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出来れば、ここにいたいです。  作者: 愬月茉乃
第三章 二年生
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何故か居る人、居ない人

 私達は二年生になりクラスがAに変わったのだが、色々とゲームと違うことがあった。

 始業式を終えると、クラス分けの表が貼り出される。そこに書いてあるクラスに行ったのだが……。

 

「このクラスの担任のローガンだ。よろしく」

 

 担任が、夢でも見間違いでも聞き違いでも無い限り、ここに居る筈ないであろうローガン──私の兄だ。本来ならば、公爵である父の元で跡継ぎとして仕事をしているはずなのだが。

 シャーロットさんからの伝言で「やめておけ」と言っていたのは、もしかしてこれの事なのではないだろうか……。

 

 それと、同じクラスにはステア、デイジー、オーガスト、ジュード。

 

 しかし、ゲームだと私だけ皆とは別のクラスなのだ。

 

「二年生でも一緒みたいね」

 

「また一年間よろしくね」

「そういえば、エミリーはどうしているかしら」

 

 エミリーはあの後、留学することにした。三年生になったら戻ってくることと、手紙を書くことを約束して、隣国へと行ってしまった。

 

「婚約者と一緒だから、元気にやってるんじゃないかしら。もう少ししたら、手紙が送られてくると思うわ」

 

 婚約者のイーサンもエミリーと共に留学していて、攻略対象者の一人がゲーム開始のタイミングでいないことになる。

 

 そして、もっとも違うことは……今年度から編入してくるリリーちゃんが本来居るであろうこのクラスにも、この学年にもいないことだ。

 各クラスの名簿を何度繰り返し見てもそれらしき名前はなかった。

 もしやと思い、新入生の名簿を見せて貰うが、そこにも名前は載っていなかった。

 

 リリーちゃんのいたお店が別の店に変わっていたことと何か関係があるのだろうか……。

 

 でも、確かに私はこの物語の主人公を見た。

 

 寧ろこの状況は喜ぶべきなのかも知れない。彼女がいなければ、私は"悪役令嬢"の立ち位置になることがないのだから。

 



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