13 調達
胸糞注意
朝、いつものように抱いたあと俺は奈那に言う。
「飯つくれ」
奈那が言ってきた。
「お兄さん、ご飯がもう無くなりそうです。」
は?...ご飯がない?
「車にある食料取ってこい」
「それは、昨日取ってきて食べました」
マジか。
俺は少しイラつきながら聞く。
「あと何が残ってる?」
「スナック菓子が2袋とお茶1本です」
......。
「なぜ、無くなる事をもっと早く言わないんだ?」
「あの、昨日のお昼に言ったのですが」
......そういえば、そんな事言っていたような気がする。
......動くのが面倒くさい。
「奈那、お前が調達してこい」
「えっ」
「お前の取り柄は、股を開くことだけか?」
「あの...私戦えません。セックスでも雑用でも何でもします。だから、戦うことだけはお兄さんがお願いします。」
奈那は、全裸で土下座してきた。
俺は奈那の頭をぐりぐりと踏む。
「ちっ、使えねぇな」
はぁ、くそ面倒だが外に物資を調達しに行くか。
俺は、ベッドから立ち上がり準備する。
「分かった、行ってきてやるよ」
奈那は嬉しそうな顔をした。
着替える前に、体が先ほどの行為で汚れているので、奈那に俺の体を拭かせて綺麗する。
目の前で、拭いている奈那を見ると少し髪が伸びている。女性ホルモンとかいうやつか。
まぁ、奈那とはたくさんやったからな。
しっかし、俺は何日家に引きこもってたんだ?多分4.5日くらいだと思うんだが。
...俺は奈那に溺れているのか?
いや、そんなことはない。
奈那が拭き終わったので、手早く着替える。
お茶を少し飲んで水分を補給する。
残ったお茶やスナック菓子は、奈那の食事になる。
あいつはまだ16歳だから、もっと成長してもらわなければ困る。
89式をスリングで肩からぶら下げて玄関に向かう。
そういえば俺、89式手に入れてから一度も撃ってないわ。使用した機能が銃剣だけという...まぁいいか。
銃を発砲したら、感染者も人間も寄ってきそうだし、撃たないことに越したことはないのか?
できれば、装備が整うまで銃は撃ちたくないな。目と耳を保護するために、シューティンググラスとイヤーマフが欲しい。どこかにないかな。
耳栓は、コンビニからゲットしたやつを持っているが、使い心地があまり良くない。
コンビニの耳栓でも、多分銃声から鼓膜を保護してくれるはず。
無いよりは遥かにマシだ。
俺は、自分のために数時間だけでも、奈那から離れることにする。依存してないが、しかけていると思うからだ。
俺にとって、奈那はただの性処理兼雑用係であり、駒であり、奴隷である。それなのに、俺が依存するだと?ありえん。
ということで、今日だけ俺一人で外に物資を調達しに行く。
奈那には、家の掃除とか物資の整理を頼んだので留守番だ。次回からは、奈那の安全のため一緒に行動することになるだろう。
念のため、銃剣とM26手榴弾を一個持たせてある。何かあったら、爆発させろと言っておいたので大丈夫だろう。
連絡手段がないので爆発音で判断するしかない。
スマホがあっても電波無いし、無線機も無いので仕方ない。
89式が、あと一丁あるが奈那には渡してない。俺が予備としてして使う予定。
奈那が裏切ったらどうするか......その時考える。いや、理由を聞いて殺せばいいか。どこに問題があったのかを聞いて、次の人間と接する機会に活かせばいい。
...ああ、面倒くさいな。
家から、たった200m先のコンビニに行くことさえも面倒なので、隣の家に侵入して物資を調達する。
コンビニと品揃えを比べるまでもないが、何か手に入るだろ。近いから、エネルギーの消費も抑えられるはず。俺、起きてからお茶しか飲んでないし、奈那も俺が近くにいたら安心だろ。
よし、行くか。
俺は玄関で装備を確認していると、奈那が見送りにきた。
「気をつけて」
「ああ、隣の家に行くから」
「えっ」
俺は玄関を出て門扉に向かう。
奈那が、何か言いたそうな顔していたが無視した。いちいち反応していたらエネルギーの無駄。
門扉を開けて家から出るとき、フェンスの近くにある、多数の感染者の死体が目立つことに気づいた。
この間倒してから、ずっと放置状態だったな。
この家の周りだけ、複数の感染者の死体が倒れていたら不自然だよな。
移動させておくか。
こんなときのために、使い捨てのゴム手袋をポケットに入れてきた。
手袋をはめて、感染者の死体を隣の家の敷地まで引っ張っていく。目立たなさそうな所に適当に捨てておく。これを数回繰り返す。
隣の家に、感染者がいるかいないか確認し忘れたが、襲われてないから大丈夫だろう。
奈那とやりまくったせいで、頭が猿になってしまった。
家の前から、感染者の死体を移動させる作業が終わった。もう、この時点で体の疲労がヤバイ。これから物資調達はきついな......帰りたい。
でも、家に帰っても飯無いんだよね。何かさっさと回収して家に帰ろう。
俺は、ゴム手袋を側溝に捨てて89式を構える。玄関の扉には、鍵が掛っていなかったのでそこから中に入る。
結論から言うとそこそこの食料があった。
やはり、パンデミックとか来たら、人々は家に食べ物とか備蓄するのか。
俺は、この家で見つけた登山用リュックに食料を詰め込む。見た感じ、カップ麺やフルーツの缶詰が多いな。これだけの食料があれば2日はもつはずだ。食べ物だけな。
問題なのは、この家で見つけた飲料がペットボトル数本しかないこと。
この家の持ち主が消費していて、数が少なかった。
これでは、俺と奈那はすぐ干からびることになる。
どこかで水を入手するしかない。
しかし、これだけの荷物は重いので、一度家に帰って置いてこようと思う。
体にエネルギーを補給しなければいけないので、ついでに食事も取ることにしよう。奈那も空腹だろうしな。
俺はリュックを背負って、カバンを持ち、89式をスリングでぶら下げて、家を目指して歩く。
なぜかこの家にも、外傷のない死体が2体あった。俺が今住んでいる家にもあったんだが...何なんだろう?
まぁいいか、分からないことは分からん。
物資を持って、家に帰ると奈那がキスしてきた。
内側からある感情が沸き上がってきたが、奈那に向けるこの感情は愛ではない。




