第45話 花音のあれこれ
花音さんに質問するとはなったが…実際にはどんな質問をすればいいんだろうか…。
真「えっと…じゃ、じゃあ花音先輩」
花音「花音でいいよ」
真「じゃあ花音さん」
花音「花音でいいって」
ちゃんと花音さんと呼んだと思うのだが…なんで訂正を食らったんだろうか。
真「ちゃんと花音さんって呼んだような…」
花音「いや、私が呼んでほしいのは花音、君は花音さんと呼んでるじゃん。私は花音って呼んでほしいの。わかる?」
真「えっと…花音…」
花音「そうそれだよ。私さん付けも先輩呼びもそんなに好きじゃないんだよね。これからはそんな感じで。あ、あとタメ口も忘れずに」
なんでこの人はそんなに同い年のように扱ってほしいのだろうか…そこだけはわからん。タメ口を翠花姉もしてほしいと言ってるし…年上の女性はタメ口嫌いなのか?
真「じゃあ…花音。質問があるんだ。いい?」
花音「ほい、なんでっしゃろ」
まさかの大阪弁!?
真「えっと、花音はどこの国出身なの?」
花音「私は『クストディウム帝国』出身」
また知らない国名が出てきたな…
真「え?くすと…何だって?」
翠花「クストディウム帝国出身だったんだ。私知らなかったかも」
花音「だって出身なんて気にならないと思いますしね」
真「その…クストディウム帝国って何?」
翠花「クストディウム帝国はここヒーディキュア王国から西側にある国。まあ帝国2個挟むけどね」
つまり、ここよりも少し離れた地域にあたるのか?
真「結構遠いところから来てるのかな?」
翠花「アーサノビ帝国とグロディール王国を超えたところにあるから遠いっちゃ遠いね。とても実家通いはできない距離にある。どうしてるの?」
花音「兄とお母さんと3人暮らしです。実家にはお父さんと妹がいます。仕事で実家にいないといけないらしく、妹はお父さんといたいらしく実家にいますね」
翠花「なるほどね~。まあそういうのもあるよね」
真「さらっと出たけど…2個も国出なかった?」
翠花「出たね。アーサノビ帝国とクロディール王国のことかな?まあ今は気にしなくていいよ」
真「そ、そうなの?」
花音「君が覚えれるとは思えないし、今は覚えなくてもいいことですから」
俺自体は覚えれるかもしれんが、真は小1なんだ。まあ覚えきれなかったということの方が都合がいいだろう。
真「まあまたいつか教えてよ。翠花姉」
翠花「またいつか、ね。さ、花音のことに戻ろうか。花音はクストディウム帝国出身ってのが分かったね。じゃあ次はどうしようか?真くん」
真「じゃあ今度は能力はどんなのがあるか教えて」
花音「聞こえたような気もするけれど、私はオーディン、ポセイドンの2つだね」
真「神話能力が2つって大変じゃないの?」
花音「ん?どうしてそう思うの?」
真「だって神様が2体もいるんだから…ちょっと大変なような気がするんだよね…」
花音「大変とは…?特に大変と思うことはないかな?けど、私と性別違うしちょっと意見というか考え方でめんどいところもあるけど、大変と思うことはないね」
そういうものなのか…。いや、俺が神気を増やすことができれば、朱雀に加え、スサノオも得ることができる。鍛錬、頑張らなければな。
翠花「そうなんだ?私はマリリンとよく話すけど総司とは完全に能力の刀で使ってるってだけだからそういうのわかんないや。まあいっか」
花音「けどどうしてそんなの聞いたの?」
真「僕も神話能力が2つある可能性があるんだ。この目がそうなのかな?」
花音「ああ、絶眼か。しかも龍の目の方か。私は光の方なんだよね」
真「本当だ。これって何か違いあるの?」
花音「わかんない。まあ今は私の質問するんでしょ?能力の話はおしまい。次は何かある?」
神話能力で気になることなら花音さんは教えてくれそうだ。神話能力の先輩としてまた聞きたいな。それはそれで、どんどん質問していこう。
真「じゃあ、好きな食べ物と嫌いな食べ物とかを」
花音「好きなのはハンバーグ、嫌いなのは刺身だね」
真「ハンバーグ美味しいよね。けど刺身は嫌いなんだね」
花音「だね~。私はあの食感好きじゃないし、なにより魚を食べるとポセイドンがうるさいんだよね…」
真「そこは出てくるんだね」
花音「そうなんだよ~。食感はあんまり、しかも能力が注意してくるから私は刺身かな。ちなみに焼き魚は普通くらい」
ポセイドンが注意してくるとは…それってもしかして俺が鶏肉を食べると朱雀が怒るってのもあり得たりするのか?
