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天内家は平和です

あれから数週間経ち、茨木童子もだいぶウチの暮らしに馴染んできた。困ったことがあるとすれば頭が良すぎてよく企みをすることだ。よく俺もハメられる。

ヤガラ「茨木様!また菓子を勝手に食べましたね!?イカンのですよ!そうパクパク食べては!膳に負担がかかりまする!!」

ヤガラが茨木を追い掛け回す。俺?俺は煙草を吸ってますよ?のんびりね

茨木童子「いーーーやーーーーだーーー!!このお菓子食べるんじゃぁあ!!」

例の一件(俺がヤガラを抱いて)からヤガラは茨木にも物怖じしなくなった。今じゃ母親らしいような、

姉のような一面すらのぞかせている

ダダダダと俺の方に茨木が走ってきて俺に飛びつく、

茨木童子「とと様~~~!!ヤガラがいじめるのじゃ~~!!」

いかにも母親に追い立てられた子供の様に俺にウソ泣きまでして縋ってくる。大した役者だ

ヤガラ「膳、茨木様を渡してもらおう!いかに茨木様といえど客人用に取っておいたお菓子まで食いつくしたのだ、流石に怒らねば!」

ふとヤガラを見る。仁王立ちに腕組み、完全にオカンのそれである

俺は茨木を抱き上げ、スッ、と茨木を差し出す

茨木童子「な‘‘!?とと様!?」

いいかい我が子よ、来客用のお菓子を全部食ってはいけません、アレちょっと高いの、江季公さんと江鬼さんの為にちょっと奮発して買ったやつなの、だから・・少し怒られてきなさい

