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出来れば、ここにいたいです。  作者: 愬月茉乃
第三章 二年生
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隣国の噂

私は週に一度、学園が休みの日に妃教育を受けるために王城へ向かう。

 今日もその日なのだが、あっという間に時間は過ぎていく。

 

「今日はここまでに致しましょうか」

 

 王妃様の言葉で今日の妃教育の時間は終了した。相変わらず王妃様直々に教えて頂いている。

 

「いつも通りこれからお茶にしましょう。……そこの二人、持ってきて下さる?」

 

「「かしこまりました」」

 

 王妃様の侍女のうち二人はお茶の準備をするため部屋を退出した。

 

 暫くするとお茶とお菓子が運ばれてきた。

 

 王妃様と私の目の前にそれぞれティーカップが置かれた。それを手に取り紅茶を一口飲む。酸味からしてハイビスカスの紅茶だと思う。紅茶の味を楽しんでいると、王妃様が私に話し掛ける。

 

「そう言えばルファリエラさん。隣国の聖女の噂をご存知?」

 

 聖女?学園では隣国の噂自体あまり耳にしないから聞いたことが無い。

   

「いえ、初めて聞きました。それはどんな噂でしょうか?」 

 

「光属性の少女が隣国に居るみたいで。その子が聖女様にそれはもう似ているそうなの」

 

 もしかして……。

 

「何てお名前の方ですか?」

 

「確か、名前はリリーと聞いたわ。平民の子のようだから家名が無かったはずよ」

 

  リリー……昔見かけたときに聞こえたヒロインの名前と同じだ。

 容姿が聖女様に似ていること、光属性を持ってること、平民ということから、噂になっている彼女は乙女ゲームの主人公なのだろう。しかし、何故隣国にいるのだろうか。本来ゲームでは、魔力を持っていることが判明し、今年から編入学してくる。シナリオはこれからどうなるのだろうか……。

 

 その日、王城からフルール公爵邸に戻ると、昔書いていた日記を取り出して、久々にゲーム本編について考え込んでいた。

 

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