後夜祭
久し振りの更新ですが、短いです……すいません。
学園祭の後には後夜祭がある。
後夜祭は王宮にて舞踏会の形で行われる。ドレスコードがあるが、生徒全員が貴族と言うわけではないので、ドレスを持っていない人もいる。わざわざ買わせようとはしないので、王宮にて貸し出しも可能となっている。
演劇が無事に終わったからと言って、すっかり安心していた私は忘れていた。舞踏会……それはつまり、踊らなければならないと言うこと。台詞を噛まずに言えても、ダンスで相手の足を踏んでしまえば、結局は目立つのだ。
◇◇◇
「ルファリエラ様、いつもの制服姿もいいですが、ドレス姿もとっても素敵です!」
私のドレスは、よく言えば大人っぽい、悪く言えば地味。Aラインのドレスで布地は紺色、裾に銀の糸で刺繍がなされている。
「ありがとう。エミリーも素敵ね」
エミリーのドレスはとにかくピンクでリボンでフリルなデザイン。私にはあまり似合わない系統だ。
そろそろ踊ろうかとステア殿下に声を掛けられた。手をとられた私は、しぶしぶホールの真ん中へ行く。丁度曲が終わり、また新たに始まった。
「この曲は……」
「昔、二人で踊った曲だね」
思わず声に出てしまっていたようだ。確かに、この曲で踊ったことがある。でも私には、足を踏んでしまった苦い思い出だ。
難なく、とまでは行かないがちゃんと踊れたと思う。
「どうする? もう一曲踊る?」
「じゃあ、あと一曲だけ……」
断るのは良くないので、承諾の一択のみ。婚約者でなければ、基本的に同じ人と二度も踊らない。多分、色んな人から声掛けられるのが嫌なのかな。




