第32話
お久しぶりです。
PVを見てみたら、20,000を超えていました。
これからもこの作品を、暇つぶし程度に見ていただければ、光栄です。
第32話 圧倒的な戦闘力を誇る主人公。そして邪魔する女の子。
「試合を行う上で順守するべきことを三個述べなさい」
「一つ、卑怯な手を使用せず、正々堂々と正面から戦う」
「一つ、相手が参ったと言った場合、試合を終了する」
「「一つ、自らの力を余すことなく使い、敵を力でねじ伏せる」」
「よし、試合を開始する。用意が済み次第、手を挙げろ」
バッ
「両者の手が挙がったため、三分後に試合を開始する」
「ふん。叩き潰してやる」
「僕が君の尊厳を消し飛ばしてあげるよ」
「ぬかせっ」
試合、開始!
「我望むは赤。其が型成すは剣。導き来たれ初級の魔。
<red sword novice>
喰らえ」
絶対なる強者の魔法。普通は恐怖を感じる。そのためのクラス分けだからだ。
しかし…
ボソッ
「馬鹿にしないでよ。
我望むは青。其が型成すは盾。導き来たれ初級の魔。
<blue shield novice >」
唱えたのは一体誰であったのか。それが分らないように唱えられた小さな呟き。
ッドン!
「ふん。こんなもんだ。たかだかFクラスなんてなぁ」
「お、おい。大丈夫なのか?」「ヤバいんじゃないか?初級の中の魔法だぞ?」
「おい、誰か、助けてやれよ」「じゃぁ、お前が行けよ」「や、やだよ。まだ死にたくねぇもん」
得意げになる、テロニード。
怯える、クラスメート達。
そして…
「あの子、大丈夫だと思う?」
「問題ないよ」
「で、でも…」
「だってあの子は…
私でも勝てないお師匠様だもん」
得意げにその場を見るナナ=ルージュがいた。
そして、その眼は、
「へぇ、まだ倒してもいないのに勝利宣告?馬鹿じゃないの?」
煙の中のセリカを見ていた。
「な、何でこの俺様の魔法を喰らってまだ立っていられる?!」
「さぁ、どうしてだろうね?」
「き、貴様ー!」
「くすくすくす」
闘技場にいる二人は完全に違う点が二つあった。
一つめは、冷静であるか、否か。
二つめは、絶対的自信の有無。
最早、決着はついた。
それは観客たちにも分かってしまったことだろう。
「本気でおいでよ」
「行くぞぉ!
我望むは赤。其が型成すは斧。導き来たれ初級の魔。
<red ax novice >
死ねぇ!」
「ふふふ。良い魔法だ。でも、それじゃぁ僕には届かない。君の得意な赤系統の魔法で砕いてあげる。
我望むは火。其が型成すは槍。導き来たれ。初級の魔。
<fire lance novice besides>
燃やしつくせ」
轟!
燃え続けるのは初級の上。そのランクは冒険者の中でも初心の者ならばそうは出せないほどの魔法。通常はこのような試合で出すような魔法ではない。しかし、セリカは出した。これが何を指すのか、知らない訳では無いだろうに。
「危ないっ!
我望むは青。其が型成すは盾。導き来たれ初級の魔。
<blue eccutcheon novice >
全てを守れ!」
危険を察知した先生が魔法を使って戦闘を中断させようとする。
しかし…
「我望むは緑。其が型成すは槍。導き来たれ初級の魔。
<green javerin novice >
邪魔しないでください」
セリカには試合を汚す行為にしか見えなかった。
しかし、それさえも…
「駄目だよ、セリカ。そんなことちゃ。
我望むは火。其が型成すは剣。其が力は豪力。導き来たれ下級の魔。
<fire saber the first besides>
止めて」
ナナに止められる。
と、まぁ、こんな感じでいかがでしょうか?
これからも更新は、作者の気まぐれで行います。
ご視聴、ありがとうございました。