茨木童子「がーーーん!!・・とと様がヤガラの味方しおった!!」

がっしとヤガラに抱きかかえられ向かい合わせに座らせられて懇々と怒られている。おー、こわ

俺は煙草の煙を吐く、ああ、この喧騒を聞きながら吸う煙草もなかなか、

当初は俺がまさか父親になるとは思わんかったし、どうなるもんかと思ったが、概ね父親出来ていると

思っている。とか思ったら茨木が走ってこっちに来る。どうやらお説教は終わったようだ

ドカリと俺の膝に座る。にっこにこでこちらを見る

俺は近くの袋から駄菓子のミニドーナツを開けて茨木の口に放り込んでやる

茨木童子「んん~~ふふふ」

もぐもぐ口を動かしながら美味しそうにミニドーナツを食べる茨木、足もばたつかせちゃってまあ、可愛いこと

ヤガラ「ぜ~~ん~~~??」

びくっと自分の肩が跳ねる。ああ、怒ったヤガラがズンズンこっちに来る

膳「や、ほら、これ駄菓子だから、セーフセーフ」

俺は苦し紛れに言い訳するが・・ヤガラの顔がどんどん怖くなるだけだった

ヤガラ「大体お前はいつもだなぁ!!茨木様を甘やかしすぎで・・くどくどくど」

ああもう、俺のオカンか、いやまあ俺も甘やかしすぎるのが悪いんだが・・だって可愛いんだもん

ヤガラ「きーーいーーてーーるーーのーーかぁあああ!!??」

ヤガラが耳元で大声を出す

膳「はぁい!!きいてまぁす!!」

あーもーいいじゃん駄菓子は俺の小遣いから出してんだから

ヤガラ「あのなぁ・・そうやって甘やかすからもご!?」

ヤガラの口にミニドーナツを突っ込む

ヤガラ「なにふる(モグモグ)」

まーまーそうカッカすんなって、ほらこれでおあいこだ

ヤガラ「むーーー(ごくん)」

ヤガラが不満そうに膨れてる。いい顔だ

ヤガラ「お前はそうやってまた煙に撒く・・やれやれ」

はっはっは、伊達にヤガラとの生活長くないからな、慣れたもんよ

ヤガラ「たらしめ・・」

茨木童子「たらし~~」

こらこら。我が子よ、そんな言葉を覚えたらいけません,ミニドーナツあげませんよ

茨木童子「はーい・・あむ・・モグモグ」

茨木にミニドーナツをもう一個あげる。うむ、良い子だ

ヤガラが隣に座って煙草の火をくれと顔を近づけてくる。俺はいつもみたいにジッポで火を付ける

ヤガラが満足そうに煙を吐く

茨木が俺の腕を自分の頭に持っていって頭を揺すり動かす。撫でてほしいのね

俺は茨木の頭をワシワシと撫でる。

茨木童子「ムフーー」

満足そうに鼻息を出す茨木、さて・・昼飯は何にするかなぁ

ヤガラ「スイカ」

茨木童子「ドーナツ」

こんの甘党どもめ・・普通の飯食いたいんだよ

茨木&ヤガラ「肉」

米を喰え米を、日本人だろーが

俺は煙草をもみ消し、炊飯器の中身を確認する。うん、炊けてるな、麦飯

ヤガラ「お前も麦飯好きだのぅ、よう飽きないな」

なんか習慣になっちまってなぁ、確かダイエットの為に始めたんだっけ・・

ヤガラ「お前、出会った頃からそんなに太ってたか?割と筋肉質な気がするが」

昔は太ってたんだよ、何故が腹だけ太るんだよなぁ昔から

茨木童子「それは骨盤のゆがみと普段の姿勢の問題ではないか?」

茨木がうーんと考えながら意見を述べる。骨盤か、そんなもん気にしたことなかったな

茨木童子「俺が矯正してやろうとと様、なに、遠慮することはない」

そうか?なんか悪いなぁと思いながら畳に寝そべる。

茨木が背中やら骨を触ったり筋肉を揉んだり何かを確かめるように俺の身体を探る

茨木童子「ぬ?ここじゃ!!」

ゴキッ

膳「ぬふぉ!?」

ゴ・・ゴキッて言った・・こ・・腰が・・

茨木童子「ぬ?間違ったかのぅ?」

茨木が某世紀末の偽物みたいな顔で言う、じょ・・冗談じゃない、あじゃぱ!する前に逃げねば

茨木童子「ヤガラ!」

ヤガラ「はっ!」

がしい!!と両腕を押さえつけられ、畳にはりつけにされる俺

膳「や・・ヤメローーー!!死にたくなーーい!!死にたく・・」

コキッ!!パキ・・

膳「アッーーー!!??」

江季公「邪魔するぞー!!ってなんだ?今の悲鳴」

そこに勝手に上がり込んだ江季公と江鬼が顔を出す

ヤガラ「おう!二人とも、いいとこに来た、今膳の骨格を直してやってるところだ、手伝え」

江鬼「なお・・す?」

江鬼が目の前の光景を見て疑問符を出す。どう見ても遊んでいるようにしか見えない身体

膳「江・・江鬼ーーー!!??た・・助けてぇぇぇぇぇぇ!!」

ゾク・・

江鬼の中にえもいわれぬ感情が生まれる

江鬼「う、ウワー!タイヘンダァ・・膳がシンジャウ、タスケキャー」

江鬼さん?江鬼さん??またなんか以前見た恍惚とした表情になってますが・・ダイジョウブデスヨネ?

がしい!!と両足を掴まれた

膳「アイエェェェェ!?!?」

江鬼「姉サン、チャンスダヨ、膳ノコト、オソエル」

江季公「おおっ!?よくわからんがでかした弟よ!!ぜ~ん~ちゅわ~~~ん!!」

どこぞの怪盗みたいにダイブ態勢をとりこちらにダイブしてくる江季公さん

膳「いーーーーーーやーーーーーーーー・・アッーーー!!??」

腰に盛大な重みを受け女の子みたいな悲鳴を上げる俺、ああ、グッバイ腰、

その後、茨木による秘孔実験とヤガラと江季公さんによる俺の身体の取り合いはしばらく続いた

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