買い物 下
杖の方は購入したので、次は箒を求めて三階へ向かう。
杖もそうだが箒もピンきり。箒を折ることは流石にないと思うので、少し高めの物でもいいかもしれない。
これなんかいいかも。そう思い手にした箒はとても重い。その値段の書かれている横にある商品説明を見ると、箒の柄の中心部に、魔力の伝導性を高めるための金属が入っているようだ。
その横にある箒は軽く、アクロバティックな飛行を求める人用らしい。
何だかどれがいいのか分からない。
「えっと、殿下は箒どうしますか?」
「この、老舗のオールドの箒とかがいいかな」
オールドの箒、ルファリエラが使っていたやつだ。確かに良さそう。でも、箒もお揃いになってしまう。いや、ゲームのルファリエラが使っていたのなら別に問題ない筈。
「私もそれにします」
結局二つとも同じ物になってしまったが、そうそう気にする人なんていないと思う。
買ったものを手に抱え、近くに停めてある馬車まで歩く。
「案外早く買い物終りましたね」
結構悩むと思ったが、お揃いにしたからか早く終った。
「まだ少し前だけど、昼御飯食べて行くか?」
そう言えばお腹すいたな。
「そうします」
一旦荷物を馬車に置いてから、歩いて店を探すことにした。
いい匂いに誘われて入ったお店は、魔法料理店フェザー。どうでもいいと思うが、さっきの魔法道具店スワンの系列らしい。
魔法料理店というのは、調理の過程で魔法を使っていることから。
食べ終えると、このあとの予定について訊ねる。
「この後ってどうしますか?」
「もう少し一緒にいたいが、三時には戻らないと今日の公務が終わらないんだ」
「そうですか」
店を出ると馬車で家の前まで送ってもらった。
「また明日」
「はい、また明日!」
てっきり殿下と二人で緊張してしまうかと思ったが、よく考えると一番最初に会ったときも二人だった。
去っていく馬車を見ていると、またいつか何処かに出掛けたいなと思った。




