第53話 忍び寄る視線
ここは…どこだろう。いつものように朱雀が起こしてくれるわけでもなく、俺は目を覚ました。
いや、目を覚ましたわけではない。違う場所にいるんだ。
コンクリートの地面、赤く、そして暗い色の空、太陽は雲によって隠れている。
俺は今立っている場所がどこなのかわからず辺りを見渡した。
真「うわ…」
そこは…俺と翠花姉が一緒に通う王医学校の校舎の屋上であった。高さは5階相当でとてつもない高さだった。俺は屋上に今にも落ちそうな場所にいたため、急いでその場から離れた。
そして屋上で少し辺りを散策した。
すると…緑色の髪の…見慣れた女性がいた。王医学校の制服を着る緑髪の女性、それを俺は知っている。
真「翠花姉!」
俺は翠花姉に駆け寄った…のだが…
「ググ…」
なにかが…俺の進行を妨げている…
真「なんだよ…これ…」
俺が押さえつけられているものを見ると…黒色、赤色、紫色の手だった…。
真「は…離せ…」
翠花姉のもとに行きたくても行けない…。
翠花姉の足元にも…あの手たちが…!
真「く…翠花姉!!」
俺がどれだけ声を張り上げど…その手たちは無情にも翠花姉に忍び寄る…そしてその手たちが…翠花姉を屋上の端の方へと翠花姉を連れて行っている…。
どれだけ俺が抵抗しても…その手は振りほどくことが出来ず、その光景を見ているしかなかった…。
そして翠花姉が…足場ギリギリのところで…かかとだけで立っている…。そして…翠花姉がこちらを振り向いた…。
翠花「ごめん…真くん…」
涙を流し…耳を澄まさなければ聞こえない声量で…そう言った…。
そして…その手が…翠花姉の背中を…押した…。
「トン…」
真「…!!」
俺は…汗が滝のように出て…肩で息をするくらい息が切れていた…。
真「はあ…はあ…」
俺は辺りを見渡した…そこは…さっきの屋上ではなく…見慣れた…翠花姉の部屋だった。
そして横で気持ちよさそうに寝ている翠花姉がいた…。
真「ゆ…夢…か…」
だが…最近のシャッター音の件もある…俺の胸のもやもやは…消えることはなかった…。
真「正夢に…ならないと…いいな…」
ただそれだけが不安だった。翠花姉が…屋上から飛び降りるような夢を見るなんて…こんな夢は…もう見たくないな…。
俺は一度トイレに向かった。用を足し、リビングで水を飲んで、翠花姉の部屋に向かい、ベッドで寝ている翠花姉と一緒にいた。
気持ちよさそうに寝ている翠花姉…俺は…さっきの夢のことがあって…思わず翠花姉の…慈愛満ちるその大きな胸に抱き着いた…。そして…意図せず…涙が込み上げてきた…。
真「翠花姉…いなく…ならないでよ…」
俺が抱き着いたその時…俺の頭を撫でる手があった…。
「大丈夫。私はいつでも真くんのそばにいるよ」
翠花姉が…そう言い、俺の頭を撫でてくれた…涙を流している俺は…翠花姉が撫でてくれたことで一層涙が出て…
気づけば俺は…眠りについていた…。
「おーい、真くーん」
俺の名前を呼ぶ声が聞こえる…。聞きなじみのある慈しい声だ…。俺は目を覚ました。
真「んあ…」
視界に入ってきたのは…
翠花「おはよ、真くん」
視界いっぱいに広がる…翠花姉の顔だった…。
真「す、翠花姉…」
翠花「うん、おはよ。さっきは大丈夫だった?」
真「え?さっきって…」
