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出来れば、ここにいたいです。  作者: 愬月茉乃
第二章 一年生
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精霊召喚の儀

 精霊召喚の儀は年に一度、神殿で行われる。三学年合同で、召喚するのは希望者のみで行われる。

 

 因みに私は希望していない。なぜなら、ほとんどの人が精霊を召喚しているのに対し、ルファリエラは二年連続で精霊を喚べなかったからだ。そう言うのって結構恥ずかしい。それに、私にはアロがいるから充分。

 たまに、おとなしく実体を消していることを条件に学園に連れてきたりしている。連れていなくても、契約の時の結晶を加工して耳飾りとしていつも着けているので呼び出すこともできる。今日は他の精霊に興味が有るようで連れてきている。何でも、今日契約した精霊達も学園に来る可能性が有るようで、既に他学年の精霊にはあっているようだった。


 私の知り合いだとデイジーとステア殿下が参加することになっている。


 デイジーは自分と同じ属性の精霊と契約できていた。精霊の名前はマーガレットらしい。

 

 次はステア殿下の番。

 

 てっきり、ゲームと同じ水属性の精霊が出て来ると思ったのだが。

 

「うそ、でしょう?」

 

 精霊が現れるはずのそこには、一人のエルフがいた。

 

 見た目からしてダークエルフ。彼らは魔界に住む魔王の手先だ。どうしてここに……。思い当たる原因はあるがそれは後で考えよう。


 エルフは殿下の方に武器を向ける。しかし、ステア殿下は何故か一歩も動かない。

 

 次の瞬間、殿下は脾腹を貫かれ、その場に倒れた。

 

 その場にいた生徒達はどよめき、逃げ出すものもいたが、私は思わず殿下に駆け寄った。息はあるようだけど傷は深い。

 

 先生達は押さえ込む方に回っていて、殿下の方に気を配るのが難しそうだった。

 

 私なら、光属性だから……治癒魔法が使える。まだ使ったことは無いけど。

 

「アロ、あなたの魔力借りてもいい?」


 私は耳飾りに触れ何もない所に声を掛けると、アロが現れた。

 

「うん、8割位までならいいよ」

 

「ありがとう」

 

 主人公でさえ、治癒魔法を使うと倒れてしまっていた。私にそこまでの魔力はないから、アロに借りることで補う。

 

 確か、契約の結晶を杖と反対の手で握ればいいだけのはず。耳飾りを外し、右手でそれを握った。 

 あ、凄い……魔力量が倍になった。これなら出来るかも。

 

「治れーーーー! なんの為の私の光属性! こんなところで死なせるもんですか!」

 

 徐々に傷が塞がっていく。

 

 私は無我夢中で治癒魔法を使った。

 

◇◇◇



「あれ、ここは」

 

「ルファリエラ! 良かった起きたのね。ここは、神殿の医務室よ」

 

 そっか、やっぱり倒れてしまっていたのか。

 

「……殿下は!? 無事なの?」


「ルファリエラのお陰で傷一つ無い見たい。一応、医者の所に連れていかれたみたいよ」

 

「良かった……」


「……もしかして、ルファリエラってあの時も」

 

 デイジーが何かを言い掛けた所で医務室の扉が開いた。


「お嬢様!」

 

「メノ! わざわざ来てくれたの?」

 

「学園から連絡があり、駆けつけました。お嬢様がご無事で何よりです」

 

 既に他の生徒は帰っていたようで、ここに残っていた生徒は私とデイジーだけのようだった。

 

 家についた頃、もう外は暗くなっていてた。

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