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出来れば、ここにいたいです。  作者: 愬月茉乃
第二章 一年生
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偽り聖女の噂

 入学から2ヶ月たったが、いっこうに友達が出来ない。つまり、取り巻きにあたるお友達も居ない。でも、取り巻きが居なくても、ぼっちな私は何となく悪役令嬢な感じがする。……友達欲しい。

 嫌われることしたつもり無いけど、話し掛けても皆素っ気ない感じで、会話がすぐに終わってしまうのだ。前世でも、私は一人だったと思うし、しょうがないのかなぁ。


◇◇◇

 

 学園の昼休み、デイジーはオーガストと一緒にお昼を食べているので「私も入れて!」と言いにくい。それは、オーガストはゲームと違い立派なシスコンに成長したためだ。クラスが違うから昼くらいは一緒にいたいと言われて、そこに無理矢理入り込もうとは思わない。なお、「家が一緒なんだから昼くらいは我慢しろ」と言う意見は言わないでおいた。

  

 現在私は婚約者の優しさでぼっちを逃れている。ステア殿下は基本特定の人と絡むことがなく、満遍なくと言った感じ。

 

 今日の昼も一緒にいて、ステア殿下はある噂を口にした。

 

「この学園に聖女が現れた?」


「あぁ、そういう噂が出回っているらしい」

 

 聖女と言えば、思い付くのはリリーちゃん。

 

「誰のことでしょうか?」

 

「僕はルファリエラのことだと思うのだが……」


「いえ、それは人違いです」

 

「話を聞く限り、この前僕を助けてくれたときのことが元になっているんだ」


「治癒魔法を見よう見まねで使ったことがそんな噂に……」

 

 確かに、主人公が聖女って呼ばれるようになったのは光属性の魔法を使っているのを見られてからだった。

 

「それもそうなんだが……君が魔法を使っているときにダークエルフが消えたみたいなんだ」  

 

「消えた?」

 

「消えたと言うよりも、浄化、消滅したと言った方が分かりやすいかな」

 

 そう言うのって意識的に魔法を使うと出来るかも知れない。でも、私は治癒魔法の方で手一杯だった。

 

「私は消したつもりは無いです。先生達が倒したとかではなく?」

 

「ダークエルフが僕を攻撃した後、先生達が押さえつけたみたいなんだけど、すり抜けてまた僕の方に向かったみたいなんだ。その時、近づいたら消滅したらしい」


 え、接近していたの?全然気付かなかった。

 

「気のせいです、気のせい。それに、箒で飛ぶのが下手な聖女なんて居ないですよ」

 

 飛べるようになったものの、まずまずといったところ。本物の聖女である主人公は箒で飛ぶの上手いからね。

 

「……飛行に関しては関係ないと思うが」

 


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