も…もしかして…
翠花「ほら、私の寝間着、真くんの涙でビショビショ。怖い夢でも見たのかな?」
…俺こんだけ涙流したの?ってくらいには翠花姉の胸を中心に広範囲で濡れていた…。
真「ご…ごめん…」
翠花「ううん、大丈夫。真くんはいつも起きる時間よりも早いけど、準備進めようか」
真「う、うん…」
内容を…教えられるわけもないし、聞いてくる素振りを見せることなく俺と翠花姉はリビングに向かった。
リビングには蓮乃さんがすでに起きていた。少し違うのは、俺が起きるころには朝ごはんができているのだが、今回は少し早いこともあって用意ができていないようだ。
翠花「おはよ~蓮乃」
蓮乃「おはようござい…ま…どうしたのですか?翠花様…寝間着が大変なことに…」
真「それは…僕のせいなんだ…」
蓮乃「真くんが?何かあったのですか?」
真「あ…えっと…その…」
翠花「怖い夢を見て私の胸に飛び込んできたんだよ多分。夜中の3時くらいだったかな?突然私の胸に飛び込んできて、翠花姉…いなくならないでよ…って。可愛すぎた。まじ天使。真くん」
めっちゃ恥ずかしい…ってか翠花姉起きてたのかよ!?寝ぼけて言ったのかと思ってたが…まあ自分の胸に抱き着かれた感覚があれば誰でも起きるか…恥ずか死しそうだ…。
蓮乃「それはそれは。まあ怖い夢を見ることもたまにありますよね。お気になさらず、真くん」
真「は…はい…」
翠花「また後で内容を聞かせてもらおっと」
真「それは…」
翠花「言えない内容なんだ?」
俺のことをからかうように、のぞき込むように翠花姉は聞いてきた…俺は…首を縦に振った。
翠花「そっか~。ならしょうがないね。じゃあ蓮乃、朝ごはんお願いしてもいいかな?」
蓮乃「はい。お任せを」
蓮乃さんが朝ごはんを手際よく準備している。俺と翠花姉はテレビに流れているアニメを見ながら待っていた。
蓮乃さんが朝ごはんの準備を終わらせ、俺たちは朝ご飯を食べた。
朝ごはんを食べ終え俺たちは登校の準備をした。
俺は準備が終わり、リビングで待っていた。そして…翠花姉がリビングに入ってきて…
翠花「今日もお願いね。真くん」
ここ最近の日課になりつつある翠花姉の髪の三つ編みだ…。だが今回はなんと…蓮乃さんが三つ編みをやってくれている…!だが…
「シュバババババババ」
めっっっちゃ早くて…俺の目には追えなかった…。何回も繰り返してくれてるけど…
見えねえ…全然参考にならない…。そんなに早くやってメリットあるのか?ってくらいには早い。
その時蓮乃さんが…
「ブワ…」
し…神気を出した…?少量の神気を…手に乗せて…それを目にやってる…。これを一回やってみろみたいなジェスチャー…。…やってみるか。
俺は神気を出し、蓮乃さんがやったように俺もやってみた。神気が目に触れた瞬間…
真「あ…」
世界が少なくとも先ほどよりかは遅く見えるようになった。テレビのキャラクターの動きも、時計の針の動きもさっきよりも少しだが遅くなっている。そして蓮乃さんの手の動きも…。…いやそもそもが速すぎて多少遅くなった程度では全然変わらなかった…。
俺がバツマークを蓮乃さんに見せると、あれれ?おかしいなー?みたいなジェスチャー…。もしかしてこれも神気の技術の訓練の一環なのか?だとしても難しすぎないか?
