新入生
学年が上がったので、必然的に新入生がこの学園にも入ってくる。エミリーが留学して居ない今、学校にいる友達が少ない。なので新入生と仲良くなりたいところだが、授業が一緒になることはないのであまり交流がない。
休み時間、広い中庭のベンチで昼御飯を食べていると、男の子から声を掛けられた。
「すみません。あの、そこの青い鳥って、ペットでしょうか?」
赤茶色の髪に水色の眼をしている。ネクタイの色からして一年生。多分、私の知り合いではない。
青い鳥……はアロのことだろう。
「いいえ、私と契約してる精霊よ。アロっていうの」
「……精霊だったんですね」
「アロさん、羽根を触っても大丈夫ですか?」
「どうぞー」
アロが快諾して、とても興味深そうに羽根を触っている。
そう言えば名前を聞いていなかった。
「名前を聞いてもいいかしら? まだ聞いてなかったから」
「私はルファリエラ・フルールよ」
「僕は、テオ・リベラと言います」
頑張って私の少ない記憶の中をたどる。リベラ……は確か伯爵家だ。
テオくんは名前を聞いた後、またアロを触りはじめたかと思うと、時計をみてその手を止めた。
「もうこんな時間だ……」
「また明日もここにいらっしゃいますか?」
「ええ、いつもここで昼御飯を食べているわ」
「すみません、今日はありがとうございました」
テオくんはアロと私にペコリとお辞儀をすると、足早に帰っていった。
彼とは何となく友達になれる気がする。
リベラ伯爵家とフルール公爵家は対立していないので、仲良くなっても別に平気だろう。




