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モブに慈悲はない…?  作者: いす


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30/110

集合

三十話目

誤字・脱字があったら申し訳ありません

「…そう言えばなんだけど、君たち、なんでこんなところにいるのかな?」

項垂れている桜丘さんの

頭を撫でながら矢波さんは聞いてきた。

「えーっと…合宿ですよ、部活の」

「部活の合宿でここを選ぶとは…めずらしいねぇ………あれ?部活?にーにゃんそれほんと?」

適当に頷いて返事をする。

「へぇ…知らなかったぁ……もしかしてなんだけど一緒に寝たとかそういうのも合宿でのことかな?」

「掘り返さないでくださいよ…」

新崎が苦い顔をする。

…?今なんかピクッと桜丘さんが

動いた気がする。

「…ていうか陽斗、時間」

「ん?あ、確かにそろそろだ」

「もしかして他の部員さんと集合かな?にーにゃん、僕たちもついて行っていい?」

「……いいんじゃないですかね」

「えっ、ちょ、灯!?」

いずれはお前と最も親しくなるかもしれない

人たちだぞ、別にええやん。

「やったぁ!それじゃあ春ーほら、起きてー」

え、あ、寝てたの?

「ぇぇ?ふぁぁ…ぁ…ぁれ?寝ちゃってた?」

「うん、ぐっすりと。

ま、そんなことより午後になるまでにーにゃんたちと一緒だよー」

「…?午後…?えっと、どこか行くんだっけ?」

桜丘さんもしかしてさっきの記憶、

飛んでいるのでは。

「うん、春が行きたいっていったところだよ」

…あぁ…桜丘さん…可哀想に…

「…にーにゃん、その顔なにかな?」

「…いえ、何でもないです…」

「まったく…もし言いたいことがあるんだったらハッキリ言ってくれないかな、

このこと以外で…ねっ?」

怖いよー、女の子怖いよー。

何か新崎の気持ちがちょっとわかった気がする。

ていうか新崎一切関わってこないんだけど。 

「まぁ、その…そろそろ行きましょう」 

「うん!さっ、春も行こー」

「うん…ふぁ…っ」

女の子って怖い。

「…」

「……っ」

新崎が無言で肩に優しく手を置いてきた。 

なんだよ、その目…

なんでちょっと優しい目で見てくるんだよ…





「…あれ?矢波先輩と桜丘先輩?」

待ち合わせ場所にはもう三人は着いていた。

そして俺らの後ろにいる、三年生二人を見た途端

笠木さんが口を開いた。

他の二人はちょっと不機嫌そう、

ま、そりゃまた新崎が女の子連れてきましたからね。

「あれー?秋葉ちゃんじゃないかー!」

「あ、部員さんって秋葉ちゃんのことだったの?」

「先輩たち、秋葉のこと知ってたんですか?」

「うん、えっと、前に私たちの部活、家庭科部って言うんだけど、一年生の頃に来てくれてさ、入部はしなかったんだけど…」

「料理も裁縫もとっても上手くてね、教える側だったはずなのに教えられちゃってたよ」

「え、えへへ~」

先輩二人に誉められて少し頬を染める笠木さん。

その光景を見て城戸さんがまた少し不機嫌に。

冬花ちゃんはトテトテと新崎に、新崎に…

近づいてギュッと服を掴んだ。

周りはそのことを気にすることなく話を続けた。

「だったら秋葉、なんでお前家庭科部?入らなかったんだよ。」

「…はぁ」

「…なんでため息なんだ?」

「部活って帰るの遅くなるんだよ?」

「…そうだな」

「そしたら夕ご飯とか誰が準備するの?」

「……あー…」

先輩たちも何か察したご様子。

まぁ、こいつ料理出来ないし、もしその家庭科部に入ってもお邪魔になるだけであろう。

一瞬部活が終わるまで待てばいいんじゃ…

と考えてしまったがそれでは笠木さんが過労で

倒れるしそれじゃ新崎ただのヒモみたいやん。

主人公がヒモ…なんかそれはそれでいい気もするがこいつがそうなるのは違うはず。

「…にーにゃん、さっきから秋葉ちゃんのことばっか見てるねー」

「……急になんですか?先輩」

「んー?見てて思ったことを言っただけだよ?」

「俺なんて見てて面白いことないですよ…」

目の前で色々話している新崎たちを見てたほうが何倍も楽しいだろう、実際に俺がそうだし。

「そうかな」

「なんですって?」

「ううん、なーんでもなーい」 

難聴系主人公じゃなくても

今の聞こえなかったぞ…絶対

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