結局俺は蓮乃さんの動きは放置し、以前の感覚でやってみた。
…出来は…昨日よりかはいいかもしれないが…そこまで変わらなかった…。
真「で…できたよ、翠花姉…」
翠花「お、できたか。…待ってもうこんな時間か。見てる余裕ないかも!」
真「え!?ほんと!?」
翠花「もう出ないと遅刻しちゃう!真くん行くよ!」
真「う、うん!」
どうやら俺は三つ編みに相当時間がかかったようだ…蓮乃さんのやつを見てたら時間は削られたし、三つ編み自体にも結構時間がかかってしまったし…
俺たちは玄関を飛び出るように出た。
真・翠花「行ってきまーす!」
その光景を見た蓮乃さんは、先ほどの三つ編みについてコーヒーを嗜みながら言った。
蓮乃「あの感じ、多分真くんできてますね。訓練次第じゃ…化けますね。まあ私の手の動きの方が早すぎてバツマーク出してましたが」
そう言い微笑む蓮乃さんなのであった。
学校に向かって俺をおんぶして走る翠花姉。めっちゃ速い。
俺は自分が結んだ翠花姉の三つ編みを触った。そして…翠花姉に謝った。
真「ごめんね、翠花姉…。こんな出来で…」
翠花「出来なんて気にしないよ。私の無茶ぶりを聞いてくれる真くんこそありがとうね。毎日やってくれるだけで嬉しいんだ。だから気にしないでね」
俺は翠花姉のその言葉に胸があったかくなった。そしてその背中に抱き着いた。
真「頑張って練習するね。翠花姉」
翠花「ふふ、ありがとう。真くん」
そんな会話をしながら俺たちは学校に向かった。
そして学校に到着し、翠花姉に下ろしてもらい、俺は教室に向かったのだが…時間がない!俺は急いでダッシュした。翠花姉もカード早く読み込まれろ!とか言ってた。
翠花姉はカードが読み込まれ、一瞬で消えた。俺は教室に全力ダッシュをした。
門にある茂みで何かが動く…
「ふむ。今日は焦っていたな…少年」
茂みから出てそう言う人間は…昨日真と翠花の写真を撮った…翠花のクラスメイトの青年だった…。
「以前のカメラよりも改良を加えた上に今日は焦りがあった。勝負といこうじゃないか。このカメラでも聞き取ることが出来たのなら…俺はさらに改良を加えたカメラで試してやろうじゃないか」
そう言い残し、その青年はカードを読み込ませ、神気を開放し鳥へと姿を変え教室に向かった。
翠花は真と分かれ、下駄箱についていた。翠花の額には汗が流れていた。
翠花「ふー…間に合った間に合った。上履きに履き替え…ん?なんだこれ?」
翠花の下駄箱にはなんと、手紙が入っていた。翠花はその手紙を見た。だがそこには…
「いつも見ているからね」
その短い文だけだった…。だがその内容を見た翠花は…目を細めた。
翠花「なんだろう…これ…いたずら?いたずら…だよね…」
翠花はその手紙を鞄にしまい、上履きに履き替え、教室に向かった。
同じ時間、小学生の校舎では真が教室に向かって走っている。
真「やばいやばい!遅刻だ…!」
「キーンコーンカーンコーン」
やばい!ほんとにまずい!チャイムが鳴ってしまったし…教室とはかなりの距離がある…。しかも…もう先生教室の前にいる…。完全に終わった…。
だがその時…
燕「ん?あれ…真くんかな?遅刻…にはさせないわ!」
先生が光を全身に纏い、そして…
「グイ」
俺の視界は未だかつて体験したことがない、圧倒的なスピードで移動をした…。
気が付けば…いたのは教室の前…俺は何が起きたのかわからなかった。そして俺の視界に入る一人の女性…。
燕「おはよう真くん。いや~ギリギリだったね。遅刻ではないから、安心して席に着きたまえ」
真「え…あ、はい…」
俺は先生に言われるがまま、席に着いた。そして先生がHRを始めた。
燕「皆さんおはようございます。本日から学園祭の準備が始まりますね。業後数十分は準備の時間なのでみんなで手分けをしてやりましょうね」
学園祭なんてあるのか。俺はその存在を認知していなかった。
結夢「先生!学園祭?っていつあるんですか?」
俺が気になってた部分を結夢が聞いてくれた。
燕「学園祭は11月ね。今は9月だから、ざっと2か月は準備期間があるわね」
結構長いな。学園祭って言ってもそこまでのクオリティが出せるものなのかな?
