隣国⑧
四日目の朝。
「シャーロットさん四日間ありがとうございました!」
「いつでもまた来てね」
「あ! ルファリエラちゃん、ローガンに一つ伝言をお願いしてもいい?」
「はい! そこまで長くなければ大丈夫です」
伝言?なんだろう。
「流石にそれだけはやめておけ!」
「出来ればこんな感じで伝えてくれると嬉しいな。これだけで多分分かるはずだから」
声が急に変わったので一瞬誰が喋ったのか分からなかった。
さっきのをやるのか……。ちょっと難しい気がする。でも、言葉だけで意味は伝わるみたいだからいいかな。
「……伝えておきます」
私達は屋敷を後にして、真っ直ぐ星屑国へと向かった。
「ではまた明日、学園で会いましょう!」
それぞれ帰る方向が違うので、途中で別れていく。
◇◇◇
旅行はたったの四日間だったが、何カ月ぶりに家に帰ってきた気分だ。
「「お帰りなさいませお嬢様」」
門で箒から降りると、メノとローザが出迎えてくれた。
「メノ、ローザただいま!」
「旅行はどうでしたか?」
「とても楽しかったから、機会があればまた行きたいわ」
「それは良かったです! では今度は是非私の故郷、ヘルディネに行かれてはどうでしょうか。王都よりも田舎ですが良いところですよ」
「メノは隣国出身だったの!?」
初めて聞いた!てっきりこの国の生まれだと思ってた。
「そう言えば、お嬢様には言ったことありませんでしたね」
「ルーお帰り!」
「お兄様!」
お兄様もやって来た。忘れないうちに伝言を伝えておこう。
「お兄様に会えなくて寂しかった?」
「寂しくはありませんでした。あ、でもシャーロット様から伝言を預かってます」
「伝言?」
咳払いをしてから、シャーロット様のあのときの声を真似する。
「流石にそれだけはやめておけ!」
「だそうです」
「手紙の返事か……。ルーに伝えさせるとは意地が悪い」
「この伝言、なんて意味なんですか?」
「何でもないよ」
何でもないと言われると気になるが、このあと何度か聞いても教えてくれなかった。