朱雀{わらわは怒らぬぞ。なぜわらわよりも下等なやつらのために怒らねばならんのじゃ}
真{そういう考え方もあるよね}
朱雀{じゃろ}
真{うん。考えなくてよかったわ}
朱雀{花音のことで気になることがあるんじゃ。それを質問してくれはせんかのう?}
真{内容によるし、同じ感じの会話があったら一緒に聞こうかな。ちなみにどんな内容だ?}
朱雀{いや、今はやめておこう。その時になったら言うわい}
真{あ、りょーかい}
朱雀の質問はなんだったのか。まあ聞けるかもしれんしな。さあ花音に質問の続きだ。
真「そうなんだね。じゃあ次の質問いい?」
花音「かもーん」
真「じゃあ、花音の身長は?」
花音「えっとね、135センチで、体重は…」
真「言わなくていいよ!」
花音「身長体重って」
真「身長だけだよ!」
女子に体重を聞くなんてだめに決まってるじゃないか。それくらいわかってるよ。
花音「そ、そっか?私はなんとも思わないけど、真くんがいいならいっか。あ、じゃあ私からも一ついいかな?」
真「あ、うん。なに?」
花音「君は翠花先輩のことをどう思ってる?」
真「え?」
突然そんなことを言われても…いや、答えることは簡単だ。なにも困ることはない。
花音「だから、翠花先輩のことをどう思ってるかなって」
翠花「それは聞かなければ」
花音「それでどうなの?実際翠花先輩って結構頭いいし、美人。おまけに胸も大きい。みんなからの人気者だと思うんだ。だから君はどう思ってるのかなって」
翠花「ちょ、ちょっと花音。そんなこと…」
真「うん。翠花姉は大好きだよ。そんなの言わなくてもわかるでしょ?」
花音「まあ2人の関係を見てればね。でもそれはどういう好きなの?翠花先輩胸大きいし…」
真「うん。翠花姉の胸は大きいよ。だって翠花姉は優しいんだもん。小さいわけないよね」
花音「ん?それはどういう…」
真「翠花姉は僕のこと何回も抱きしめてくれるんだ。大体2年くらいほぼ毎日。それに翠花姉は僕のことをしっかりと考えてくれてる。僕を抱きしめてくれたり考えてくれてるから、それが体に出てるんじゃないの?」
花音「お、おおう…な、なるほどね?」
翠花「真くんは…やっぱり真くんだね~。変に心配した私が馬鹿みたいだ」
真「いつもありがと!翠花姉」
翠花「…ふふ。うん。これからもよろしくね。真くん」
花音「あんな質問をした私が馬鹿だったみたいですね。ちょっと反省」
当然だな。俺は翠花姉のことは恋愛対象として見てなどいない。翠花姉は俺の師匠であり、俺の世話をしてくれる素敵な女性だ。だからこそ、俺はそういう目で見たことなどない。
翠花「まあ改めて真くんの気持ちがわかって私もほっこりしたよ。まあ花音がそんなこと言うとは思ってもみなかったけど」
花音「2人の関係が気になってですね。前まで翠花先輩は日菜子先輩とばっかだったじゃないですか。それが小1の子と仲良くしてるというのを見て気になりまして」
翠花「まあ真くんがこの学校に来なければその事実も花音は知り得ることもなかったね」
俺と会う前から2人は知り合いだったということか?確かに今は4月でこれだけ話しているし知り合いじゃなきゃこうはならないか。
真「えっと…翠花姉、花音…さん…」
花音「タメ口」
真「あ…うん。それでもう一個質問いい?」
翠花「私も?なにかな?」
真「2人ってどういう経緯で知り合ったの?」
花音「えっと…」
翠花「あんまり話したくない事件で私たちは知り合ったよね」
真「事件?」
事件というのは…あれか?学校に強盗か何かが来て、そこでなにかを引き起こしたのだろうか…
翠花「そう、事件」
花音「あれは真くんには関係がないのでは…」
真「そうなんだ?なら聞かなくてもいいのかな?」
翠花「うーん…いや、知ってもらいたいっちゃ知ってもらいたいことだね。事件の中身はその機会があったらちゃんと教えるよ」
真「そ、そっか。今は教えてくれないってことでいいの?」
花音「いや、あの軍団はこの学校を目の敵にしている。近いうちにも来るかもしれない。軍団の名前だけでも教えておきましょう。翠花先輩」
そんな軍団があるのか…どんな奴らなのだろうか…
翠花「事件を引き起こした軍団の名前は『界魔将団』という軍団。この世界でも危険な軍団の一つで、総員は80名。そしてその組織の人間の一部がこの学校に来て、多くの能力者を惨殺した。あれは凄惨な事件だったね…。先生たちの多くもその対象、小学生から大学生までもが対象だった」
小学生まで対象なのか…。今の俺のように小1も対象というのか…だがなんのために…。
