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無限の彼方へ  作者: アシドーシス


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10/12

魔道大国

1年後

各部隊に増員100万人された為指揮系統に一部混乱が生じたがそれも数か月でおちついた。

エンジン車が各部隊の間を走り人員輸送に大いに役立った。

蒸気車は第一範囲の住民に払い下げられ、現在はガソリンエンジン車が主流だ。

石油を運ぶのは効率が悪い為、南部の砂漠に大規模石油精製施設、貯蔵庫、大規模な港を建設した。

第3地域北部に大規模な言語学校都市と訓練都市を建設した。


「この通話は北部軍、中央軍の全部隊に繋がっているので発言は控えるように、「これより第4範囲の攻撃を開始する!迅速に占領し進軍するように、詳しくは各元帥から詳細命令が下るだろう。各元帥は大元帥からの追加命令を処理するように以上だ。」


3か月後

「シロさんや」

「はい、どうなさいましたか?」

「人は空は飛べんのかね?」

「飛行魔法で飛べますが一般的ではないですね」

「そうだよなー魔法で飛べるんなら人は空をもっと自由に飛べていいはずだよな」

「そういわれましても、空を飛べるような物は開発されていませんよ?」

「なら開発をしようではないか、そうすればもっと簡単に移動ができるようになる」

「はぁそれでどこの研究所に依頼されますか?」

「研究所だな何でも作ってくれそうだ。」

「わかりました、連絡しておきます。そうそう研究所からバッテリーの新技術があると連絡を受けています。」

「バッテリー?あぁ小型通信機についている奴だな」

「はい、なんでも電池の持ちが10倍になって小型化するそうです。」

「ほう小型通信機がさらに小さくなるんだな」

「そうなっていくでしょう、小型通信機だと24時間は電池が持つようになったようです、まだまだ研究は続いているようですが、とりあえず出せる技術という事で報告書にきてました。」

「いいんじゃないか?軽くなって電池の持ちも10倍になるんだろう?悪い事は何もない」

「そうですよね、交換に許可だしておきますね。バッテリーなのですが、新しいエンジン車にも搭載されているようで、その大きさは変わらず中身の容量だけ増えるみたいですね、簡単に交換できるとの事です。」

「今後色々な物についていくんだろう、第2範囲で採れる鉱物の種類が格段に増えたからな。それで新技術なんだろうな」

「そうですね、世界にはまだまだ未知の鉱物が眠っているんでしょう、地質学者には感謝ですね。」

「うむ、地質学者の数は少ないから忙しいだろうがな、もう第4範囲の攻撃は始まっているし、このまま何事もなければいいがな、そういえばエルフの都市との話し合いはどうなったんだ?」

「はい、エルフの都市への攻撃はしない、通過もさせない、人員交流は行う、我々が見つけた都市とそれ以降南にあるエルフの都市は一切攻撃措置を行わないとの事です」

「つまり人材交流はするが、静観するという事だな?」

「はい、あと技術交流も行いたいと言っていました。クロスボウに興味があるようです。」

「エルフに望遠鏡も持たせたら鬼に金棒だと思うのだが機関銃もいいだろう」

「エルフに機関銃を持たせては攻め滅ぼされますよ、弾が作れないから無理でしょうか」

「大丈夫だエルフに負けたりはせん、技術交流は俺も賛成だ、エルフの回復薬は部位欠損も治ると聞いている。」

「そうです、作れるエルフもごく一部ですが、そういう回復薬が存在しているのも事実です、3本持って帰ってきました、これを研究所に送り模倣させてみましょうか?」

「1本は置いておけ、2本は研究所に送っても構わん」

「わかりました、そうしておきます。」


1年後

「大元帥、第4範囲の状況はどうだ?」

「うむ、北部は半分程度占領が完了しましたぞ、アリエッタ嬢率いる独立部隊だけで1か国占領したようですな。」

「100人の護衛だけで一か国落とせるもんなのか、どういう原理だ?」

「詳しくはまた報告書が来ると思いますが、一気に王城まで乗り込んで降伏を迫ったとききましたな、他から聞いた話だと100人の部隊だけで1万人の敵兵も倒したという話もありましたな」

「大元帥の娘だけあってどんな話でも真実のように聞こえるな。」

「陛下が選ばれた嫁だけあって恐ろしいもんですな。」

「「ハッハッハッハ」」

「それはそうと中央軍はどうなっている?」

「うむ、中央は都市というより一面に村が存在するような特殊な感じになっていましてな、面制圧するしかない状態のようで、兵員の増員を求めてきておりますな、予備兵の50万人は送りましたが苦戦しているようですな。村人か兵士かわからず、火縄銃もリボルバーも持っているため、安易に近づけない苦労があるようですな。」

