隣国③
「皆さんこの後はどうするのかしら?」
「一日目は王都の町をふらふらと観光しようと思っています」
「それなら、大通りがおすすめよ。私は少し用事があるから先に帰っているわね」
シャーロットさんは一足先に私達のお代も払って店を出ていった。
私達もその後店を出ると、シャーロットさんがすすめていた大通りに行った。
雰囲気としてはイタリアに似ている。まぁ、仕事が忙しくて行ったこと無かったけど。
「ここのお店少し見てもいいかしら?」
デイジーが入りたいと行ったお店はガラス細工の店。ショーウィンドウのディスプレイに気になった物があったみたいだ。
店内の商品はどれも精巧に作られている。
「これ、素敵!」
私の目に留まったのは一本のガラスペン。青と紫のグラデーションの物だ。自分用にと思ったが、お兄様はそろそろ誕生日なので日頃の感謝も込めて買っていってあげよう。
「すみません、これをプレゼントで買いたいのですが……。あの、もう少しだけでいいので安くしていただけませんか?」
公爵令嬢と言えど、お小遣いはそんなに貰っていない。少々お高めだったので値切りをする。
「じゃあ、こんなんでどうだい」
いかつい顔の店主だが、見た目に反して優しいようだ。
「ありがとうございます!」
デイジーも欲しかったものが買えたようなので、店を出る。
「ルファリエラって案外ケチなんだね」とジュードに言われたが、開き直って「ケチで悪かったわね」と返しておいた。
◇◇◇
屋敷に戻り、夕食を食べて部屋に戻る。私はふかふかのベッドに寝転がった。
今日はなれない場所だからか疲れたな。
それと、何だか一人一部屋って旅行感無いな……。
日記を付けていると、誰かが部屋の扉をノックした。
「あらエミリー、どうしたの?」
「眠れなくて……ルファリエラ様、少しだけお喋りに付き合ってくださいますか?」
「いいけど、ってデイジーも?」
エミリーの後ろからデイジーも顔を覗かせている。
三人で下らない話をしていると、イーサン様の話になった。
「そう言えば、イーサン様のお父様って確か、騎士団長を務めていらっしゃいますよね?」
「そうです! 騎士団長様ってとても格好いいんですよ!」
あ、忘れてた。イーサン様が最後の攻略対象者ですね。だから見覚えがあったのか……。でも、ゲームだと婚約者はいなかったと思うな。
広いベットなので布団の引っ張りあいも、落っこちることもなく、いつのまにか仲良く三人で寝てしまっていた。