真「そんな事件が…。その事件と2人の関係にはどういう…」
花音「当時小1だった私がその組織の一人に殺されかけたんだ。そこを翠花先輩と日菜子先輩が助けてくれたんだ。今私が生きているのは2人のおかげだね。ほんと、頭が上がらないよ」
翠花「その必要はないね。けどあの時の私で勝てる相手だったからよかったけど、格上だったらと思うとね…」
花音「あの事件はもう2度とあってはなりませんね…」
その事件…もしかして…
真「ねえ翠花姉…その事件って僕が翠花姉の…」
翠花「もうこの事件の話は終わり」
真「そんな~。まだ聞きたいことがあったのに…」
花音「真くん。翠花先輩だって話したくないことはある。それも考えてこそだ」
真「…はい…」
翠花「ふふ。聞き分けできていい子だね。よしよし」
そう言い翠花姉は俺の頭をポンポンしてくれた。俺はそれに免じて聞くのをやめた。
花音「2人は仲いいですね。やっぱり」
翠花「そりゃあね。それで真くん、まだ花音への質問はある?」
翠花姉との関係も聞いたし、能力のことも聞いた。あ、あとこんなのも聞いてみようか。
真「じゃあ最後に、得意なものと苦手なものはなに?」
花音「…それやれとか言わないよね?」
真「さすがにそんなことやらないよ。僕は」
花音「そっか。ならよかった。得意なことは素数を言えることかな?言ってると落ち着くんだよね」
なんかどっかで聞いたことあるような特技だな?素数を数えるんだ…とか言いそうだ。
真「そ…そすう?なにそれ」
翠花「まあ数を数えるんだよ。にしても結構渋いね。意外だ」
花音「そうですか?あ、あと私円周率と2だけですけどどれだけかけられても答えれますよ」
絶対この人頭いいじゃん。しかも数系が多いし理系だ。絶対。間違いない。
真「それってすごい…のかな?」
花音「そりゃあ私は頭いいですから」
翠花「自称頭いいのに、前宿題出してなくて部活出れなかったことあったよね」
花音「それは言わないお約束ですよ翠花先輩」
…意外と抜けてるんだな。なんか親しみがあるわ。
翠花「そんなものをやってみてと言っても真くんは絶対にぽかーんとすること確定だからやらなくていいや。で?苦手なものはなんなのだい?」
花音「さっき言った刺身を食べることはなしですか?」
翠花「それは嫌いな食べ物じゃん?嫌いなことだよ。こと」
花音「えっと…」
もったいぶってる…もういいや。横っ腹をつついてしまえ。
「ちょん」
花音「きゃ!!」
絶対これだわ。もっとやったれ。
「ちょんちょんちょちょん」
花音「えあちょや、やめて!あははは!」
確定だ。くすぐりが弱いぞ。この人。
翠花「よし、聞かなくても実演してくれたようで助かるよ。よくやった。真隊員」
真「イエッサー。翠花隊長」
適当に合わせてみました。こんな感じでいいよね?いやいいよ。うん。
花音「もう!からかわないでください!」
翠花「まあまあそんなに怒らんでも。じゃあ真くんも満足してそうだし、帰ろうか」
花音「私も帰るとしますか。方向が逆なのでここでさよならですね」
翠花「だね。じゃあ気を付けてね」
花音「はい。先輩も真くんも気を付けて」
真「さよなら!」
花音が保健室を出て俺たちと別れた。
翠花「さ、私たちも帰ろうか。あ、先生からプリントは預かってるし、起きたら帰ってもいいよって言われてるし帰ろうか」
真「わかった。靴は下駄箱?」
翠花「そこにあるよ。寝ちゃったからそのまま保健室行きだったからね」
真「そ、そっか。じゃあ、帰ろう!」
俺は靴を履き、翠花姉と手を繋いで屋敷に戻った。
屋敷に着き、翠花姉がドアを開けた。リビングからはもうすでにおいしそうな匂いがする…!なんだろうか!?これは!
翠花姉がリビングのドアを開けた。
翠花「ただいま~。蓮乃~」
蓮乃「おかえりなさい、翠花さま、真くん」
真「ただいま!蓮乃さん!」
蓮乃さんが大きな鍋をじっくり混ぜていた。そこを俺は見に行った。
真「わあ…!おいしそう!!」
見えたのは茶色の液体に沈む人参、じゃがいも、たまねぎ…そして大きな肉…!これはもう言わなくてもわかるだろう…!
真「カレーだ!」
蓮乃「今日のご飯にはちょうどいいかなと。まだ終わってませんし、時間も早いし少しの辛抱ですよ~」
真「はーい!」
俺は夜ご飯が楽しみになった。
翠花「真くん。どうする?鍛錬する?鍛錬頑張った後のカレーは絶品だよ?」
真「やる!今日は剣術だ~!!」
俺は体操服を着たまま道場に向かった。そして翠花姉との剣術の指導が始まる…!夜ご飯を楽しみにしながら。