「そうか、国民全員敵か、まあその方が国として当たり前の事だが中央部は人口も多い為大変だな」

「捕まえて奴隷印を刻印し第3範囲に送り出しているようです。現地に置いて置けない状況なのだとか」

「なるほど、食料は足りているのか?第3範囲はまだ言語学校と訓練中だろ?まだ食料生産を完全に再会できていないのではなかったか?」

「南部軍が植えていったジャガイモが各地にありますな。それに収納魔法持ちも数多く食料配布を行っており、復興と同時に支援もしているので、なんとかなるでしょうな。」

「そうか、ジャガイモか、あれは料理次第でかなり旨くなるからな」

「そういえば中央軍では機関銃をエンジン車に乗せて走りながら撃っているそうですな。」

「ほう、そういう使い方もあるか、それは重い機関銃を簡単に移動させられるな。」

「専用の車も作ってもいいのでは?と思いましてな、研究所に依頼しておきましたぞ、それに制圧期限が迫っている事もあり、急いでいるようだな」

「制圧期限はあと1年はあるだろう、そんなに急ぐ事か?」

「まだ半分も制圧できていないのです、急ぐ気持ちもわかりますわい」

「それはそうか、中央部に限っては2年に延長してもよさそうだがな」

「急いでは事を仕損じると言いますからな、早めに2年に延長してもらえると助かりますが」

「うむ、そうだな、後2年に延長しよう、まだ第5範囲も第6範囲も残っているのだ、多少は急がねばいかんぞ」

「わかりました。伝えておきましょう」

「南部軍はまだ増員してないが問題なさそうか?」

「南部軍も第3範囲の中央部で積極的に開墾、建設に勤しんでいます。難民の住宅事情が1番問題ですからな、大型の寝泊りできる場所の建設を急いでいるそうですな、まだ言語学校は第3範囲の住民に限ってますし、農作業しか難民に指示できませんしな」

「言語の壁があると作業を教えるのも大変だもんな、まぁ後3年もしたら第3範囲の住民も言語学校は卒業するだろうし、第4範囲の住民はそれからだな。」

「そうですな、時間がかかりますな。」

「南部の都市も拡大して難民を受け入れれる用意もしておくように伝えてくれ、このままだと大変になる。」

「わかりました。南部にも伝達しておきます。」


半年後


「アリエッタ姫はいつまで北部にいるつもりだ?もう十分武功はあげただろう?」

「まだ敵国は残ってますからな、アリエッタ姫の部隊に増員して1万名つけました、さすがに100名では何かあっては困りますからな。」

「最前線にいるのだろう?敵国も警戒してるだろうし、周りの国の国境も警備が厳重だろう?」

「それはそうでしょうな、アリエッタ姫は最前線にいますな、周辺の敵国にも、もう十分情報は行きわたっているでしょうからな。」

「北部は機関銃の量も十分あるんだよな?」

「うむ、装備は十分でしょうな、新型の機関銃を積んだエンジン車も北部に導入されておりますな。」

「中央部が先の方がよかったがまあ仕方ないな、将軍の数が多いからな」

「もう中央部にも予定数の半分は導入されております。これで進行速度が上がればよいのですがな。」

「うーむ、そろそろアリエッタ姫は帰ってきてもらうか、もう1か国ぐらい行かせてから帰還させるか、悩むな」

「北部は残すところあと8か国ですな、もう半年もあれば占領は終わるでしょう。問題は魔道大国がある事ですな」

「魔道大国か、魔法がメインなんだろうな、何か問題でもあるのか?」

「情報筋から聞いた話だと物理結界の開発に成功したとかで遠距離からの銃撃は防がれてしまうかもしれないとの事です。」

「なに?物理結界だと?そんな物を個人で展開できるというのか?」

「まだ極秘情報で一般市民にまで情報は出回ってないのですが、どうやらその物理結界を腕輪に刻印し使用者の意思に反応して発動するようで不意打ちなどで倒せれば問題ないのでしょうが、意識があるうちには倒せないかもしれないとの事ですので、十分注意するように、と北部軍には伝えてあります。」

