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出来れば、ここにいたいです。  作者: 愬月茉乃
第三章 二年生
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手紙

昨日投稿するとき順番を間違えてしまっていました。「隣国の噂」よりもこちらの方があとになります。

学園には寮が存在する。

 私は学園には家から通っているので、どのようなところかはわからないけれど、学園の近くに邸をもたない貴族の令嬢・子息、平民の人たちは寮で生活している。

 寮生活をしてみたいと思いながらも結局誰にも相談したことがなかった。

こんなことを考えているのは今朝、私が寮で生活をしている夢を見たからだ。寮生活をしていたからか、夢にはエミリーが出てきた。彼女が留学に行ってから一ヶ月と少ししか経っていないのに懐かしく思う。

彼女は今頃どうしているだろうか。

  

 学園の制服を着て、メノちゃんに髪をブラシでとかしてもらう。

 目の前にあるドレッサーの鏡を見ると、私と穏やかな表情のメノが映る。それと、寝癖が少しついていた自分の長い黒髪が艶やかになっている。随分と伸びたな。そろそろ切ってもらおうかな……。

 

「ねぇ、メノちゃんは髪を伸ばさないの?」

 

 私の侍女メノちゃんは最初にあった頃からずっとミディアムショートで、伸ばしているのを見たことがない。

 

「自分の髪を手入れするのはどうも面倒で、短い方が楽なんです。でも、たまに寝癖が酷いときもあって」

 

「もしかして、たまに編み込みしてるのって」

 

「お察しの通り、寝癖を隠すためです」


 髪型で誤魔化せるのなら、髪を切ってもいいかもしれない。メノちゃんの仕事も少なくなるかもしれないし……。

 

「ねぇ、私が髪をメノちゃんくらいにす」

 

「だめです! お嬢様、髪は女の命ですよ」

 

「いや、でもメノちゃんは短いから」

 

「それとこれとは別です」

 

「それに、お嬢様の髪をこうしてとかしているのは私には至福のひとときなんですよ」


 コンコンと私の部屋の扉が叩かれ、私達の会話が中断された。

 

「お嬢様、入ってもよろしいでしょうか?」

 

「どうぞ」

 

 扉が開き、私はそちらの方を見る。

 

「ローザ、どうしたの?」

 

 舞踏会に行くわ普段この時間にはメノ以外はローザの手には手紙が……もしかして。

 

「エミリー・エルコット様からルファリエラお嬢様宛にお手紙が届いていましたので学園に行かれる前にお渡ししようと」

 

「ほんとう!?」

 

 ローザから手紙を受け取る。

 

「ありがとうローザ」


 失礼しました、と言ってローザは部屋を出ていく。

 

「いつもと同じ髪型で宜しいですか?」

 

「ええ」

 

 髪を結んでもらっている間、手紙を読み進めると……。

 鏡を見ると、いつも通りの髪形になっている。

 

「ねぇ、メノちゃん」

 

「何でしょうか?」

 

「やっぱり、リボンも着けてくれる?」

 

「何色にしますか?」

 

「そうね……青色がいいわ」

 

「もって参ります」

 

 その日は馬車の中で、手紙を読み返しながら私は学園へ向かった。

 

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