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ファインド・アイズ (探し屋と女子高生)  作者: てんまる99
満月姫編

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揺れる日常

喫茶店のバイトをしている主人公の周りで少しづつ事件が起き始め、萌の身にも事件が?

数日後、遅番の俺はバックヤードで支度をしていた。

そこへ、大西刑事から着信が入る。


『例のトラブルの調査に関してだが‥』

「ああ、何か情報は‥?」

『やはり似たような事件が起きていたぞ。ただ‥』

「ただ?」

『場所も原因もバラバラだ』

「やはりそうか‥範囲は?」

『大体10km圏内‥1年程前からだな』

「同一犯‥?」

『大体1ヶ月間隔で定期的に発生しているから、可能性は高いが‥』

「やはり動機が分からないな」


大西刑事も電話の向こうで頷く。

『ああ、いずれも事件化するほどもない日常トラブルばかりで‥愉快犯の線が濃いな』

「分かった。また何かあれば教えてくれ」

俺は電話を切ると思案した。


やはり不可解な事件だ。

目的と手段が不明すぎる。

ただ、定期的に発生しているなら、犯人は狙って事件を起こせるのは間違いない。

可能性的には未知の薬物や呪術かも知れないが、それだけの物を使うにしては結果が伴わない。


まさか‥何かに向けたテスト?

だとすれば、今後大きな事件に繋がる可能性がある。

少しづつ胸のうちに不安が濃くなっていた。



「オムライス2つー」

「あいよー」

カウンター越しの涼花のオーダーに俺はキッチンで答える。

今日は悟さんと萌が非番の為、俺がキッチンを担当していた。


もちろん、涼花も風香ちゃんも料理自体はは上手い。

ただ喫茶店の味付けとしては涼花は濃くて辛すぎ、風香ちゃんは薄くてあっさりし過ぎだった。


必然的に俺はキッチンに籠って料理担当、フロアは涼花と風香ちゃんにお任せする形になる。

客の大部分のお目当ては涼花達だったからその方が都合が良かった。


「そう言えば、聞いた?」

涼花がトレーを俺に渡しながらたずねた。

「なにを?」

「最近、カフェでトラブルが増えてるって‥」

「具体的には?」

「怒りっぽい客とか厄介客がやけに増えたたみたい」

「やはりか‥」

「何かあるの?」

「ああ、ただそれが何かは現状分からない」

「そっか‥」

涼花は一瞬思案顔をした。


「あのさ‥」

暫くして涼花は口を開く。

「おとり捜査はやらないぞ」

「な、なんで?」

図星らしかった。


涼花が興味本位で言っているのでないことは分かっている。

店や風香ちゃん萌のことも考えて、振りかかる火の粉は積極的に払ってしまおう‥と考えているのだ。


「今の所さほど被害もない‥のに、不明点が多い‥リスクが見合わないからな。暫く様子見だ」

「んー、分かった。手が必要に成ったら言ってよ。1人で無茶は禁止なんだから」

涼花はビシッと俺を指差して言った。


「そうだな‥それじゃとりあえず3番テーブルにこれ持っていってくれ」

俺はピラフの乗ったトレーを手渡す。

「おけ!」

涼花は颯爽とオーダーを運んで行った。


スタッフが2人少ないと、忙しさも4割増しだ。

閉店までほぼ手が空かない状態が続いた。


ようやく店を閉め、クロージング作業している時に、悟さんから着信が来た。


「はい?」

『すまない、そっちに萌は行っていないか?』

「萌は今日は非番ですよね?」

『ああ、客として行ってるかと思って‥』

「今日は見ていないですね‥萌に何か有ったんですか」

『あ、いや、そういう事じゃない。萌のやつ、たまにふらりと行き先も言わないで出かけてしまう事があって‥』

「携帯は持ってないんですか」

『持ってないと言うか‥』

「?」

『家に忘れて行った』

「うーん、それは心配ですね‥もうすぐクロージング終わるので帰りに心当たりを見てみます」

『すまない、こっちでも探す。見かけたら連絡くれ』

「はい、分かりました」


通話を終えて、すぐに俺は“見て”見ることにした。

探し屋の力を使えば、顔も容姿もハッキリ覚えている萌なら、容易く見つけられる‥はずだった。


付近の地図を広げ、意識を集中して見る。

‥おかしい、見当たらない。

もう少し広い範囲の地図を使ってみる。

‥これも同じ。

このままだと萌は日本に居ない事になってしまう。


やはりおかしい。

一日前程度なら既に立ち去った場所でも感じるはずだが‥余りに反応が無い。


そこへ、クロージングが終わった風香がやってきた。

「護さん、終わりました」

「ああ」

風香は複雑な顔をしている俺を見て、すぐに何かを感じたらしい。

「何か有りました?」

「萌が‥“見え”ない。全く」

風香はそれだけで事態の異常さを察した様だ。

「り、理由は?」

「分からん、俺の方が不調なのか‥」

「他の物が見えるなら、それは無いでしょう。萌さん側の事情かと」

こう言う時に気の専門家である風香ちゃんは心強い。


「悟さんから連絡あって、ふらりと出かけたらしいんだ‥」

「自分で出かけたとなると、何か理由が有るのかもしれませんね」

「分からん‥」

「天狗の隠れ蓑の話も有りますし、何か特殊な呪物を使っているのかも‥」

「なるほど‥」

やはりこの道の専門家の風香ちゃんの知識は深い。

天狗の隠れ蓑か‥。

昔話のようだが、故意に監視をかわすような呪物があるかも知れない。


結局、2人を送った後、辺りを探索して見ることにした。

幸い今夜は満月で夜道も明るい。


このところ妙なことが多すぎる。

何かトラブルに巻き込まれて居なければ良いが‥。

何とか萌を見つけようと俺は夜の街に走り出した。


モチベーション維持のためにもぜひぜひ感想とか教えて下さいませ。

また、連載形式でアップしますので読み逃し無いよう、お気に入り登録も宜しくです。

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