「まだ魔道大国は戦場には出てきてないのか?」

「彼らは歩くしかないですからな、まだちょっと距離はありますので後4か国落とした後ぐらいには出てくるようになるでしょうな。」

「対抗策が必要だな。魔法学校に伝えて、対抗策を作ってもらうか。」

「シロ様なら何か知ってるかもしれませんぞ?エルフは魔法にも長けていますからな。」

「そうだな、後で聞いておくか。」


「シロさんやーい」

「はいはい、いますよー」

「いたいた、また本に埋もれてしまって、もうちょっと片づけてはどうかな?」

「読みかけの本ばかりなのです。読んだら片づけますよ、それはそうと今日はどうなされたのですか?」

「うむ、北部の魔道大国という国がな、物理結界というのを開発したという事だ。これをどう見る?」

「エルフの都市でも視認結界と魔物結界が張られていましたからね、物理結界もあるかもしれませんが、聞いてみますか?」

「ん?エルフの都市にも電話をつないだのか?」

「はい、緊急用という事にして電話は引かせていただきました。」

「そうか、では繋いで聞いてくれ」


「今話ししましたが、エルフの都市でも物理結界や魔法結界はあるとの事で技術協力は惜しまないので使用出来る者を送るとの事です」

「ほほーそれはそれは素晴らしい事じゃないか」

「しかし腕輪に刻印するなど刻印技術はあまり発展していないようでそれは自分達で研究してやって欲しいと言っていました。」

「そうか、それは仕方ないな、魔法学校に頑張ってもらおうか」

「そうですね、高速艇を手配しておきました。」

「仕事が早いな、エルフの都市までは遠いからな」

「しかし気がかりな事も言っていました。」

「ほう?何と言っていた?」

「エルフの国でも特に魔力の高い方しか物理結界は発動できないと言っていましたので、もし魔道大国が腕輪にそんな物を刻印して使用できるようにしたとなれば、特別な鉱物を使っている可能性が高いです」

「ほう、そんな鉱物は今の所発見されていないだろう?魔力を含んだ鉱物か、さてどんなものだろうな」

「気になりますね、現地諜報員に手に入らないか連絡を取ってみますね」

「手に入ればいいがどっちにしろ機関銃で打ち抜けるんじゃないのか?そんな物理結界は有能じゃないはずだ。」

「そうでしょうか?一度発動してしまえばしばらくは物理無効になるのでは?」

「物理無効って空気も入ってこれないんだぞ、そんな事長時間続けてみろ、すぐ死んでしまう。」

「あっ!!」

「わかったか?それぐらいやばいんだ、全方位から攻撃して無効になってしまうのであればそれは長時間は無理だ、結局どうにかして攻撃してくるはずだ、それが魔法なのはわかるがどうするんだろうな?」

