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15 爆発


奈那が、俺の後ろで銃剣を向けている。



奈那が家から逃げた日、チンピラ達と偶然接触して組んだのか?帰ってきたのは俺の家に入り込むため?どのような目的があって俺を襲うんだ?


疑問がたくさん湧いてくるが、今の状況から確実に言えることは...  


「奈那、グルだったんだな。」

自分でも驚くほど冷たい声がでた。


馬鹿が。


俺は背負っているリュックで押し潰すように、後ろ向きでタックルする。


「えっちょっ」


奈那はバランスを崩し尻もちをついた。手に持っていた銃剣が、倒れた衝撃で床に落ちた。すぐに銃剣を蹴り遠くにやる。ついでに奈那の顔面に数回蹴りを入れる。

「ぐぎゃっぁあ」

蹴られたところを手で押えて、床で転がっているが今は放置する。


ガラの悪い二人の男が声を投げ掛けてくる。

「聞こえてんのかぁ?」

「はよ、でてこいや!」


足音からしてだんだん俺に近づいてきてないか?くそっ面倒な。


89式を撃つか?いや、二人の男は散弾銃を持っていたから近距離では敵が有利だ。


俺は一人で敵は二人、人数も敵が有利...本当に二人だけか?外で誰か待ち伏せしているのでは?

最悪の事態を想定して、他に誰かいることも考えておいたほうがいいだろう。


コンビニ内で戦うのは狭すぎてやりたくないが、今の状況は戦闘を回避できるような状況ではない。

これは覚悟を決めて殺るしかない。


まずは、散弾銃二人組を排除する。


ポケットから、手榴弾を取り出しピンを抜く。手から飛び出しそうになったが力強く握る。入り口付近に向けて放り投げ、すぐに陳列棚を盾にするように伏せる。


伏せた直後、手榴弾が爆発した。


棚越しでも、大きな衝撃と爆発音が体に伝わる。店の窓ガラスが割れ、棚から商品が落ちる音が聞こえた。


耳栓していて良かった、してなかったら鼓膜傷ついたかも。


棚にあったスナック菓子を、チンピラから見える通路に投げる。生きていれば撃ってくるはずだ。



......撃ってこない、死んだか。

耳を澄ましてもチンピラの声は聞こえず、奈那の呻く声しか聞こえない。


いや、外から何か聞こえる。これは...男の叫び声と怒号、やっぱり仲間がいたか。 


くそっどうする、一度家に帰るか?

家には、89式や他の装備品が隠してある。せっかく手に入れた銃を失いたくはない。

しかし、あの家に住んでいることはチンピラ達にばれているだろう。


徒歩で帰れなくもないが駐車場にはチンピラの仲間がいる。


このコンビニには裏口があるが、すぐに壁にぶつかるので、どのみち正面の駐車場がある場所を通らなければ出て行けない。


それと、車をここに置いて行きたくない。

車内には、7.62㎜の弾薬が千発以上入ったケースが積みっぱなしだ。使用できる銃火器を持っていないが、置いていくのは惜しい。

車がさっき投げた手榴弾で損傷していなければいいが。


俺は隠れている通路から、頭を出してチンピラの様子を見ようとしたがやめた。


外にいる敵が銃を持っていたら、顔を出した瞬間撃たれるだろう。


出入り口は敵に押えられている。


もしかして......俺詰んでる?



小さな音がしたので横を見ると、俺の近くで転がっていた奈那が、カバンを開けようとしてしていたので取り上げる。

「あっ」


こいつ、俺が貸していた手榴弾を取り出そうとしていな。もっと早めに取り上げておくべきだった。

俺は取り上げたバックから、手榴弾一個を取り出して、ズボンのポケットに入れる。近くに落ちていた銃剣も、奈那が触らないよう素早く回収する。


周囲を見回すと、外にいるチンピラはまだ店内には入って来なそうなので、奈那に話を聞くことにする。

「おい、お前のもく」

「こぉろさないでぇ」


奈那は、俺の言葉を遮り大声で叫ぶ。


うるさい。


奈那の顔を見ると、涙や鼻水だらけで、鼻や目の辺りから血が出ている。さっき蹴ったときにどこか切ったんだろう。


「静かにしなければ殺す」

銃を構えて、銃剣を奈那の頬にピタリと突きつけながら小声で言う。


奈那は、あぅぁぅと言いながら頷いた。

「お前の目的は何だ?」


「もくてき?それ...」


奈那は鼻水だらけの顔でぽつぽつと話し出した。

 






奈那の話を聞くと、こいつろくでもない奴だなと思った。

要約すると、家から逃げた日にチンピラが襲ってきて、命乞いなどをして生かしてもらったらしい。家に帰ってきたのは、俺を信用させて油断させるためと。


そのチンピラに奈那は、俺が大量の銃や物資を持っていると過大に伝えてしまった。


そんなにも持ってねぇよ。あるならコンビニに調達しに来ないから。

そもそもチンピラは、なぜそんな怪しい情報を信じるのか、アホなのか。

 

相手は俺は一人だから、楽に殺せるだろうと思っていたそうだ。でもチンピラは銃を持っている相手と戦うのは、嫌そうな雰囲気を感じたと奈那は言ってる。


チンピラ達は、俺の家を監視して俺が外に出てきて、殺れそうなときに殺っちまおうということで今襲ってきたらしい。


問題はそのチンピラ達のバックに、反社会的勢力か何かがついている。だから銃火器が手に入りやすく、武装しているんだろう。

チンピラ達の人数は、奈那が言うには20人以上いるらしい。奈那が言っても全然信用できないがな。


俺を殺したあと、奈那はチンピラ達の彼女待遇になるとか言っている。へぇどうでもいい。




...ん?外から音がした。これは、誰か中に入ってくるな。

まだ、話を聞き出したいが一度中断する。


俺は89式に異常がないかチェックして、棚の後ろで構えなおす。


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