燕「まあ今日はその担当決めで終わりかな。とりあえず、業後を楽しみにしててね」
そう言い先生がHRを終えた。俺たちは授業の準備をして1限に備えた。
少し時は流れ、場所は変わり中学生の校舎にて。
翔「~だから面積はこうなって…」
「キーンコーンカーンコーン」
翔「あ、終わったか。じゃあここの問題は明日な。んじゃあ、給食の準備を始めてくれ」
そう言い翔は授業を終えて職員室に一度戻って、給食当番の生徒は準備を始めた。
日菜子「じゃあ翠花、手を洗いに行こうよ」
翠花「うん。いいよ~」
2人が手を洗いに行った。
日菜子「今日の数学難しくない?てか、面積を求めてなんになるんだか」
翠花「まあまあ、公式さえ覚えれば多分日菜子でもできるよ」
日菜子「ほんと~?まあ翠花がそう言うならそっか…」
翠花「できるよ。なんならまとめたノート、見せてあげようか?」
日菜子「まじ!?超助かる!」
そんな会話をし、教室に戻ってきた2人。翠花は自分の席にあるノートをとろうとノートを出したその時…
「パサ」
なにかが落ちた。それは…手紙だった。
日菜子「なにこれ?あ、もしかして翠花…好きな人でも…」
翠花「いや、これ私知らないんだけど…」
日菜子「え?だとしたら…これはまじでなんなの…?」
翠花「わかんない…怖いけど一回開けてみようよ…」
日菜子「う…うん…」
そう言い翠花が手紙を開けた。その内容は…
「今日も授業頑張ってたね。手を挙げてる姿、可愛かったよ」
その手紙の内容を見た翠花と日菜子の顔は…青ざめていた…。
日菜子「なに…これ…翠花…」
翠花「私もわからない…。あと朝にもこんなのがあったんだよね…」
そう言い翠花は日菜子に朝の手紙も見せた。それを見た日菜子はさらに驚いた顔をした…。
日菜子「ねえ…これって…もしかして…翠花…ストーカー…とか…?」
翠花「可能性はゼロじゃない…よね…。けどそれっぽい人は…」
日菜子「いない…のか」
翠花「うん…」
日菜子「気にしててもしょうがないけど…ほんとになにかあったら言ってね?」
翠花「うん。ありがとう…」
翠花と日菜子が分かれ、給食を食べているとき、翠花は考え事をしていた。給食を食べる手も止めて…。
翠花{朝の手紙に、机の中に入っていた手紙…。朝の手紙だけならまだ誰かのいたずら、もしくは場所を間違えた…で納得はいくけれど…さっきの手紙、私が挙手をしていたことを知っている…それにいつ手紙を机の中に…私たちが手を洗ってたあの時間で?可能性はゼロじゃ…ない…。けどそれだとしたらこの教室の誰かが気づくはず…だけど誰も声をかけてこないということは…誰も手紙を入れたその光景を…目にしてない…ということ?あり得ていいのか?そんなこと…先生もいたんだよ?それですら…}
「ーい、~花~」
翠花{誰かが私を…}
日菜子「おーい!翠花~?」
翠花「は…ご、ごめん日菜子。なにかあった?」
日菜子「なにかあった?じゃないよ。もう給食の時間終わったよ?大丈夫?」
翠花「え…」
翠花は時計を見た。間違いなく時計は給食が終わる時間を指していた。
日菜子「やっぱりさっきの手紙のことで?」
翠花「…うん…」
その光景を見た翔が近づいてくる。
翔「珍しいな。翠花。お前が給食で食べ残すなんてな。嫌いなものが多かったか?」
翠花「あ…いえ、そういうわけじゃ…」
翔「そうか。まあいい。食える限りでいい。食べとけよ。この後は体育だからな」
翠花「はい…」
そう言い翔は離れた。翠花は給食の皿が運ばれる時間限界まで食べた。
翠花「間に合った!」
…結構な量があったのに、翠花は食べ終えた。そして皿をかごに乗せ、翔がワゴンを運ぶ。
日菜子「やっぱり翠花食べるの早すぎ。ちゃんと噛んで食べた?」
翠花「うん。食べたよ」
日菜子「そっか。じゃあ次は体育だし、着替えに行こうよ」