「わかりました!正面だけ物理無効にしてくるとか?当たる瞬間だけ物理無効になるとかですかね?」

「さてそれはわからん、物理結界が本当に機関銃の弾を無効にできるのかだな、面白い話が聞けそうだな」

「そうですね、剣の攻撃を無効にしてくるとかなら割とありえそうですが、機関銃の弾を無効にするのは難しそうですね。」

「うむアリエッタ姫の部隊が最前線だろう、機関銃の攻撃がメインになる、アリエッタ姫には腕輪を手に入れてくるよう連絡を入れておこう、無理はするなと付け加えてな。」

「アリエッタ姫なら無理をしてでも手に入れてきそうですもんね。」

「あんまり期待してないがな、物理無効なんて所詮眉唾だろう、エルフの都市でも使い手が限られる高度魔法だ。そんなものが一般使用はできないだろうな」

「そうだといいですが・・・」


3か月後

「アリエッタ様これ以上攻め込んでも味方がついてきませんよっ」

「ええいまどろっこしいわね!ここからがいいとこなのよっ!」

「しかし、ここはもう敵国2か国超えてます!」

「陛下に頼まれてるのよ、物理結界の腕輪を早く手に入れないといけないのよ」

「味方も1万しかついてきてませんよ、囲まれたらどうするんですか!!」

「大丈夫よ、ここまで敵も追いかけてこないわ」

「しかしそれでは前線にいた我々の部隊の穴ができてしまいます!」

「問題ないわ、将軍には無線で連絡しといたから」

「仕方ないですねー」

「さあいくわよ、まもなく魔道国国境よ!」

「アリエッタ様っ!敵兵10、こちらへ向かっています。」

「哨戒部隊かしら?狙いなさい」

「撃ちます!」

「あら?弾が当たっているように見えるけど倒れないわね、車についてる機関銃を使うわよ」

「倒れました!残り9名も走り去っていくようです。」

「逃がさないわよ」

「敵兵0、逃げれた者はいません」

「よし、あれは物理結界よ、あんなに弾が当たって無事な者などいないのだから、早く車を回しなさい。」

「アリエッタ様!これですね、この腕輪が物理結界の腕輪かと。」

「そう、これがそうなのね、他にも怪しいものを持ってないか確認しなさい」

「他にはこの命令書のような物があるだけで他にはないですね」

「読めないのかしら?」

「潜入諜報員しか読めませんよ」

「仕方ないわね!持って帰るわよ」

「全部隊帰還する!我に続けっ!」

「帰り道に一か国落として帰ろっか」

「そんなついでみたいに言わないでくださいよ」

「もうここは敵国の裏なのよ?攻め放題じゃない」

「しかし、うむ、そ、そうですな」

「いくわよ」


1週間後

「アリエッタ様前線が見えました!」

「進みが遅いわね、ここまで戻ってきちゃったじゃない!こちら隊長機!全隊広がれ!機関銃ぶっ放して一気にぶち破るわよ」

「突っ込めー!」

「よし前線が崩れたわこのままいったん戻るわよ、早く腕輪を届けないと」

「そうですね、一旦戻って休みましょう」

「あなたは腕輪を持って帝都に戻るのよ!休むのはそれからにしなさいっ!」

「わかりました!」


「将軍っ!戻ってまいりました!」

「アリエッタ様どこまで行ってたんで?ここ2週間見かけませんでしたが」

「魔道大国よ、腕輪を拾ってきたの、これを陛下に届けてもらうわ」

「わかりました。高速船が港にいますのでそれに乗っていけば1番早いかと」

「それは運がいいわね、兵士長頑張って無事に届けて頂戴!」

「アリエッタ様はこれからどうするので?」

「私は前線を押し上げるわ、さっきぶち破った所ももう塞がれているでしょうし」

「相手は数が多いですから注意してくださいよ、いくらエンジン車でもタイヤをやられればこけてしまいますからねっ!」

「わかってるわよ、遠距離から機関銃を撃つだけにしとくわ」

「本当にわかってるんでしょうね?絶対に絶対にですよ」

「早く船に乗りなさい!置いていかれるわよ」


1か月後

「ラッツ皇帝陛下っ!どこですかー?」

「ここだ、どうした?シロさんそんな慌てて」

「物理結界の腕輪がアリエッタ姫から届きましたよ」

「おお!もう届いたか、早かったな」

「運よく高速船が港にいたみたいで最速で届きましたね」

「どうだ?何かわかったか?」

「さて物理結界を発動しますので、そこの本でも私に投げてみてください」

「当たった?いや当たってないか?ちょっと手前で落ちたようだな。」

「この腕輪は凄いですよ、的確にピンポイントにしか物理結界を発動させないようです。」

「ほーしかし、報告では普通の銃では貫通しなかったが、エンジン車の機関銃では簡単に貫通したとあったぞ?効力は大丈夫なのか?」

「それは研究所と魔法学校で調べてもらわないとわかりませんね、今の所単発の攻撃だと効果が発揮するぐらいしかわかりません。」

「そうだな、では渡してきてくれ」


この腕輪は帝国の魔法技術の進展に大いに役立った。

だがこの素材がなんなのかはわからなかった。それを調べるために魔道大国の諜報活動員が総動員され調査を行ったが一般店だと似たような物は存在しなかった。

しかし一人の諜報員が素材買取店が魔道大国にミスリルを大量提供しているのを発見した。

このミスリルというのは第4範囲の魔道大国付近の鉱山でしか採取されない物で手に入れるのは困難と判断。一旦量産というのはやめ、他の魔法でも刻印できるのか調べることにした。

すると帝国に存在していたすべての魔法が刻印できることが分かった。

腕輪型にしなくてもペンダントで効果が発揮する事もわかり、少量ですむことも分かった為、帝国はこの腕輪から10枚のペンダントを生産した。

エルフの都市から魔法技術支援に来ていたエルフの助けを借り魔法結界のペンダントにした。

その後もどんどん腕輪は届き、量産されたペンダントは北部前線に送られた。

この時すでに北部では2か国は陥落しており、魔道大国と戦争が開始されていた。北部軍残り2か国を残すのみである。

北部軍ではアリエッタ姫が暴れまわっているとちょくちょく情報が入る。元気で何よりだ。

もちろんアリエッタ姫の部隊には優先的にペンダントが送られた。

魔道大国との戦闘では少し接近するだけで魔法が飛んでくる、連射式銃の弾は物理結界により弾かれ部隊の足をどんどん遅らせた。

北部軍の進軍を支えるのはエンジン車の機関銃のみになっていた。


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