↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
出来れば、ここにいたいです。  作者: 愬月茉乃
第1章 「ゲーム本編」開始前
PR
22/57

社交界デビュー

 リリーについてステア殿下に話そうかと思ったが、捜している人が主人公なら今じゃなくても必ず会うことになる。だから、私がわざわざ私も転生者でしたと暴露しなくてもいいと思うのだ。


 それに、なんで最初に言わなかったんだと悪印象を与えそうだし。出来るだけ仲良くしておきたい私としては、時に任せることが最適だと思った。


◇◇◇


 その後、側近のヒューゴも人捜しに協力をとお願いしたらしいが、「面倒なので結構です」と断られたらしい。ステア殿下は有力な手掛かりとなる記憶を思い出すことも無かったようで、あれ以来人捜しの話にはなっていない。


 私も同様にゲームに関することを思い出せないまま、5年の月日が経った。

 

 今年で15歳になり、9月から魔法学園に通うことになる。そして、この国では社交界デビューの年。妃教育のお陰で恥は掻かない程度には成長したと思う。


 それと、五年の間私のバッドエンド回避のために何もしていなかった訳ではない。友達は相変わらずデイジー以外居ないが、ステア殿下、オーガスト、ヒューゴの三人とは仲良くなった。


◇◇◇

 

 デビュタントの為の舞踏会が王城で開かれ、会場には沢山の人がいる。


 私はステア殿下にエスコートしてもらっているせいか、会場に入ってから穴が開くほど見られている。残念ながら、私はその視線たちが興味から来るものか軽蔑なのかを特定するスキルは持ち合わせて居ない。


 今日もっとも厄介なのが、デビュタントが陛下との挨拶をすることではなく、ダンス。踊れないとまではいかないが、苦手を克服完全に出来た訳ではないので、殿下の足を踏まないか心配なのだ。前に一度、練習として踊ることになったのだが、曲の最後の最後に爪先を踏んでしまったことがある。


 私の心配は他所に曲は始まった。ステア殿下が最初に踊るため、婚約者である私も踊ることになる。


 幸い、踊り易い曲だったので踊りの方は上手く言った。


 しかし、問題は踊りの最中にステア殿下が発した言葉の方にある。


「前よりも上手くなったな」


 ステア殿下は声変わりによって、ゲームで聞いたときと同じ美声になっていた。つまり、私が大好きな声。対したことない言葉でも至近距離で囁かれた為に、私の顔は赤面した。見えなくても分かる。


 曲はその後すぐに終わり、私は顔を見られないよう、逃げるようにいつもの通りに料理を取りに行く。

 二年前、ケーキの制限は解除されているので、堂々とケーキを頬張った。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。