛下!万歳万歳万歳
その後、帝都島から新帝都に向けて移民が始まった、完全移民まで1年を要すると予定されている。
まずは帝都からだが帝都の住民だけでも3か月はかかるだろう。
帝都島には8都市あるがその住民を2都市に集約も併せて行われる。
ビル化した新帝都に住人が集まる予定だ。
「シロさんやーい」
「ラッツ上皇様どうなさいましたか?」
「そうだったな、もうルッタが皇帝になったんだったな」
「そうですよ、もうぼけたんですか?」
「んなわけ・・・まあいい、俺は全国各地を旅行しに行こうと思う」
「いいと思いますよ、ちゃんと護衛10名は連れて行ってくださいね」
「あぁわかってるそれで潜水艦にも乗りたいんだが、できるか?」
「まだ改装がおわってないので、近海しか動けない船しかありませんよ」
「そうか・・・まだ終わってなかったか、また旅行が終わったら聞きに来るよ」
「そうですね、それでまずはどこに行かれる予定ですか?」
「第1範囲から第6範囲まで見てきたいな、実際に見てきたいと思ってな」
「そうですね、生活レベルがどんどん第6範囲に行くほど下がっていきますので十分注意してくださいね」
「言語教育はおわっているんだろう?」
「はい、言語学校で教える教科に関してはすべての人が卒業してますので、一定の教養はあります」
「そうだよな、父上が行ったときは言語が多数あったが今は統一されている。また違った旅になるだろう」
「潜水艦の改装作業はあと1年はかかる予定なのでゆっくり旅してきてください」
「移転魔法陣を使って旅行するからそんなに長期間にはならないと思うがな」
「確かに・・・今は各地に設置されてますからね、厳重に警備されているかもついでに見てきてください」
「わかった、どうせ行くついでだ、見てきてやろう」
「そういえばラルツ大上皇様の体調はどうなのでしょうか?宮廷医が毎日見ておりますが・・・」
「あぁもうそろそろ寿命だそうだ、もう100歳は超えているだろう、ルッタも挨拶に行ったと聞いたぞ」
「そうですか、まだ動けるのでしたら新大陸の新帝都を見せてあげたかったのですが、かないませんでしたか。」
「そうだな、それはもう無理かもな、俺も見てきたがすごいを通り越していたぞ」
「そうでしょー!気合入れて作りましたからね」
「あれは気合入りすぎだ・・・帝都とまるっきり違うではないか」
「新技術をふんだんに取り入れましたからね、そりゃ帝都とは別世界になりますよ」
「それでも、新技術のハイパーキューブという人を高速で移動させる乗り物はやめたんですよ?」
「なんだそれは?」
「人が爆発してしまう乗り物です。」
「普通に怖いな、なんだその技術は?」
「宇宙でなら使える代物だと思いますよ」
「なるほど、地上ではまだ早すぎるという事か」
「ええ、宇宙に建設予定です」
「宇宙エレベーターの計画はどうだ?」
「なんですかそれは?面白そうですね」
「まだだったか、宇宙までエレベーターを作る計画だ」
「それは実現可能なのですか?」
「俺にはわからんが研究所が考える事だろう」
「そうですよね、研究所に確認とっておきますね」
「よろしく頼む、では旅行に行ってくるよ、ルッタを頼むぞ」
「わかりました。ルッタ皇帝には新帝都にて執事を行いますので私も新帝都に移動しますよ」
「それでは帝都に残る執事がおらんではないか」
「私が育成中の娘を帝都に残していきますよ」
「新帝都に移住だけだから娘でも大丈夫なのか?」
「ええ、しっかり教育してあります」
「そうか、では俺は旅行に行ってくる」
「ルッタ皇帝陛下、こちらが執務室です」
「シロさんか、新帝都でもお世話になるよ。おぉ見事!装飾が凝っているな」
「ルッタ皇帝陛下に似合うように装飾はこだわりました」
「私は隣の執務室にほぼいますのでいつでもお声がけ下さい」
「わかった、シロさんは私の事をルッタと呼んでくれないか?」
「いえいえ、それはさすがにできませんわ、陛下と呼ばせていただきます」
「そうか・・・わかった。歴代皇帝に仕えてきたシロさんをシロさんと呼んでいいのだろうか?」
「それが1番しっくりくるので、シロさんでいいです」
「わかった。シロさんこれからよろしく頼むよ、今まで開発してきた物で研究所はパンクしそうだ」
「そうですか、色々分割してきましたが手一杯なんですね」
「そうだ、なので巨大ビルを建造して研究所にしようと思うんだがどうだろうか?」
「巨大ビルですか、新帝都の外れになら建築可能ですが、新駅も作りましょうか」
「そうしてくれ、新帝都から通う者も多くなるだろうから駅近だと皆も嬉しいはずだ」
「わかりました。巨大ビルはどの程度の物でしょうか?」
「うむ、中で研究開発を行うからビルに職員だけで3万人は働けるサイズがいいな」
「いくつもビルを使うのは駄目なんでしょうか?」
「それだと開発効率が落ちる、1つのビルがいいな」
「わかりました。半年ほどお待ちください、それまでは初期に用意した研究所でお願いします。」
「うむ、それでは用意した研究所を見せてもらおうか」