翠花「うん」
そう言い体育の準備をするため、翠花と日菜子は体操服を持ち、体育館に向かった。
体育の授業では、体育館でマット運動をする女子生徒がいた。この学校では体育は男女で分けるようだ。
体育の授業はとても早く終わる。翠花と日菜子もそれを感じていた。翠花は球技は全般ひどいが、運動はできる。2人は苦戦せずにすべての技を完璧にこなした。
授業が終わり、2人は着替えるために着替える部屋に向かい、自分の着替えが置いてあるロッカーで自分の制服に着替えようとしたその時…
「パサ」
手紙が…落ちた。それを見た翠花と日菜子は…
翠花「なんで…なんでまたあるの……!?」
日菜子「着替えた時はなかった…それに鍵当番は私だから最後に出るのも私たちだし…他の子たちもそんな素振りはなかった…。あり得ないよ…私らが最初に来たんだからそんなことも不可能…」
翠花「な…中身は?」
そう言い翠花は手紙を開けた…。その内容は…
「綺麗な倒立だったね。さすがの運動神経だ」
翠花「はあ…はあ…」
日菜子「この内容を書けるのは…体育館にいた人間だけ…だって今日の内容を知ってるのはあの場にいた人しかわからないから…それに休憩に出た子もいなかった…。この教室以外の誰かが…翠花を見ているとしか…考えられない…」
翠花の体操服には…さっきまでなかった水にぬれたような染みができていた…それも背中一面を覆うような大きな面積が…あった…。
日菜子{これにはさすがの翠花も…背中が…汗ですごいことになってる…さっきまでは汗一つかいてなかったのに…間違いなくこれのせいで翠花は汗をかいている…}
翠花「ふう…日菜子、制服に着替えよう…」
日菜子「…うん」
そう言い翠花と日菜子は制服に着替えた。その間、2人は全く会話をしなかった…。
2人が教室に戻ると、そこには翔が教卓で寝ていた。
日菜子「先生、戻ってきましたよ」
その言葉で翔が目を覚ます。
翔「お、おつかれ…翠花…大丈夫か?顔色悪いが…」
翠花「先生…ちょっと見てほしいものがあるんです…」
その言葉と同時、翠花は翔に今日届いた3通の手紙を見せた。
翔「手紙?…わかった。この後準備があるだろ?準備の時間が終わった後の業後に聞く。一旦俺が預かる。すまんが今はできない。みんなが来るからな」
翠花「はい…お願いします」
そう言い翠花と日菜子は席に戻った。続々とクラスメイトが戻ってくる。
全員が揃った時に翔がHRを始めた。
翔「授業お疲れさん。じゃあこの後は学園祭の準備だ。委員に任せるわ。俺は後ろで見とくから、好きにやってくれ」
そう言い翔は教室の後ろの方に立ち、委員は前に立った。
「では今年度の学園祭のテーマは『アオハル』ということで、テーマに沿ったものを作ろうということです。なにか案はありますか?」
そんな感じで学園祭についての話し合いが行われ、案が決まり、翠花のクラスではおばけ屋敷になった。
「今日はこれと、あとは役割を決めます。今日は一旦好きなところに行って下さい。数を数えます」
委員の言葉でクラスのみんなが動き始めた。役割のゾーンにいる生徒を委員が数えメモを取る。その繰り返しで人数を数え終えた。
「では今日のやるべきことは終わりました。先生、お願いします」
翔「ああ」
翔が教卓に立つ。
翔「役割決めも、やることも決まったな。あとはみんなが全力で準備に取り掛かればきっと満足いく結果になる。それを俺は願ってるぜ。じゃあ終わろうか」
日菜子「起立」
全員が立つ。
日菜子「さようなら」
「さようなら」
クラスメイト達がどんどん帰っていく。最終的に翠花と日菜子のみとなり、翔が翠花に話しかける。
翔「悪いな。じゃあ聞かせてもらおうか?なにがあったかをな」
翠花「はい」
翠花と日菜子は翔に何が起きたのか。それを説明する__




