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出来れば、ここにいたいです。  作者: 愬月茉乃
第二章 一年生
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不安

 学園祭を終えると私達は二度目のテスト期間を迎えた。前回と同様に勉強会をしたお陰か、点数が良かった。


 早いもので、今日は三年生の卒業パーティーだ。後夜祭と同じく王宮にて行われる。

 

 私は婚約者であるステア殿下にエスコートされて会場に入った。しかし、来年はそうでない可能性があると思うと、何だか寂しい。何故ならば悪役令嬢ルファリエラが婚約破棄を突き付けられるのはこの卒業パーティーだから。

 

 例え主人公がどのルートでどのエンドに向かおうとも、彼女をいじめていたことから必ず婚約破棄される。

 主人公がステアルートでない場合は、殿下は別の人と婚約する。で、えっと……誰と婚約するんだっけ?残念ながらポンコツな私の脳みそはそう言った詳細は覚えていない。

 

「ルファリエラ、心ここにあらずって感じだけど、どうかした?」

 

「少し考え事をしていただけです。全然気にしないで下さい」

 

 彼女と直接会話をした訳ではないため、その存在は未知数。ただ、他の人物と同様に"ゲーム"と違っていることは、彼女の家が店を開いていたことで明らかだ。

 

 例えば、私の性格が二年生になって豹変したりしなければ、断罪される可能性は今のところない。リリーが誰を選ぶのか分からないが、ステアであったなら穏便に婚約破棄がなされるだろう。きっと、嫁ぎ先も一緒に見つけてきてくれていそうだ。

 

 でも心のどこかで、リリーちゃんの好きな人がステアで無ければいいのにと思ってしまう。

 

 今考えてもしょうがない気がするので、目の前で行われている会話に意識を戻す。

 

「ルファリエラ様はいいと思いますか?」


「え、あぁいいんじゃないかしら」

 

「やっぱり、そうですよね! 留学!」

 

「え、エミリーは留学するの?」

 

「隣国の魔法学校なら更に上を目指せると思いまして、ルファリエラ様もどうですか?」

 

遅くなりました……。

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